SELF-LEADERSHIP

アクティブリスニング

この演習は、ピア・コーチングの原則を使用して参加者が質問を振り返り、問題解決に辿り着くことを目的としています。 ここでは、アクティブリスニングの入門編として紹介していますが、既にアクティブリスニングを理解している方にもお使いいただけます。 参加者は3人1組になり、「話し手(サブジェクト)」「聞き手(アクティブリスナー)」「観察者(オブザーバー)」の役割を交代で実施します。

  • 所要時間

    60〜120分

  • 参加人数

    2〜40名以上

  • 提供レベル

  • 心理的安全性

    ミドルゾーン

  • 用意するもの

    フリップチャート、ペン

進め方

  1. Step 1

    アクティブリスニングとは何かを以下のように説明します。
    ・議論する時、私たちは他の人の意見や複数の問題に同時に目がいってしまい、注意点や焦点がぶれてしまう傾向があります。
    ・話を聞く時に全力で聞くのではなく、「次に何を言うか」を考えてしまう傾向があります。
    ・アクティブリスニングは、疑問や問題を深堀りするための効果的な方法の1つです。
    ・この演習ではアクティブリスニングを実施していきます。

    また必要に応じて、「良いアクティブリスニングとは?」を参加者に議論・発言してもらい、リスト化するのも良いでしょう。自発的に答えてもらうように促しながら、フリップチャートに書き込んでいきましょう。
  2. Step 2

    フリップチャートを作成して、演習中のそれぞれの役割を説明してください。

    話し手(サブジェクト):話し手の役割は、自分の視点で質問や問題を深堀りすることです。
    自分自身に焦点を合わせ、自分の内省(リフレクション)したことが聞き手に導かれながら自然と語れるように心がけましょう。

    聞き手(アクティブリスナー):聞き手の役割は、集中して話を聞くことです。全身で聞き、好奇心を持ち、観察し、オープン・クエスチョン(自由解答ができる質問)を問いかけて話し手を支援します。発言内容を言い換えてみたりして、話し手を導きます。内省をサポートするために質問をして、決してアドバイスをしないでください。全身全霊で聞くことに集中してください。

    観察者(オブザーバー):観察者の役割は、発言することなくやりとりを観察することです。外部の視点から観察を行い、話し手と聞き手が気付かないこと・気付きにくいことを見つける役割です。やりとりの間は沈黙を守ってください。見たり聞いたりしたことをメモしましょう。話し手が話すのを終えたら、観察した結果を共有します。
  3. Step 3

    話し手が考えを深堀りできるような質問や問題を設定してください。
    参加者全体に共通の質問をしてもよいですし(例:「仕事における変化の最大の障壁は何か?それを克服するにはどうすればよいか?」等)、話し手が自分で質問や問題を決めてもよいです。(例:「現在苦労している職場でのチャレンジ・障壁はなんですか?」)
    深堀りすることが大切であるということを全参加者が理解しているか、必ず確認してください。

  4. Step 4

    参加者に3人1組のグループに分かれてもらいます。必ず全員が全ての役割を順番に行わなければならないことを伝えてください。各役割が20分間で実施できるように、合計で1時間程度をグループに設定しましょう。時間に注意しながら、3つの役割が平等に実施されるようにしてください。

  5. Step 5

    参加者がそれぞれの役割を終えたら全体へ質問を投げかけ、演習の報告をしてもらいましょう:
    – 演習中に何が起きましたか?
    – 観察者になってみてどう感じましたか?
    – 話し手になってみてどう感じましたか?
    – 聞き手になってみてどう感じましたか?
    – 自分自身について何を学びましたか?
    – この演習からの学びをどのように活用できますか?

*日本語訳:Hyper Island Japan Team