INNOVATION

マッシュアップ

参加者が様々な要素を組み合わせて革新的なコンセプトを思いつく、共同アイデア創発の方法です。最初のステップで、テクノロジーや人々のニーズ、既存サービスなど、様々な分野についてブレインストーミングを行います。次のステップでは、これらの分野の要素を素早く組み合わせて、新しく楽しく革新的なコンセプトを作ります。マッシュアップによって革新的なアイデアを素早く簡単に創発できます。

  • 所要時間

    60〜120分

  • 参加人数

    2〜40名以上

  • 提供レベル

  • 心理的安全性

    ミドルゾーン

  • 用意するもの

    付箋 、 ペン、 A4の紙、 フリップチャート、 オンラインの場合: デジタルホワイトボード、バーチャル付箋、ブレイクアウトルームを使用する

進め方

  1. Step 1

    ブレインストーミング

    グループ全体に次の分野についてブレインストーミングをしてもらいます。
    1. テクノロジー(例: モバイルフォン、3D プリンティング、GPS)
    2. 人々のニーズ(例: 愛、交通手段、朝の目覚め)
    3. 既存のサービス(例: Google 翻訳、Spotify、Candy Crush)
    各領域について3分間ブレインストーミングを行います。 参加者に付箋(またはバーチャル付箋)を配布し、1枚につき1つのアイデアを書いてもらいます。
    ブレインストーミングのペースを速め、かつアクティブにします。

    それぞれのアイデアを声に出しながら壁に貼り付けてもらいます。各エリアごとに1つずつ、合計3つの付箋のグループが壁(またはバーチャルホワイトボード)にできるようにします。
    多ければ多いほど良いです!

    提供のヒント:
    3つの領域は、様々な文脈に適応させる事ができます。 たとえば、データソース(例: 健康記録、地下鉄の時刻表、国勢調査データ)や、世界的な課題(例: 気候変動、所得格差、パンデミック)等。これらを追加して、演習に別の側面を与える事も可能です。
  2. Step 2

    マッシュアップ
    参加者を3~5人のグループに分けます。12分間で、できるだけ多くのマッシュアップのコンセプトを考え出す事を説明してください。 マッシュアップのコンセプトでは、壁に貼り出されている要素のうち2つ以上を組み合わせて新しいコンセプトを作ります。
    新しく作ったコンセプトごとにキャッチーな名前を付け、それをA4の紙に記録します。紙には、新しいコンセプトを作る際に組み合わせた要素(例: iPad + 洗濯すること(Doing Laundry)+ Paypal)とコンセプトの名前(例: Launderfy)を書きましょう。

    オンラインで実施する場合
    グループごとにブレイクアウトルームを作り、紙またはバーチャルでコンセプト名を記録します。 数分ごとにブレイクアウトルームに残り時間を伝えるメッセージを送信し、速いペースで作業が行われている雰囲気を強調しましょう。

    提供のヒント:
    対面で実施する際のファシリテーターの注意事項
    この12分間は明るい音楽をかけ、参加者が立ち上がって活動的に、素早く作業できるように促します。 残り時間を数分ごとに伝え、ハイペースで作業するよう場のエネルギーを高めていきます。
  3. Step 3

    プレゼンテーション
    時間になったら各グループにコンセプトを発表してもらいます。全てのコンセプトを壁に貼り、新しく作られたコンセプトの量を視覚的に表します。

    オンラインで実施する場合
    新しく作られた全てのコンセプトを1つの場所に配置し、コンセプトの量を表します。

    提供のヒント:
    ここでは、短時間で生み出されたアイデアの量を強調しましょう。
  4. Step 4

    (オプション) 開発
    お気に入りのコンセプトまたは最も実現可能なコンセプトを選択してもらい、さらに開発してもらいます。コンセプトや機能、ビジネスモデルの詳細を30分間で調査します。 各チームは1枚のフリップチャートを使ってコンセプトを視覚化し、他のグループに発表します。

  5. Step 5

      参加者に次のような質問について考えてもらい、経験を発表してもらいます。
    1. このようなクリエイティブワークをするのはどんな気分でしたか?
    2. 何が簡単でしたか? 何が大変でしたか?
    3. どう感じましたか? あなたはどのように反応し、行動しましたか?
    4. あなた自身についてどのようなインサイトや学びがありますか?
    5. アイデア開発に関してどのようなインサイトや学びがありますか?
    6. 学んだ事を今後どのように応用できますか?

*ワークショップのコンセプト:Mikael Ahlström テキスト作成:Hyper Island 日本語訳:Hyper Island Japan Team

TEAM

パーソナルプレゼンテーション

パーソナルプレゼンテーション(自己紹介)をするためのシンプルなエクササイズです。
参加者それぞれの自己形成に貢献した重要な経験や出来事や人、物語を共有するためにプレゼンの準備をします。このエクササイズは各参加者がお互いのことを個人レベルで知り、社会的に関わっている範囲を広げることによりグループ内の風通しを良くして、信頼性とオープンネスを構築・向上することを目的としています。

  • 所要時間

    60〜240分

  • 参加人数

    2〜40名以上

  • 提供レベル

  • 心理的安全性

    ミドルゾーン

  • 用意するもの

    フリップチャート、紙、ペン

進め方

  1. Step 1

    各参加者はプレゼンテーションを準備します。「自己形成に貢献した3つの事(経験、出来事、人、物語)」についての短いプレゼンテーションです。

    プレゼンテーションには1枚のフリップチャートを使い、言葉と記号を使用して視覚化します。 準備のために約15~20分、参加者に時間を与えましょう。

    提供のヒント:
    参加者がプレゼンテーションをする前に、ファシリテーターが自分のプレゼンテーションをするのも効果的です。これは、個人的なストーリーテリングの見本となり、参加者が共有する内容を選ぶ際の参考にもなります。

  2. Step 2

    プレゼンテーション
    プレゼンテーションの時間は各3分ずつです。(グループの規模によってはそれ以上の時間)集中して積極的に聞く事を促しましょう。

    提供のヒント:
    個人的な話を共有するため、安全で居心地の良い空間を作る事が非常に重要です。場合によっては、感情的になる事がありますが、普通の事であり歓迎すべき事であるという旨を参加者に伝えましょう。感情的になっている人がいる場合は、セッション後、個別にフォローアップしてください。

  3. Step 3

    時間に余裕のある小人数グループの場合、各プレゼンテーションの後に質問する時間を設ける事も良いでしょう。

*出典元不明 テキスト作成:Hyper Island 日本語訳:Hyper Island Japan Team

TEAM

デザインスプリントの活用

このワークショップはGoogleのデザインスプリントからインスピレーションを得ています。チームで新しいアイデアのプロトタイプを作り、素早く具体化してテストできるように構造化したものです。このワークショップを通じて、新しいコンセプトを素早くアイデアに落とし込み、プロトタイプを制作し、試し、チームで創造的かつ迅速に作業する練習をします。対面でもオンラインでも実施可能です。

  • 所要時間

    120〜240分

  • 参加人数

    2〜10名

  • 提供レベル

  • 心理的安全性

    ミドルゾーン

  • 用意するもの

    ホワイトボード、ペン、 付箋、 壁、テープ、プロトタイピングツール

進め方

  1. Step 1

    どのような課題や問題を解決したいのかを明確に理解した上で開始してください。
    このラピッドプロトタイピングは、Googleの優れたスプリントブック(http://www.gv.com/sprint/)を応用したものです。
    この優れたプロセスを設計したJake KnappとGoogle Ventures のチームに感謝します。 各セクションについてさらに詳しく知りたい場合は、書籍を購入する事をお勧めします。

    スプリントを全て実施するには5日間かかるため、もう少し柔軟性を持たせるためにこのワークショップを作成しました。
    全部で7つのセクションがあり、それぞれに時間が割り当てられています。このスプリントを実行する時間に関わらず(4時間でも4日でも)、下記のパーセンテージに従って時間を割り当ててください。
    マップ – 10%
    ターゲット – 10%
    スケッチ – 20%
    決定 – 10%
    絵コンテ – 10%
    プロトタイプ – 20%
    テスト – 20%

    このプロセスを凝縮する場合でも、少なくとも半日は確保する事をお勧めします。
    静かで柔軟でいられるスペースを確保し、チームがプロセスに専念できるようにしてください。
    チームで計画を立てる前に、プロセス全体を理解しておく事をお勧めします。手順が多いため、準備しておくと良いでしょう。
  2. Step 2

    セクション1:マップ
    取り組んでいる課題や変更したい事を視覚的に表現するマップです。特定のユーザーエクスペリエンスや製品、サービス等です。
    壁やホワイトボード、オンラインの場合はバーチャルホワイトボードに、明確かつ大きく書き出します。

      まず概要を書き、目標を設定します。
    1. 取り組む課題は何ですか?
    2. スプリントから何を得たいですか?
    3. 何をプロトタイプにしたいと考えていますか?
      次に、一連のスプリントの質問を作成し、概要と目標の詳細を追加します。
    1. メインとなる課題の中で探ろうとしている要素は何ですか?
    2. 何を知りたいですか?
    3. さらに深く理解し、掘り下げたい事は何ですか?
    次に、取り上げた課題が現在チーム内でどのように扱われているかを示すマップを作成します。左側のチャレンジから始めて、右側のゴールまで移動してください。付箋やボックス、矢印を使用して、活性化します。

    提供のヒント:
    オンラインの場合は、参加者がすぐに使えるように、デジタル付箋や矢印のコレクション等を事前に作成しておくと良いでしょう。
  3. Step 3

      セクション2:ターゲット
      最大5人の専門家に課題について話し、そこから得たインサイトを書き留めます。 色々な視点が得られるよう、様々な人材を確保してください。
      各専門家と約30分時間をとります。最初の10〜15分で自分の考えに対する意見を述べてもらい、次の10~15分で質問をします。
      質問する際は下記のように”How might we…?(私たちはどのようにして〜?)” という形式にし、1枚の付箋に1つずつインサイトを書いてください。
    1. 私たちはソーシャルメディア上で、もっと人々を惹きつけるにはどうすれば良いでしょうか?
    2. 私たちはサービス改善のために新しいテクノロジーをどのように使用したら良いでしょうか?
    3. 私たちはどうすれば目的に忠実であり続ける事ができるでしょうか?
    専門家たちと全て話し終えたら、質問事項を壁に貼り付け、グループにまとめます。

    オンラインの場合
    バーチャルホワイトボード上にセクションを作り、質問事項を出したあとにグループ化します。

    オープンに協議して、プロトタイプでフォーカスするポイントを決定します。グループ化した質問とこれまでの作業を加味して決定してください。

    最終的に、プロトタイプにするのは課題の全体か、一部の領域かを選択する事になるかもしれません。このセクションの最後に、何を作るか正確に理解している状態にしましょう。

    提供のヒント:
    5人の専門家と直接話す時間がない場合は、メールやビデオ、専門家の記事を通じて意見やインサイトを得る事も可能です。
  4. Step 4

    セクション3:スケッチ
    課題に対する解決策を見つけるために個別に取り組みます。
    まずは、すでに成功している他の製品やサービスの例を2~3つ共有する事から始めます。検索画面やスマホを使って共有し、壁またはバーチャルホワイトボードに事例を書き留めます。

    次に、各自で解決策をスケッチします。全員紙とペンを持ち、部屋の中を歩き回りながら、これまでに捉えたものを全て見て、思いついた事をメモしてください。

    オンラインの場合
    これまでに収集したものに目を通し、思いついた事をメモします。

    次に、解決策を描き始めます。1人あたり最低8つの解決策を考え出すようにし、できる限り詳細も記入してください。

    最後に、解決策を1つ選び、更に詳細なバージョンをスケッチします。説明がなくても分かるようにできるだけ明確にしましょう。

    次のセクションで使用するので、スケッチは全て壁に貼り付けておきましょう。

    オンラインの場合
    写真を撮り、バーチャルホワイトボードにスケッチを投稿します。
  5. Step 5

    セクション4・5:決定・絵コンテ
    いよいよ、今後の方向性を決定するときです。壁に貼ってある全ての解決策を見てみましょう。コメントを記入したり、質問が必要なときは付箋やバーチャル付箋を下に貼ります。

    各メンバーに解決策を説明する時間を数分間与え、残りのメンバーには質問や説明をする時間を与えます。

    投票主義(https://hij-toolbox.tds-g.biz/tool/dotmocracy/)を参考にして、解決策を1つか2つ決定します。

    次に、グループで選んだ解決策を「集めて」、ストーリーボードに変換してください。A4の紙を10~15枚壁に貼り付けます。これがストーリーボードのスライドになります。

    オンラインの場合
    バーチャルホワイトボードに10~15枚の枠を作ります。

    必要なだけ時間をかけて、ストーリーボードに解決策をより詳細に書きます。全員が同じ認識を持つための良い機会となり、アイデアが深まり、内容が豊かなものに発展していきます。
  6. Step 6

    セクション6:プロトタイプ
    さてプロトタイプの時間です!ストーリーボードを作成した解決策のプロトタイプを作っていきます。
    役立ちそうなプロトタイピングツールを使用してください。PopApp(https://popapp.in/)やMarvel(https://marvelapp.com/)等のツールも検討してください。

    プロトタイプには1時間〜1日を費やす事ができます。適切にチーム分けをし、全員のスキルを最大限に活用してください。

    オンラインの場合
    ブレイクアウト ルームを使用してチームを分けます。

    このセクションの終わりには、解決策アイデアが体験できるような、人に見せられるものができているはずです。
    Webアプリケーションの場合は、クリック可能なプロトタイプを作成しましょう。対面サービスの場合は、スペースのレイアウトをデザインしても良いでしょう。教育体験の場合は、セッションの草案を1つ考える等。

    最終段階の前に必ずプロトタイプの事前テストをしてください。
  7. Step 7

    セクション7:テスト
    最後のセクションは、プロトタイプのテストです。社内外で、意欲的な人たち複数名に、被験者になってもらいます。

    各被験者と約20分間、質問したり、メモを取ったり、プロトタイプをデモンストレーションしたりできるテスト部屋を用意します。

    テストの時間を最大限に活用できるよう、オープンで関連性の高い質問をするようにしてください。質問事項はチームで設計し、最も適した人にインタビューの役割を割り当てます。

    全てのインタビューを実施した後、他のチームと一緒にメモを照合します。次のイテレーションでプロトタイプをより良いものにするため、また解決策を改善するために役立つパターンやインサイトを探します。
  8. Step 8

    このプロトタイピングスプリントのまとめとして、チーム全員でプロセス全体を振り返ってみましょう。次のような質問をして、その答えについて話し合ってください。
    1. 全体を通してどうでしたか?
    2. 自分たちの課題をどの程度解決できましたか?
    3. この仕事で次に何ができますか?
    4. チームとしてどのように協力できましたか?

*参照:Google Ventures Sprint(http://www.gv.com/sprint/)テキスト作成:Hyper Island 日本語訳:Hyper Island Japan Team

TEAM

チーム評価

チームが自分たちの働き方を探求するために設計、構造化されたプロセスです。タイトな構造が、チームメンバーにオープンで正直な評価をする事を促します。個人で振り返りをした後、更にチームは議論を行い、行動の基礎となる集合的なマップを作成します。評価は、6つの軸に基づいています。それぞれの軸が、チームの行動の重要な要素を振り返り、分析するよう設計されています。

  • 所要時間

    60〜120分

  • 参加人数

    2〜10名

  • 提供レベル

  • 心理的安全性

    ストレッチゾーン

  • 用意するもの

    フリップチャート、付箋(1 色)、 太いペン(黒)、 小さいドットシール(1 色)、マスキングテープ

進め方

  1. Step 1

    あなたのチームは複数の要素が絡み合う複雑なシステムです。それは、ソフトウェア業界で使用されるOS(オペレーティング・システム)のようなもので、仕事(実行するプログラム)をサポートし、一定の小さな反復を通して、時間の経過とともに改善される複雑なシステムを意味します。

    このワークショップは、OSをアップデートし、仕事のやり方を進化させたいと考えている全てのチームにとって重要な出発点になります。
    現在ほとんどのチームは、作業プロセスの設計や、人間関係、伝統的な上下関係に対する挑戦等において、意図的な配慮がほとんどなされないまま有機的に機能し、成長しています。

    自己評価に時間をかける事で、チームは暗黙の了解となっている事を表面化させ、明確にする事ができます。それが明確になって初めて、チームはそれについて話し合い、変えていく事ができます。
    このワークショップでは、6つの軸を使用して振り返りとディスカッションを組み立てます。以下の項目をホワイトボードやフリップチャートに書くか、スクリーンに映し出し、チームにコピーしてもらいます。
    1. チーム関係と環境
    2. 情報と意思決定
    3. 責任と説明責任
    4. 学習と個人の目的
    5. 集団の目的
    6. 利益と生産性
    各メンバーに、フリップチャート紙を縦向きに渡します。参加者は6等分するように横線を5本引き、各セクションに6つの軸を記入します。
    次に30分間、静かにこれらの軸について考えましょう。全ての文章を以下の書き出し方で始めて、それぞれの軸に当てはめていきましょう。

    チームとして、私たちは…

    ポジティブな内容や称賛寄りのものもあれば、批判的な内容や成長について意見したものもあるでしょう。 最も成長を促進する意見を左側に、最もポジティブな意見を右側に、自分の意見を紙に書いて並べるよう指示します。

    提供のヒント:
    このワークショップは、チームのパフォーマンスのためで、個人を責めるものではありません。チームを振り返って分析するとき、チームも生き物であることを話します。

  2. Step 2

    ホワイトボードまたはフリップチャートに、これまで取り組んできた6つの軸の大きいバージョンを書きます。このステップの目的は、全員の発言をまとめて、6つの軸に関してチームがどこに同意するか、どこに同意しないかを確認する事です。

    1人ずつ各軸から2~3枚付箋を選び、全体に共有してもらいます。この時点では単純に各自が書いたものを読み上げるだけで、追加の説明や正当化する必要はありません。
    繰り返しになりますが成長を促進する意見は左側に、称賛寄りな意見は右側に配置しましょう。
  3. Step 3

    次に、意見を絞り込み、明らかに重複しているものを削除していきます。

    チームの誰かに、黙ったまま意見をグループ化してもらいます。終わったと感じたら、変更したいと強く思う人がいるかどうかをグループに尋ねます。もし変更したいと思う人がいれば、その人に変更してもらいます。

    変更したいという人が出なくなるまで、これを繰り返します。何回か繰り返す事になるかもしれませんが、最終的には誰も強く反対しない意見の選択にたどり着きます。それこそ、同意に基づくグループ決定です。
  4. Step 4

    このステップでは、グループがどのような発言に強い思いがあるかを確認します。ドット投票を用いて確認していきましょう。 全員にドットシールを配ります。シールは全て同じ色のため、誰がどの意見に投票したか分からないようになっています。

    次に、グループ化された意見を見てもらいます。自分のチームにとって重要だと思うものに点を付けます。取り組むべき事、変えるべき事、称えるべき事等、点の数に制限はありません。

    全員の投票が終わったら、一歩下がって全体を見ます。点の広がり、密度、頻度から、チームが何を重要だと考えているかがすぐに分かります。
  5. Step 5

    最終ステップは、ここで得たインサイトをデジタル化し、次のステップを決定していきます!
    チーム内でボードやフリップチャートの内容をデジタル化する人を決めます。スマホで写真を撮り、Googleドキュメント等に移し、共同編集が可能な状態にします。

      次はグループディスカッションです。チームはこの情報をどう扱うかを決定する必要があります。
      例:
    1. 肯定的な発言を何らかの方法で正式に祝う。
    2. 今後数週間にわたって6回の議論をし、各セッションでは各軸から1つ成長を促進する意見を選び、焦点を当てる。
    3. デジタル化したものを別のチームに共有したり、全員参加の会議(https://www.hyperisland.com/business-solutions/remote-working-toolbox/remote-team-structures-town-hall)やブラウンバッグセッション(https://www.investopedia.com/terms/b/brown-bag-meeting.asp)で会社全体に共有する。
    4. 次週、チームOSのエンジニアリングワークショップを開催し、チームのオペレーティング・システムを慎重に再設計する。

    提供のヒント:
    このドキュメントを役立てるためには、編集が可能な状態である事と共同作業ができる事が重要です。 情報とインサイトはチームに属し、変更を加えるのはチームの責任です。

*参照:Frederic Laloux, Reinventing Organizations(https://www.reinventingorganizations.com/) 日本語訳:Hyper Island Japan Team

TEAM

コンフリクトへの対応

チーム内で過去のコンフリクト(チーム内での摩擦、不協和音、意見衝突 等)を振り返り、対処方法のガイドラインを作成します。このワークショップでは、内省的な議論をするために、トーマス・キルマンモデルを使用し、議論を行います。

  • 所要時間

    60〜120分

  • 参加人数

    2〜40名

  • 提供レベル

  • 心理的安全性

    ミドルゾーン

  • 用意するもの

    フリップチャートまたはホワイトボード、マーカー、ノート、ペン

進め方

  1. Step 1

    参加者に、これまで経験したコンフリクトについて考えてもらいます。ここでのコンフリクトとは、自分のチームや組織内または外で起こった事です。

    この作業は個人で行います。必要であれば数年前に遡り、できるだけ多く重要なコンフリクトを特定し、ノートに書き込みます。

    提供のヒント:
    チームの外で起こった事を例にしている場合は、機密性を保持するために特定の名前を表記しないよう参加者に促してください。
  2. Step 2

      書き出したコンフリクトに対し、1~3の分類をしてもらいます。
    1. 1 = うまく対処できた
    2. 2 = 衝突はまあまあ対処した
    3. 3 = 対立をうまく処理できなかった
  3. Step 3

      コンフリクトに対応するために、トーマス・キルマンモデルを導入します。補足のために、ビデオを見せたり、自分のツールボックスやオンライン上の資料を使用しても構いません。

      まず個人で振り返りをし、次の質問について 2〜 3人で話し合います。

    1. 自分が特定したコンフリクトの中で、どのような反応が見られたか?
    2. コンフリクトを解決するために有効だった行動や言動は?
    3. 対立を解決するために有効でなかった行動や言動は何か?
  4. Step 4

    先程の話し合いに基づき、効果的にコンフリクトに対応するためのガイドラインを2〜3つ各人に考えてもらいます。このガイドラインは、今後グループが従うべき内容になります。

    全員にガイドラインを共有してもらい、全員が納得して守れるガイドラインを作成し、デジタルで共有しましょう。

*An Overview of the Thomas-Kilmann Conflict Mode Instrument (TKI)(https://kilmanndiagnostics.com/overview-thomas-kilmann-conflict-mode-instrument-tki/) 日本語訳:Hyper Island Japan Team

TEAM

チームOSのエンジニアリング

このワークショップは単独でも実施できますが、チームアセスメントツールとも併用できるように設計されています。仕事のプロセスに関する考察と洞察を用いて、一緒に仕事をする方法を意図的に選択し、OSを「更新」します。目的は急激な変化ではなく、段階的な開発です。チームの理想的な状態を設計し、それに向かってゆっくり取り組みます。

  • 所要時間

    60〜120分

  • 参加人数

    2〜40名

  • 提供レベル

  • 心理的安全性

    ミドルゾーン

  • 用意するもの

    ホワイトボードやフリップチャートまたは共同可能なデジタルドキュメント

進め方

  1. Step 1

    あなたのチームはシステムです。複数のパーツが連動して複雑になっています。数日間、数週間、数ヶ月または数年かけて進化し、今日の姿になりました。しかし、それは恐らく無意識の進化です。このワークショップはそのシステムを段階的に再設計する事をサポートします。

    OS(オペレーティング システム)という用語は、ソフトウェア業界から借りてきたもので、人々の作業(プログラムの実行)をサポートし、常に小さな反復を繰り返しながら時間をかけて改良されていく複雑なシステムを示しています。

    “オペレーティング システム”は、決して目にする事はありません。 オペレーティングシステムの唯一の使命は、プログラムの実行を支援する事です。
    ー Linux(オープン ソース オペレーティング システム)開発者 リーナス・トーバルズ

    チームメンバーを集めて、チームセルフアセスメント(https://toolbox.hyperisland.com/team-self-assessment)で作成したステートメントマップを貼ります。

    自己評価の「考え方」を再確認するために、ステートメントを確認する時間を十分にとります。
      まだそのワークショップを行っていない場合は、15分かけて、次のカテゴリについて個人で振り返りを行います。
    1. チーム関係と環境
    2. 情報と意思決定
    3. 責任と説明責任
    4. 学習と個人の目的
    5. 集団の目的
    6. 利益と生産性
  2. Step 2

    カテゴリを1つずつ取り上げ、グループに質問します。

    私たちが定義した目的と文化を持つ、ネットワーク化された世界に備えた理想的なチームでは、どのように異なるアプローチを持つのだろうか?

    グループで何度か発言や発案を行う機会やタイミングを持ち、全員貢献するよう促します。また、発言は肯定的で意欲的である事を心がけましょう。1度に発言できるのは1人だけです。

    ここでは、合意する事ではなく納得を目指します。新しいステートメントに全員が同意する必要はありませんが、誰も強く反対しないようにします。

    自分の番になったら、他の誰かの発言に基づいて構築するか、それに強く反対する事ができるという事を説明します。参加者が同意しない場合は、代替案を提供する必要があります。

    最初のカテゴリに対するステートメントについて決定が下されるまで、繰り返し続けます。
  3. Step 3

    最初のステートメントを壁に貼るか、デジタルドキュメントに追加/修正します。

    限られた時間の中で、できるだけ多くの肯定的で意欲的なステートメントを作成してください。 この共同作業は時間も労力もかかり、精神的にも疲れます。

    セッション終了の15分前に、今後1週間にわたりチームとして集中するステートメントを1つ選択します。各メンバーは、それに集中する事を口頭で約束する必要があります。

    次の定例会議(定例会議がない場合は予定している会議)で、次のステートメントについて話し合ってください。

    どうでしたか? うまくいきましたか? アプローチを修正する必要がありますか?

    新しいステートメントごとに、これを何度も繰り返します。継続的に反復しなければなりません。携帯電話のアプリがどれだけ定期的に更新されているか考えてみてください。 ほぼ毎日、Facebook、WhatsApp、Google マップの新しいバージョンがダウンロードされ、OS が徐々に改善されています。

    それがあなたが持つべき考え方です。

*テキスト作成:Hyper Island 日本語訳:Hyper Island Japan Team

TEAM

影響の輪

チームにおける優先順位を確認し、個人と全体で何に焦点を当てるかを選択するためのワークショップです。メンバーが最も影響力を発揮できる場所はどこかを考えていきます。このワークショップを通して、優先順位を絞り込み、チームメンバーのオーナーシップを高める事ができます

  • 所要時間

    30〜120分

  • 参加人数

    2〜40名

  • 提供レベル

  • 心理的安全性

    ミドルゾーン

  • 用意するもの

    マーカー、付箋(複数色)、ホワイトボードまたはフリップチャート

進め方

  1. Step 1

    最初に、基本的な理論とこのワークショップの使い方を理解しているか全員に確認します。

    ホワイトボードまたはフリップチャートに「影響力の輪」「関心の輪」(https://hij-toolbox.tds-g.biz/wp-content/uploads/Stephen-Coveys-Circle-of-InfluenceConcern.png)を描きます。(オンラインで行う場合はバーチャル上に描く)

    影響を与えるものについて付箋に書き出してもらいます。(オンラインで行う場合はバーチャル付箋 等を使う)
    1. チームに意味のある方法で影響を与えるもの。内部と外部の両方から考える。
    ここでは関連性があると思われるものも入れ、物事を広く定義していきます。付箋1枚につき1つ。5〜10分で思いつく限りを書き出します。
  2. Step 2

    次に、付箋を1つずつ円の上に置いてもらい、それぞれ影響力の輪関心の輪のどちらにあるかを判断していきます。このとき、他のメンバーは意見を述べてサポートしていきます。共同作業で行っていきましょう。

    同じものや類似するものをまとめ、 重複しているものを削除します。
  3. Step 3

      次の質問をグループにして、話し合いをしてもらいます。
    1. 影響力の輪を見たとき、私/私たちはどのような印象を持ったか?
    2. 影響を与える事ができる事柄に働きかけるために、私/私たちはどのような行動を取る事ができるのだろうか?
    3. 私/私たちは、関心の輪の中で、ほとんど、あるいは全く影響力を持たない事柄に、どのように関心を持っているのだろうか?
    4. この考察に基づいて、私/私たちは優先順位をどのように再評価するのか?

    5. ポイント
      この話し合いで重きをおくべき事は、「実際に働きかけ、影響を与えられる物」vs「外部要素で変えられない物だが、関心に入りがちなもの」を分類する事です。

      ここで発生したアクションを別の場所に記録します。各アクションに対して、期限と責任者を明確に定義していきます。

      アクションに関してサポートが必要な場合は、Who What When マトリクス(https://hij-toolbox.tds-g.biz/tool/who-what-when-matrix/)を参照してください。

*参照:The 7 Habits of Highly Effective People, Steven Covey. Be Proactive Circle of Influence Video(https://resources.franklincovey.com/mkt-7hv1/circle-of-influence), Franklin Covey 日本語訳:Hyper Island Japan Team

INNOVATION

拡散曲線の振り返り

拡散曲線はイノベーション普及理論に基づいた、振り返りと議論を行うアクティビティです。ここでは基本原則を使用して、参加者に「自分は人生のどの分野でイノベーター、アーリーアダプター、アーリーマジョリティ、レイトマジョリティ、ラガード(最も保守的)なのか?」と質問をして、考えてもらいます。所属する組織や企業ごとに観点を合わせるように展開する事も可能です。

  • 所要時間

    30〜60分

  • 参加人数

    10〜40名

  • 提供レベル

  • 心理的安全性

    セーフゾーン

  • 用意するもの

    テープ

進め方

  1. Step 1

    床にテープを貼り、拡散曲線(https://en.wikipedia.org/wiki/Diffusion_of_innovations)をできるだけ大きく再現します。曲線内に、イノベーター、アーリーアダプター、アーリーマジョリティ、レイトマジョリティ、ラガードの印をつけます。

  2. Step 2

    まず、イノベーション普及理論の拡散曲線について簡単に説明します。(下記を参照) スライドやホワイトボードなどに曲線を書き、各タイプについて確認します。ここでの説明は、詳細である必要はありません。あくまでも振り返るためのツールである事を参加者に伝えましょう。

    イノベーション理論の拡散曲線について
    イノベーションの拡散は、新しいアイデアや技術がどのように、なぜ、どのくらいの速度で文化を通じて広まるかを表す理論です。拡散とは、あるイノベーションが、社会システムを構成するチャネル間を通じ、時間をかけて伝達されるプロセスです。イノベーションには、クリティカルマスに達するポイントがあります。イノベーター、アーリーアダプター、アーリーマジョリティ、レイトマジョリティ、ラガードに分類されます。(Wikipedia)

  3. Step 3

      参加者に、次の質問について数分間考えてもらいます。
    1. 仕事/生活のどの分野でイノベーターであるか?
    2. 仕事/生活のどの領域で、アーリー アダプターであるか?またはだったか?
    3. 仕事/生活のどの分野で、アーリーマジョリティに属しているか?または属していたか?
    4. 仕事/生活のどの分野で、レイトマジョリティに属しているか?または属していたか?
    5. 仕事/生活のどの分野で、ラガードであるか?またはだったか?
  4. Step 4

    数分間考えた後、参加者を2人組にし、一緒に拡散曲線を歩いてもらいます。好きな順番で曲線を進む事ができますが、各タイプを通過する必要があります。各タイプに関して、お互いの答えを簡単に共有しあいます。
  5. Step 5

    各ペアが拡散曲線の全カテゴリーを歩き終えたら、グループ全体を呼び戻し、、各参加者が自発的に気づきを共有したり、振り返りを行う事を促します。
  6. Step 6

      オプション
      下記の追加質問を利用し、より多くの種類の学びを刺激しましょう。
    1. 個人では、拡散曲線の中でどこに位置付けられるか?
    2. プロとして、拡散曲線の中でどこに自分を配置するか?
    3. 自分自身の観点から、所属している会社/組織は、拡散曲線のどこに位置付けられるだろうか?
    4. 自分の会社/組織は、拡散曲線のどこの位置にあると思っているだろうか?
    5. 自分の会社は、拡散曲線のどこに位置する事が理想的か?

    該当するタイプの上に立ち、各質問に回答してもらうと効果的です。参加者の数人に対して、質問ごとに選んだ理由を説明してもらい、自分の考えを簡単に振り返ってもらいます。

*テキスト作成:Hyper Island 参考:Diffusion of innovations(https://www.wikiwand.com/en/Diffusion_of_innovations)、Diffusion of Innovations(https://books.google.se/books?id=zw0-AAAAIAAJ&redir_esc=y), Everett M. Rogers 日本語訳:Hyper Island Japan Team

ACTION

電光石火

クリエイティブな思考を必要とする際に、迷ったりや集中力が続かなかったり、構造化されていない無駄な議論を延々と続けるという罠に陥りやすいという問題があります。
効果的な解決策として、構造化されていない議論を明確なプロセスに置き換えましょう。
集団での意思決定、問題解決、課題検討を行う必要がある際にこのエクササイズは効果的です。

  • 所要時間

    30〜120分

  • 参加人数

    2〜10名

  • 提供レベル

  • 心理的安全性

    ミドルゾーン

  • 用意するもの

    長方形の付箋、正方形の付箋1色、投票用のドットシール2色、シャーピー2色/マーカー、残り時間を示す用のタイマー、集中できるBGMプレイリスト

進め方

  1. Step 1

    事前タスク: ファシリテーターを選択する
    チーム内でファシリテーター役を選びます。ファシリテーターもセッションに参加できますが、ステップの進行や時間を意識する必要があります。

    問題から始める ー7分
    その週に起こった課題、迷惑だった事、ミスや懸念事項を7分間で全て書き出します。
    「プロジェクトが進んでいない気がする」「私のプロジェクトよりプロジェクトXの方が注目されている気がする」等、障害と感じるものは何でもです。
  2. Step 2

    現在の課題 ー各4分
    ファシリテーターは1人ずつ指名し、壁もしくはホワイトボードの前に立ってもらいます。指名された人は、それぞれの付箋を簡潔に説明しながら貼り付けます。このとき、他の人は発言しないようにしましょう。ファシリテーターは1人あたり4分計ります。
  3. Step 3

    解決すべき課題を選択する ー6分
    ファシリテーターは全員に2つの投票用ドットシールを配ります。(投票主義(https://hij-toolbox.tds-g.biz/tool/dotmocracy/))
    最も解決すべきであると思う課題に、まわりと相談せず各自で投票します。

    投票は自分の付箋にもでき、思い入れが強ければ1つの課題に2票入れる事も可能です。

    6分経過したら、得票数が多い課題を抜き出し、優先順位の高い順に並べるようグループに指示します。

    投票されなかった残りの課題はどうするのか? …これについては後述します。
  4. Step 4

    課題をHMWの質問として捉え直す ー6分
    課題を「How Might We構文(https://hij-toolbox.tds-g.biz/tool/how-might-we-questions/)」に置き換えます。

    ここでは、得票数が多く優先順位が付けられた課題にのみ焦点を当て、各課題をHow Might Weの質問として書き直すよう指示します。これが解決策を生み出すために役立ちます。

    例:得票数が多い付箋が「プロジェクトXで何が起こっているのか分からない。」だった場合。
    多くの人が投票している事から、明らかに多くの人が抱えている問題である事がわかります。“How Might We” 構文を使って問題にアプローチすることによって、課題を解決可能なものとして認識できるようにします。
    「私達はプロジェクトXのプロセスの中で現在起きていることを、どのように把握することができるだろうか?」

    ファシリテーターは、全ての課題を素早く書き直し、優先順位が変わっていない事を確認してから次に進みましょう。
  5. Step 5

    ソリューションを生み出す ー7分
    How Might We構文に置き換えた課題に対し、解決方法を考えます。
    7分間でHow Might Weに対して可能な限り多くのソリューションを議論なしで書き出します。後で整理できるので、ここでは質より量を目指しましょう。

    ソリューションを書いたら、声に出して読み上げ、素早く「表面(ホワイトボード、フリップチャート、厚紙)」に貼り付けます。
    声に出す事で、お互いのアイデアを認知する事ができ、グループ内の共有をサポートします。ディスカッションはせず、ただアイデアを声に出し、聞き続け、そして書きます。
  6. Step 6

    ソリューションに投票する ー5分
    3つの投票用ドットシールを使い、How Might Weを解決するのに最適だと思うソリューションに投票します。
  7. Step 7

    ソリューションの優先順位付け ー30秒
    30秒以内でソリューションの優先順位を付けたリストを作成します。
  8. Step 8

    何を実行するかを決める ー5分
    どのソリューションを実行すべきかが明らかになりましたが、実行するためにどれだけの労力が必要かを把握する事が重要です。そこで、簡単な労力/影響度を視覚化したうえで、どのソリューションを早急に試すべきか、またどれをToDoリストなどに追加すべきか、または残タスクとして置いておくかなど、任意の管理方法を持って残し方を決めていきます。

    このステップはファシリテーターが議論を推進しなければならないため、積極的に関与する必要があります。
    まず各ソリューションを 1 つずつ取り上げ、労力/影響スケールに追加します。この場合の「労力」とは、チームとして実行する際にどれだけ労力がかかるかを表し、「影響」は問題を解決する度合いを表します。

    ファシリテーターへの指示:得票数が最も多かったソリューションを選び、労力/影響スケールにおいて中心より「より高いか、より低いか」を尋ねます。このとき、議論が脱線しがちなので、ファシリテーターは議論が20秒以上にならないよう注意してください。
    「労力」の度合いが決まったら、同じ方法で「影響」も高いか低いかを決めます。

    これで、効果のあるソリューションの優先度が明確になりました。(左上の緑色部分)また、影響の大きいソリューションにはより多くの労力が必要になります。 (右上部分)
    ファシリテーターは、緑色部分にある全ての付箋に、後で識別できるように対照的な色のドットシールで印をつけましょう。
  9. Step 9

    ソリューションを実行可能なタスクにする ー5分
    ファシリテーターは、緑色部分に置かれたソリューションを取り出し、そのソリューションを書いた人に対して、1〜2週間で実行できるステップは何か尋ねます。

    全てのソリューションを終えたら、チームはタスクが実行可能になります。(チームがどのようにタスク管理を行うかについてはまた別の機会に説明します)
    緑色部分以外に置かれたソリューションについては、影響のあるソリューションを全て付箋にまとめ、忘れないように「To Do」や「残タスク」に追加します。
    緑色部分のアクションが実際に問題を解決する事になり、より労力のかかるソリューションが時代遅れになる事を体感するかもしれません。
  10. Step 10

    仕組みと規律が自由を生む
    ここまでくると、短時間のうちに重要な課題を定義し、解決策を生み出し、何を実行するかの優先順位を、ほとんど議論する事なく決定できたと認識できるでしょう。

    新製品の機能設計やイベントの企画、オフィススペースの改善など、様々な活動において延々と続く議論を削ぎ落とすという良い原則になっています。
    前にも述べた通り、クリエイティブな問題解決はデザインの核心です。そのため、敬意を払い、やる気をなくさせる無駄を省き、疲弊するような議論は切り捨てましょう。

    よくある質問
    Q. 採用されなかったアイデアはどうなりますか?投票されなくても素晴らしいアイデアがあったらどうしたら良いですか?

    A. 良いアイデアかどうかが重要なのではなく、実行してテストする事が重要なのです。ですから、たとえくだらないアイデアが投票で選ばれて実行されたとしても、そこから学び、前進しましょう。クライアントの中には、ここで生まれたアイデアを全て文書化したがる人もいますが、そのような事をしないように働きかけましょう。
    このように、問題に対するソリューションを生み出すシステムがあれば「良い」ソリューションに囚われる必要はありません。 つまり「捨てなさい」という事です。

    Q. 投票システムは最も重要な事を決定する方法として欠陥があるのでは?委員会設計のようなものではないのですか?

    A.もちろん完璧なシステムではありませんが、最も声が大きく、しつこい人に譲歩し、聞いているだけのような会話が続き、なかなか実行されないよりはましです。システムの欠点を探すのは実行を先延ばしにするだけですので、判断する前に試してみてください。

    Q. この方法はデザイン要素があるもののみに有効なのでしょうか?

    A. いいえ、他にも様々な事に有効です。例えば、社員旅行計画、オフィス環境の改善 、マーケティング/意識改革(“インフルエンサー”とどう接するか)、セールス(顧客獲得数をどう増やすか)等です。

*Jonathan Courtney, AJ & Smart Berlin作成のツールを適応(https://ajsmart.com/)日本語訳:Hyper Island Japan Team

INNOVATION

立場を明確に

このメソッドは、アイデアや疑問をチームで一緒に考える際に幅広く使える、実用的でダイナミックな方法です。アンケートのようなもので、参加者は質問された事への納得度や理解度を、設定した架空の「線」に立つ位置で表現します。そうする事で振り返りや議論の起点となり、チームをまとめる事ができます。

  • 所要時間

    60〜120分

  • 参加人数

    2〜40名

  • 提供レベル

  • 心理的安全性

    ミドルゾーン

  • 用意するもの

    なし

進め方

  1. Step 1

    本セッションの目的と焦点を決めます。目的はチームからの意見の有無に関わらず決める事ができます。
    トピックに関わる質問を最低5つ書き出します。参加者は質問に対する答えや発言に対する同意度に応じて、線の上に立ちます。
      例:チームがどれだけ上手く連携しているかに焦点を当てた場合。
    1. 「私たちはどれだけコミュニケーションをとっていますか?0は全くコミュニケーションを取っていない状態。 10はオープンで明確なコミュニケーションが取れている状態。」
    2. 「チーム内における自分の役割についてどう思いますか?0は貢献できていない。10は活躍できている。」
    3. 「我々は質の高い仕事をしていますか? 0は全くしていない。10は完全にしている。」
    提供のヒント:
    このセッションは、チームビルディングの際に役立ちますが、他にも多くの目的に適応させる事ができます。例えば、価値観の探求やデジタルツールへの自信、セッションのフィードバック、論争の的となる問題の議論等です。
  2. Step 2

    架空の線に沿って全員が立てるように、部屋をセッティングします。部屋の片側を「0」反対側を「10」として、セッションの目的を参加者に説明します。
  3. Step 3

    最初に質問をし、全員が並ぶまで数秒待ちます。
    なぜそこに身を置いたのか?それについてどのように感じていますか?変えたほうがいいことがありますか?など、質問に対する答えを近くの誰かと話し合ってもらいます。
  4. Step 4

    ここで、様々な角度の意見をグループ全体に聞く時間をとります。 時間がある限り多くの意見を聞く事が理想ですが、少なくとも両極端の意見から1つずつ、中間から1つ選びましょう。

    このステップで議論に発展すれば、素晴らしいです。このセッションの目的は、グループが話すべき事を話せるようにする事なので、できる限り時間をとってください。

  5. Step 5

    用意した質問を全て終わらせるか、時間切れになるまでStep 3と4を繰り返します。

    このセッションを終える前に、ここで明らかになった重要なアクションを定義し、書き出すように指示します。そして、各アクションに担当者と期限を割り当てましょう。

*出典元不明 テキスト作成:Hyper Island 日本語訳:Hyper Island Japan Team

TEAM

チームの目的と文化

チームが目的(存在する理由)と文化(その目的を達成するためにどう協力するか)を定義するために設計されたプロセスです。この2つの要素を定義することでより集中し、チームの方向性が定まります。他の企業から具体的なヒントを授かり、個人としてもグループとしても働き方、共同作業の方法を体系化できます。このセッションのゴールは、チームにおける目的と文化の両方を視覚的に表現する事です。

  • 所要時間

    60〜240分

  • 参加人数

    2〜10名

  • 提供レベル

  • 心理的安全性

    ミドルゾーン

  • 用意するもの

    スクリーンまたはプロジェクター、付箋またはバーチャル付箋、ペン、ホワイトボードまたはバーチャルホワイトボードまたはフリップチャート、 白A4用紙

進め方

  1. Step 1

    このツールは、目的文化の2つのパートに分かれていて、どちらもチームにとって欠かせない要素です。チームにおける共通の目的や文化的規則をゼロから作ったり、既存のものを再活性化するために活用できます。

    目的とはチームが存在する理由です。なぜ結成されたのか、なぜ組織の中で必要とされているのか。

    文化とはチームがどのように一緒に働くかという事です。どのように仕事を成し遂げるか。期待される価値観、規範、行動の事です。

    セッションを始める前に、以下の質問を振り返ってもらいます。
    チームとしての仕事は何だろうか?
    自分たちの目標は?仕事における完了の定義とは?
    自分たちは会社や世の中にどんな利益をもたらしているのだろうか?

    ヒント:最初に始まりと終わりの質問(https://hij-toolbox.tds-g.biz/tool/check-in-check-out-questions/)を実施してください。
  2. Step 2

    このステップでは、皆の知恵を活かしてチームの目的をどのように定義するか、大まかなアイデアを作っていきます。

    まず、他社企業の目的をいくつか挙げてチーム全員に見えるようにします。下記に例を挙げますが、別の例を持ち込んでも構いません。

    Patagonia:環境保護への行動、環境方針。最高の製品を作り、不必要な害を与えずにビジネスを通じて環境危機への意識、解決を激励し、解決策を実行する。

    Amazon:地球上で最も顧客を大切にする企業。顧客がオンラインで買いたいと思うものに出会い、発見する事ができる場所。

    Greenpeace:地球が多様な生命を育めるようにする事。

    Facebook:人々に共有する力を与え、世界をよりオープンで繋がりのあるものにする。

    Google:世界中の情報を整理し、普遍的にアクセス可能で有用なものにする。

    次に、自分たちのチームの目的についてそれぞれ書いてもらいます。
  3. Step 3

    このステップでは、個々が書いた目的を組み合わせてチーム全体の目的を作ります。

    複数の意見をまとめる事は難しいので、このステップは少し忍耐が必要かもしれませんが、ここではルールを与えます。

    グループの意思決定には、20×20の法則を使います。20分以内に、20文字以内でチームの目的をまとめましょう。

    言葉は重要です。様々な表現をしたり、言葉を使う事に抵抗を感じたり恥ずかしがったりしないで、書き出しましょう。

    10分、5分、2分と残りの時間を必ず伝えてください。大抵、終了時間前に全体の目的が決まります。そうすると、部屋の雰囲気が変わるのを感じるはずです。もし感じたら、カウントを止めてステップ4に進んでください。

    完成したらお祝いする時間をとりましょう。
  4. Step 4

    目的が完成したら、文化についても同じ事をしていきます。

    文化とは、チームがどのように協力し合うかという事です。言葉で定義するのは難しいですが、感じたり体験することはできます。文化は、会話や仕事の割り当てと完了の仕方、社長の清掃員への接し方などで表現されます。

    まず、企業文化の例を1つ以上共有しましょう。明確に定義された優れた例として有名なNetflix Culture(https://jobs.netflix.com/culture)の記事を見る事をお勧めします。

    各々、作業できるスペースを確保しましょう。(オンラインの場合は、デジタルホワイトボードに作業スペースを作成する)


    準備ができたら、自分たちのチーム文化で最高な部分を象徴する言葉を書いてもらいます。これは実際のものでも、志のようなものでも構いません。付箋やバーチャル付箋1枚につき、1つの言葉を書きます。


    5~10分経ったら、全ての付箋を見えるように貼り出します。(重ねないようにしてください)次に、1分間で付箋を半分はがします。残しておきたいものだけを残してください。

    もう1度同じ事を繰り返し、3つに絞ってもらいます。 これらはチーム文化に最も重要な3つの要素です。
  5. Step 5

    全員が確認できるような場所に付箋を並べ、意味や感覚が似ている言葉をまとめるように指示します。このステップでは議論が発生する事が多いので、話が逸れている場合はファシリテーターとして決断に導いてください。

    まとめ終わったら、チームにとって何か足りないものがないか聞いてみましょう。もし含まれるべきだと思う文化的要素が外されていたら、見落とさずに含めてください。
  6. Step 6

    これでチーム文化のドラフトができました。これらの言葉や声明は実現・実行しないと意味がありません、 それぞれの言葉の背景にある、望ましい行動と妨げになる行動を定義し、説明します。

    例:
    透明性
    私たちは誰もがアクセスできる共有資料を使用し、誰もが参加できるオープンなチャンネルで会話をしながら、オープンに仕事を進めています。
    秘密主義でもなければ、陰口も言わないし、孤立して仕事をする事もありません。

    このステップは共同で行う事もできますし、各自に割り当てて書いてもらい、その定義についてグループから同意を得る事もできます。
  7. Step 7

    おめでとうございます!目的と文化が明確になりましたね。
    チームの皆が目につく場所に貼るなど、創造力を働かせて実践できるようにしましょう。
    この作業は四半期ごとに(もしくは毎月)見直します。チームの変化に合わせて変化する「生きた文書」と考えてください。

    ヒント:チームキャンバス(https://miro.com/miroverse/the-team-canvas-hyperisland/)を活用して、目的と文化を見直しを検討してください。

    提供のヒント:
    遠隔のチームであっても、目的と文化は目に見える形にする必要があります。あなたの仕事の進め方に合った方法で行ってください。

*テキスト作成:Hyper Island 日本語訳:Hyper Island Japan Team

TEAM

役割と責任

役割と責任を定義する事は、チームの状態を「ストーミング」から「ノーミング」に移行させるのに役立ちます。また、「パフォーミング」チームが元に戻り、軌道に乗るのを助ける事も可能です。これにより、お互いの役割をより良く理解し、誰が何を担当しているかを知る事ができます。明確な責任を定義する事で、混乱を防ぎ、より良いコラボレーションを促進します。この方法はステークホルダー分析との相性が良く、チームメンバー同士や周りの人たちのことを明確に把握する事ができます。対面でもオンラインでも実施可能です。(物理的な、もしくはバーチャルのホワイトボードを使用します。)

  • 所要時間

    30〜60分

  • 参加人数

    10〜40名

  • 提供レベル

  • 心理的安全性

    ミドルゾーン

  • 用意するもの

    対面式の場合:ホワイトボードまたは厚手の洋紙、付箋、ペン、タイマー オンラインの場合:デジタルホワイトボード(例:Mural、Miro、Jamboard)

進め方

  1. Step 1

    ホワイトボードに大きな表を描き、以下の列を作ります。

    役割
    責任(自分の考え)
    責任(他の人の考え)
    未割り当ての責任を把握するための列

    画像を参照(https://hij-toolbox.tds-g.biz/wp-content/uploads/Roles-_-Responsibilities-Image.png
  2. Step 2

    役割の定義(5分)
    どのような役割があるのかを定義し、用意した表の「役割」の欄に書き込んでください。(例:チームリーダー、開発者、デザイナー、ファシリテーター)
    フロントエンド開発者とバックエンド開発者がいる場合は、表に「開発者」と書き、表現の抽象度を高く保ちます。(必要に応じて、セッションの後半でより具体的にする事ができます。)

    可能であれば、同じ役割を担う人同士を隣り合わせに座らせましょう。

  3. Step 3

    自分の責任を明確にする(10分)
    自分の役割の責任範囲を、上位3~5つ特定します。各責任を付箋に書き、優先順位を付けてください。

  4. Step 4

    チームメイトの責任(5分)
    特定された他の役割について、最も優先すべきと考える責任を1~2つ書いてください。ブレーンストーミングをしているうちに、明確な責任者がいない責務が思い浮かぶかもしれません。それらを書き留め、Step 6でグループで話し合う際、表に出してください。

  5. Step 5

    【任意】 絞り込みと統合(5分)
    (このステップは、同じ役割を共有する人が3人以上いる場合のみ行ってください。)

    次のステップでやる事を同じにするため、自分と似た役割を持つメンバーと話し合い、責任のリストを絞り込みます。 例えば5人の開発者がいる場合、統合された1つの責任リストを作成する必要があります。

  6. Step 6

    各役割について話し合う(25分)
    各役割の責任者に、自分の役割が何であると考えているかを説明してもらい、付箋を「私の考え」の列に優先順に配置してもらいます。次に、他の人がその役割についてどう考えているかを聞き、「他の人の考え」欄に付箋を貼ります。

    次に責任者は、他の人が特定した責任を「受け入れる」か「丁重に断る」かのどちらかを選択します。断る場合は、どの役割がそれを所有すべきかを提案しなければなりません。

    責任者が確定していない責務が見つかる可能性があります。表の下の「未割り当ての責任」欄に注意してください。責任が重複している場合は、誰が第1責任者なのか(貢献者またはバックアップ者なのか)を、必ず定義してください。

  7. Step 7

      まとめと次のステップの確認(5分)
      チームにとって明確な情報が作成できました!
      役割と責任をまとめ、全員同意しているかを確認します。

      次に、これらを文書化する責任者と、特定したスキルのギャップを埋める方法を考える人を決めます。

      参照ツール
    1. Who What When マトリクス(https://hij-toolbox.tds-g.biz/tool/who-what-when-matrix/
    2. ステークホルダー分析(https://hij-toolbox.tds-g.biz/tool/stakeholder-analysis/

*参照:Atlassian Team Playbook(https://www.atlassian.com/team-playbook/why) 日本語訳:Hyper Island Japan Team

INNOVATION

今後のトレンド

このツールは、数名または大人数のグループで、今後数年間の主要な変革的トレンドを特定し、その影響を調査し、ビジネスチャンスを生み出すためにどのように対応できるかを検討するのに役立ちます。ワークショップが終わるまでに、参加者は最も関連性の高いトレンドリストを作成し、最も重要な3つのトレンドを詳しく説明し、それに対応するために自分たちの組織がどのように行動できるかについてのアイデアをまとめます。オンラインでも対面でも実施可能です。

  • 所要時間

    60〜120分

  • 参加人数

    2〜40名

  • 提供レベル

  • 心理的安全性

    セーフゾーン

  • 用意するもの

    デジタルホワイトボードまたはフリップチャート、ペン、マスキングテープ、付箋、印刷した腐った魚、印刷した将来のトレンドのテンプレート

進め方

  1. Step 1

    ワークショップの目的を伝えましょう。近い将来の変革的なトレンドについて議論し、そのトレンドに対応するために自分たちの組織がどのように行動できるかを探求する旨を説明します。 まず、20分間で『腐った魚(https://hij-toolbox.tds-g.biz/tool/stinky-fish/)』のセッションを行い、将来とその課題に関する心配や懸念をグループ内で安全に共有できるようにサポートします。ここでの目標は、将来についての不確実性を正常化し、それについて話すための場を持つ事です。

    『腐った魚』を実施する際の指示は次のようになります。
    「デジタルの未来と、それが個人的または職業的にどのような影響を与えるかについて、1つの懸念や恐れを共有してください。」

  2. Step 2

    次に、今後3年間で自分たちの業界を変える最も関連性の高いトレンドについて、グループでマップを作成します。「トレンド」とは単に一過性のファッション的流行ではなく、強く永続的な結果をもたらす社会の原動力である事を説明しましょう。

    このStepは、5分間×4ラウンド行います。各ラウンドでは、ビジネス、ユーザー行動、人材需要、テクノロジーなど異なるカテゴリーに焦点を当てます。各カテゴリーに関連するトレンドをできるだけ多くブレーンストーミングしましょう。

    対面で行う場合
    参加者に付箋とペンを配布し、付箋1枚につき1つのトレンドを書くように指示します。壁などに4つのカテゴリーを貼り出せる場所を用意し、書き終えたら内容を読み上げながら貼り付けてください。

    オンラインで行う場合
    Miroなどのデジタルホワイトボードを使い、作業ボード、付箋などを用意して作業しましょう。

    必要であれば、各カテゴリーについて例を挙げ、グループを盛り上げる手助けをしてください。(『Changes of Tomorrow(https://changes-of-tomorrow.hyperisland.com/)』から引用しても良いですし、自分で考えても構いません。)

    各カテゴリーにつき5分間、合計20分で行います。

  3. Step 3

    4ラウンドを終えたら参加者を祝福しましょう。
    次のステップでは、最も大きな影響を与えるトレンドの優先順位を素早く決定します。所要時間は5分程度です。

    対面で行う場合
    投票主義(https://hij-toolbox.tds-g.biz/tool/dotmocracy/)というツールを使用してください。これは、大人数で迅速に優先順位付けを行う際に最適なツールです。ペンを使い、参加者に8個の点(票)を渡し、張り出したトレンドに分配します。参加者は、「今後3年間で自分たちのビジネスに最も大きな影響を与えるか」を基準に投票します。

    オンラインで行う場合
    オンライン上で参加者に8個の点(票)を渡し、張り出したトレンドに分配します。参加者は、「今後3年間で自分たちのビジネスに最も大きな影響を与えるか」を基準に投票します。

    偏りを避けるため、まず各参加者が頭の中で選択する時間を設けてから同時に投票してもらいます。

    投票を終えたら、次のStepで行う調査のために、得票数上位3つのトレンドを決定します。

  4. Step 4

    このStepの目的は、グループで最も重要なトレンドを探り、それがもたらすビジネスチャンスについてアイデアを生み出す事です。

    グループを2~4人の3つのグループに分けます。 各グループはそれぞれ1 つのトレンドを担当し、機会、結果、潜在的なリスクを探り、次の事を考えてもらいます。
    このトレンドのチャンスを十分に生かした3年後の自社はどうなっているのだろうか?そのためには今日からどのようなステップを踏んでいけば良いのだろうか?

    各グループにトレンドのテンプレート(https://hij-toolbox.tds-g.biz/wp-content/uploads/FutureWorkshop–Template-A3.pdf)を配付し、15~20分で完成させます。作業を始める前に、これは探索的なエクササイズである事を参加者に伝えます。
    参加者は、自分たちが知っている事や感じている事をもとに作業し、素早くテンプレートを完成させます。

    テンプレートが完成したら、グループごとに軽く発表し合います。

    オンラインで行う場合
    ブレイクアウトルームを使用し、各グループのトレンドテンプレートをデジタルボードに掲示しましょう。

  5. Step 5

    短いチェックアウトを行い、セッションを終了します。

    「今日ここで行った事」について簡単に話します。そして各参加者に、今日1日で得た、未来に対して前向きな気持ちになれるような気づきを1つ、「チェックアウト」してもらいましょう。

    次のステップをグループに説明します。
    トレンドやインサイトをどうしていくか?
    個人として、または企業としてどのように取り組んでいくか?

*テキスト作成:Hyper Island 日本語訳:Hyper Island Japan Team

INNOVATION

意図せぬ結果

このセッションでは、テクノロジーが起こした意図しない結果を検証し、それをもとに新しいビジネスチャンスの可能性を考えるものです。新しいテクノロジーに対する一般的な理解を超えて、参加者が予期せぬ可能性を発見し、それをどのように活用できるかという事に挑戦します。例えば、Instagramはスマートフォン用のバーチャルなフォトアルバムとして誕生しましたが、他の人との繋がりを作る機能も持っています。他者との縁を繋ぎ、人間の「人と繋がりたい」という根源的な欲求を満たし、癒しを与えたり、慰めになったり、人に深い影響を与える可能性も持っています。このセッションは対面形式、オンライン形式どちらでも実施可能です。

  • 所要時間

    30〜60分

  • 参加人数

    2〜40名

  • 提供レベル

  • 心理的安全性

    セーフゾーン

  • 用意するもの

    付箋、ペン、バーチャルホワイトボード(Miro等)

進め方

  1. Step 1

    参加者を3〜5人のグループに分けます。(オンラインの場合はブレイクアウトルームを用意する)
    “What is the nature of grieving in the Internet age?:インターネット時代の悲嘆の本質とは?(https://www.hyperisland.com/?page_id=3789)” の記事内にあるハムスターの物語を通して、セッションの目的を紹介しましょう。参加者自身が記事を読む事も可能です。

    新しいビジネスのアイデアを生み出すための出発点として、「意図せざる結果」という考え方をベースにする事を説明します。

    提供のヒント:
    このセッションは、単純にアイデア出しの方法を練習するために使う事も可能ですし、成果を重視して、具体的な新しいアイデアを得る事を目的にする事もできます。グループや状況に応じて調整してください。
  2. Step 2

    グループに5分与え、Netflix、Instagram、Google Mapsなど、人気のあるテクノロジーやビジネスを5つ以上リストアップしてもらいます。より難易度を上げたい場合、参加者たちの層以外で広く使われているテクノロジーだけをリストアップしてもらいましょう。付箋にアイデアを書き留めましょう。(1枚につき1つ)
  3. Step 3

    次に、ブレインストーミングをします。それぞれのテクノロジーやビジネスの意図せざる結果を少なくとも3つ考えてもらいましょう。例えば、Netflixは「簡単で便利なストリーミングサービス」であったはずなのに、「動画を見続けてしまい、時間を無駄使いしてしまう習慣を引き起こしてしまった」等。

    参加者には創造的に考えるよう促し、正しい答えがない事を強調しましょう。アイデアを付箋にまとめてもらいます。(1枚につき、1つのアイデア)10分後、各グループにそれぞれのアイデアを発表してもらいます。

    提供のヒント:
    各グループで考えるアイデアの数は、付箋の数や人数、時間に応じて調整する事ができます。
  4. Step 4

    次に、予期せぬ結果について新しい可能性のあるビジネスモデルを各チーム提案します。例えば、Netflixはユーザーが毎日1エピソードだけ見るなら無料で視聴ができ、まとめて視聴するには割増料金を支払うという新しいビジネスモデルを考案する事ができる等。

    新しいアイデアを考えるとき、悪いアイデアというものはありません。新しいビジネスモデルは現在よりも悪く見えるかもしれません。しかしそれで良いのです。現在のビジネスモデルがある日突然、競合他社によって破壊され、新しいアイデアが意味をなすかもしれないからです。

    12分後グループに集まってもらい、最も興味深い新ビジネスモデルをグループ内で共有してもらいます。

    提供のヒント:
    新しいビジネスモデルの数は、意図しない結果の数やグループのサイズ、時間に応じて調整する事ができます。
  5. Step 5

    最後に、最も予想外かつ、最も実現可能な新しいビジネスモデルについてその理由を考えてもらいましょう。アイデア出しや新しいビジネスモデルについて、どのような事が強調されたかを振り返る事もできます。

*ツール開発・執筆 Tom Klinkowstein 参照:“What is the nature of grieving in the Internet age?” 日本語訳:Hyper Island Japan Team

WELL-BEING

毎日のP.A.C.T.

このエクササイズは、人生にもっと意図、感謝、喜び、そして変化を生み出すために、「毎日のP.A.C.T.」を活用して一日をスタートさせるためのソロワークです。多くの文化圏で語られるウェルネスという考え方は、特にリモートワークやハイブリッドワークの世界において、ますます耳にする事が多くなっています。ウェルネスとは何でしょうか?そして、どのようにそれを育むのでしょうか?特定の物事やライフスタイルに対する価値観やビジョンは様々です。しかし、「毎日のP.A.C.T.」のようなツールを使って内省し、自分の目的と価値観、日々の感情、自己認識を深める事で、活力とポジティブさを維持し、組織や重要な場所に貢献するための重要な追加要素になると理解が深まって来ています。

  • 所要時間

    5〜30分

  • 参加人数

    2〜10名

  • 提供レベル

  • 心理的安全性

    ミドルゾーン

  • 用意するもの

    個人の日記、ペン

進め方

  1. Step 1

    P:自分の力を取り戻す(Reclaiming your Power)
    1日を通して、感情のトリガーが引かれる事があります。(我慢できなくなる、怒りが爆発する、恥をかく、ある行動に対して罪悪感を感じる)そのたびに、あなたのハイヤーセルフ(※高次元の自己・高い意識レベル・高意識などと呼ばれています)は、探求を進めるようにあなたに合図を送ります。

    すべての感情の背景には、それに影響を与える根本的な理由や刷りこまれている観念・信念が存在します。どんな状況でも、あなたの感情的な反応は、あなたが持っている信条や因縁と直接結びついているのです。(例:「失敗は許されない」、「正しい事をしたいのなら、自分でやりなさい」)

    信念のために、私たちは利益にならない感情的な空間から抜け出せない事があります。それはなぜでしょうか?私たちの感情にはエネルギーがあるからです。そのエネルギーは磁石のように作用し、あなたが体現しているエネルギーは、同じような種類のエネルギーを引き寄せます。
    ここで説明されているエネルギーは、自己充足的予言(https://www.simplypsychology.org/self-fulfilling-prophecy.html)の考え方と関連付ける事ができます。予言が現実のものとなってしまう事に使用される社会学的用語です。

    例えば、いつも怒っている人は、怒りの感情を長く続ける状況を引き寄せ続ける事になります。

    お分かりいただけるでしょうか?

    人間にとってあらゆる感情を経験する事は自然な事です。勇気、意欲、愛、喜びといったレベルまで感情を高める事が私たちの最善の利益となります。

    トリガーが引かれ、ネガティブな反応を示した時に自分が真に反応している事柄や現象を深く理解するために、その感情に身を委ねてみましょう。

    それを行うと、その感情の背後にある信念や信条を明らかにする事ができます。そして、自分に役立つものを選ぶかどうか、決める事ができるのです。信念を書き換える事で、あなたの感情のレベルが高い次元へと昇華し、エネルギーとパワーが増します。

    その「高次のエネルギーを得た状態」では、より幸せで豊かだと感じられる体験を引き寄せる事が出来るでしょう。
      自分の力を取り戻すために、次の質問の答えを日記に書きましょう
    1. 今日は何がきっかけだったのか?
    2. どう反応しましたか?
    3. なぜ、あのような対応をしたのか?(本当の理由がわかるまで、「なぜ」と問い続けます。そうする事で、個人的な信念が明らかになります。)
    4. この信念は自分にどのような影響を与えたか?
    5. その信念を、より自分のためになるように書き換える事はできるだろうか?
      最もトリガーとなるパターンはありますか?
    1. 新しい信念を実行する事を想像してください
    2. 新しい信念がもたらすエネルギーの影響力を感じてください
  2. Step 2

    A: すべての経験に感謝する(Appreciate every experience)
    喜びを感じたり、気分が高揚する瞬間を味わう事は大切な事です。しかしそれと同じくらい大切なのは、何か困難な事を示す瞬間に感謝する事です。

    感謝する事は、感情のエネルギーを高めます。感謝の練習はより感情のエネルギーを味方にするためにあなたの本質を定期的に調整します。この変化は、あなたの環境にも反映され始めます。
      毎日感謝の気持ちを持つために、次の質問の答えを日記に書きましょう
    1. 今日1日で何に感謝や喜びを感じたか??(5分間の日光浴のような小さなものでも、返金を受けたような大きなものでも良い)
    2. なぜその瞬間を味わう事ができたのか?どのような気持ちになりましたか?
    3. 今日は何が大変でしたか?
    4. なぜそれは困難だったのか?
    5. ここから自分の力を取り戻すチャンスはあるか?
    6. 何を学んだか?
  3. Step 3

    C:渾身のイエスを1つ選ぶ(Choose one full-body yes today)
    渾身のイエスとは、「自分の身体が何かにイエスと言っている」のと同じ事で、疑う余地がない事です。

    アン・ディラードの有名な言葉にこんなものがあります。
    「日々の過ごし方は、人生の過ごし方である」

    楽しい人生を送りたいのなら、毎日に喜びをプラスする事から始めると良いでしょう。毎日、心がほっこりするような事をしようと思って始めると、それが叶う可能性が高くなります。
      喜びの意図を作成するために、次の質問の答えを日記に書きましょう
    1. 全身で「イエス」と感じ、心に灯をともすような事を1つ選ぶ(5分程度の瞑想でも、友人と食事をするような大きなものでも良い)
    2. この場を作るために全身が「ノー」と感じるものを取り除く事ができるか?
    3. 自分はそれができたか?
    4. もしできた場合は、どう感じるか?
    5. もしできなかった場合は、何が邪魔をしていたか?
  4. Step 4

    T:変化に注目する(Notice what is Transforming)
    私たちは静寂と沈黙の中で多くの事を学びます。しかし、私たちは息ができないほど多くの時間を詰め込み続けているのです。

    その日の出来事を振り返ると、シンクロニシティが起こり始めている事に気づくはずです。このような小さな出来事を積み重ねていくうちに、変化の証拠を見つける事ができます。そうなった時、宇宙とあなたの中にあるエネルギーを信頼し始めるのです。
      次の質問の答えを日記に書きましょう
    1. 今日、自分自身のために何を明示したか?
    2. 自分自身の変化、気分、感情、エネルギーに気づいたか?
    3. どんな考えやモチベーションが生まれたか?
    4. 人間関係で何か変化を感じるか?
    5. 他に何が変化したか?
  5. Step 5

    さらなる探求を楽しんでください!
    そして、意図を持った1日を送る事が、最終的に意図を持った人生を送る事に繋がる事を忘れないでください。

*Alyson DeMaso – Founder, Raising Beauty(https://www.raisingbeauty.com/) 日本語訳:Hyper Island Japan Team

ENERGIZERS

シンクロ拍子

このシンプルかつ、やり応えのあるエクササイズはグループの集中力と団結力を生み出すのに非常に効果的です。参加者は輪になって立ち、拍手を輪の中で回していきます。手を叩く際は、必ず2人同時に手を叩きます。できるだけ同じタイミングで拍手をし、速く輪の中で回していきます。「ダブルクラップ」を導入し拍手の方向が変わると、さらに難易度の高いエクササイズになります。

  • 所要時間

    5〜30分

  • 参加人数

    10〜40名

  • 提供レベル

  • 心理的安全性

    ミドルゾーン

  • 用意するもの

    なし

進め方

  1. Step 1

    輪になって立ちます。

    提供のヒント:
    Step 3は、集中力のないグループやストレスの多いグループ、新しいグループにとっては非常に難しいです。Step 3の課題をクリアするのに苦戦している場合、次のような質問を一緒に考える機会を設けてみましょう。「課題がより複雑になったとき、なぜ拍手を送るのが難しかったのでしょうか? 上手くするためにはグループとして何が必要でしょうか?」

  2. Step 2

    最初に1人(Aさん)から始めます。Aさんは隣の人(Bさん)の方を向き、アイコンタクトを取りながらできるだけ同じタイミングで拍手をします。次にBさんは隣の人(Cさん)に向かって、同じように同時に拍手をするようにしてください。
    このように、どんどん速く拍手が輪の中を巡るようにしてください。

  3. Step 3

    上記ができたら、「ダブルクラップ」を導入します。ペアが2回拍手した場合、通常とは逆方向に進みます。
    言葉を使わずに拍手を1回にするか2回にするか、ペアは決めるので、難易度が非常に上がります。このStepで拍手をスムーズに行うには、グループが高い集中力を持ち、お互いに注意し合う必要があります。

*出典元不明 日本語訳:Hyper Island Japan Team

ACTION

ステークホルダー分析

ステークホルダーを管理する事で、失敗する可能性があるプロジェクトを確実に成功させる事ができます。このワークショップはプロジェクトのステークホルダー特定を支援します。意思決定に大きな影響を与える、あるいは影響を受ける可能性のある全ての人に配慮する事ができます。プロジェクトに様々なレベルの意見や関心を持っている人を特定する事で、足並みを揃える事ができます。また、ステークホルダー分析を行う事で、重要な人物とのコミュニケーションを図り、彼らの期待に応えるための効果的な戦略を策定する事ができます。対面でもオンラインでも実施可能です(例:ホワイトボードもしくはデジタルホワイトボードを使用します)。

  • 所要時間

    30〜60分

  • 参加人数

    10〜40名

  • 提供レベル

  • 心理的安全性

    ミドルゾーン

  • 用意するもの

    対面の場合:ホワイトボードまたは紙、付箋、ペン、タイマー オンラインの場合:デジタルホワイトボード(Mural、Miro、Jamboard等)

進め方

  1. Step 1

    以下のようにパワーとインタレスト(関心)を示す2軸のマトリクスを作成します。

    (Y軸)パワー:ステークホルダーの影響力のレベルで、プロジェクトや他のステークホルダーにどれだけ指示や影響を与える事ができるかを示します。
    (X軸)関心:ステークホルダーがプロジェクトによって影響を受ける度合いを示します。

    拡大画像はこちら(https://hij-toolbox.tds-g.biz/wp-content/uploads/stakeholder-analysis-1.png
  2. Step 2

      以下の質問に答えて、ステークホルダー・グループのリストを作成します。

    1. このプロジェクトで影響を受けるのは誰か?
    2. 誰がこのプロジェクトの影響を受けるか?
    3. 誰がプロジェクトの決定権を持っているか?
    4. プロジェクトをサポート、または妨害できるのは誰か?
    5. 以前このようなプロジェクトに関わった事があるのは誰か?
      ステークホルダーの例
    1. クライアント
    2. リーダー
    3. 株主
    4. 学生/参加者
    5. 政治家
    6. コミュニティ
    7. 管理職
    8. パートナー
    9. 業界団体
    10. 同僚
    11. サプライヤー
    12. メディア
    13. 利益団体
    14. 顧客
    15. アナリスト
    16. 公共機関
    17. 見込み客
    18. 貢献者
    19. アドバイザー

    Step 3

      ステークホルダーの相対的なパワーと関心に基づいて、グリッド上に1人ずつ、リストに優先順位付けします。

    1. [高]パワー、[高]インタレスト(密接に関与する):完全に巻き込み、満足させるように努力しましょう。
    2. [高]パワー、[低]インタレスト(満足させ続ける):惹きつける努力は必要ですが、情報量が多すぎて相手が引いてしまわないように注意しましょう。
    3. [低]パワー、[高]インタレスト(情報提供をし続ける):十分な情報を提供し、重要な問題が発生していないかどうかを確認するために、コミュニケーションをとってください。このカテゴリーの人たちは、詳細な情報を得るためにあなたをサポートしてくれる非常に有益な存在です。
    4. [低]パワー、[低]インタレスト(監視する)このような人たちは監視しつつ、過剰なコミュニケーションによって離脱させないように注意しましょう。

    5. 例:
      株主は、プロジェクトに対して高い権力と影響力を持ち、高い関心を持っている可能性があります。一方で、同僚は高い関心を持っているかもしれませんが、プロジェクトに対するパワーはありません。

    Step 4

      特定の、または各ステークホルダーにおける具体的な戦略を話し合いましょう。

    1. 誰が、いつ、何を通知する必要があるか。
    2. 誰が、いつ、何について相談する必要があるか。
    3. 各ステークホルダーを巻き込む責任は誰にあるか。
    4. 彼らにとって1番のモチベーションは何か。
    5. 結果に対して、彼らはどのような金銭的、または感情的な関心を持っているか。それはポジティブなものかネガティブなものか。
    6. あなたの仕事に対する現在の彼らの意見は何か。 それは良い情報に基づいているか。
    7. 誰が彼らの意見に影響を与え、誰があなたの意見に影響を与えるか。その影響力のある人たちは、実は重要なステークホルダーなのか?
    8. どうすれば彼らはあなたのプロジェクトをサポートしてくれるか。
    9. 反対された場合、どのように対処するか。

    10. ステークホルダーを3色に色分けしてまとめます。
      擁護者・支持者は緑、批判者は赤、中立的なステークホルダーは黄色です。

      拡大画像はこちら(https://hij-toolbox.tds-g.biz/wp-content/uploads/stakeholder-analysis-2b.png
      この画像を見ると、プロジェクトの利点について、SimpsonとMossを説得するためにより多くの努力が必要である事がわかります。一方でOlsson、Ali、Adebayoは強力なサポーターとして関与する必要があります。

      提供のヒント:
      新しいプロジェクト、役割、アイデアのために「ステークホルダー分析」を作成しましょう。自分がステークホルダーと効果的にコミュニケーションをとっているかどうかを考えます。支持者から最大限の支持を得るためにできる事は何か、批判者や妨害者に勝つためにはどうすれば良いかを明らかにします。

*参考:stakeholder analysis framework – from Hovland (2005) 日本語訳:Hyper Island Japan Team

ACTION

プロジェクトの中間評価

現在進行中のプロジェクトを評価し、チームがより効果的に連携するために調整が必要かどうかを確認するものです。チームは、フレームワークに沿って議論を進めていき、プロセスに役立っているもの、妨げになっているものに焦点を当て、改善のためのアクションステップを作成します。

  • 所要時間

    30〜60分

  • 参加人数

    2〜10名

  • 提供レベル

  • 心理的安全性

    ミドルゾーン

  • 用意するもの

    付箋、ペンまたはマーカー、フリップチャート、紙まはたバーチャルホワイトボード

進め方

  1. Step 1

    フリップチャート、ホワイトボードまたはバーチャルホワイトボードの周りにチームを集め、それぞれにペンと付箋を渡します。オンラインの場合は、全員がバーチャル付箋にアイデアを書き込めるようにしましょう。

    提供のヒント:
    10人以上のグループの場合は小グループに分けて行い、最後に全体で話し合いましょう。

  2. Step 2

    フリップチャート、ホワイトボードまたはバーチャルホワイトボードに、次のいずれかの画像を作成しましょう。どれも効果的ですが結果は若干異なります。
    1. 帆と錨のあるボート。帆はプロジェクトを前進させるものを、錨はプロジェクトを妨げているものを表しています。

    2. 「スタート、ストップ、続行、多く、少なく」という5つのパートに分けられた車輪。

    3. 「怒り(怒った顔)、悲しみ(悲しい顔)、喜び(嬉しい顔)」という3つの欄。
  3. Step 3

    各カテゴリーの言葉を書いた付箋を、フリップチャート、ホワイトボードまたはバーチャルホワイトボードに追加してもらいます。この作業はチームの各個人が喋らずに行います。必要に応じますが、作業時間は5~10分あれば十分です。
  4. Step 4

    次に、それぞれのカテゴリーの付箋を整理します。重複やパターンを整理しましょう。
  5. Step 5

    付箋を整理したら、チームで何が浮かび上がってきたかを議論します。

    驚いた事はありますか? 共通点は何ですか? 過去に同じような事はありませんでしたか?これについてどう感じていますか?

    15~20分程ディスカッションを行い、議論の焦点を絞ります。一般論に走ったり、チームメンバーがお互いを非難したりしないようにしましょう。

    これまでのプロセスについて効果的かつ効率的に議論する事が目標です。
  6. Step 6

    議論が一段落したら、チームでアクションを定義します。アクションは必ず書き出して文書化し、チームと関連するステークホルダーの間で共有し、アクションを完了するための期限を設定します。

*Chris Argyris: theories of action, double-loop learning and organizational learning, Mark K.Smith,2013(https://infed.org/chris-argyris-theories-of-action-double-loop-learning-and-organizational-learning/ ) より着想を得る 日本語訳:Hyper Island Japan Team

INNOVATION

90分プロトタイプ

90分以内にシンプルでクリック可能なアプリのプロトタイプ制作をチームで競う、短くて簡単なプロトタイピング・ワークショップです。計画も実行も簡単で、インサイトをいかに素早くテスト可能なプロトタイプに変えられるかを体験します。プロトタイピングの考え方をチームに取り入れる事を促す為にこのワークショップを活用しましょう。

  • 所要時間

    60〜120分

  • 参加人数

    2〜40名以上

  • 提供レベル

  • 心理的安全性

    ミドルゾーン

  • 用意するもの

    紙、ペン、スマートフォン、プロジェクター

進め方

  1. Step 1

    始めの挨拶&イントロダクション(5分)
    ワークショップ開催の前日までに、POPアプリ(https://marvelapp.com/pop/)をダウンロードしてセットアップするように依頼しましょう。 参加者はインターフェースに慣れる必要がありますが、5〜10分以上費やす必要はありません。

    参加者に最初の挨拶をし、これから90分以内にプレゼンテーションやテストに活用できるレベルの、クリックできるアプリのプロトタイプを制作する事を説明します。

    このワークショップはスピードが速く、実践的である事を強調します。完璧を目指すのではなく、楽しむ事を伝えてください。

    2〜4名のグループに分けます。 各グループには、アプリをダウンロード済みの人が最低1人いるようにしましょう。
  2. Step 2

    ニーズの特定(10分)
    最初のステップは、新しいデジタルサービスによって解決できるユーザーのニーズは何か?や、ユーザーが求めている価値と、製品が提供している価値のズレが何であるか?を特定する事を説明します。
      このステップは、様々な方法でアプローチできます。
      例えば、次のようなものです。
    1. 顧客が表す最も一般的なニーズ/価値観のギャップは何か?
    2. ターゲットグループXに共通するニーズ/価値観のギャップは何か?
    3. 現在の日常生活における最大のニーズ/価値観のギャップは何か?
    このワークショップの前に、User Day-parting(https://toolbox.hyperisland.com/user-day-parting)や高速リサーチ(https://toolbox2.tds-g.biz/tool/rapid-research/)などの方法を使用して、関連するニーズを生み出す事もできます。 重要なのは、各グループが使用者のニーズや提供価値のギャップを特定する事です。
  3. Step 3

    アイディエーション(15分)
    特定されたニーズ/価値観のギャップに基づき、15分かけてデジタルサービスのコンセプトを作ります。各グループに、紙とペンを使ってメモやスケッチをするように促しましょう。グループが創造性を発揮し、ありきたりなアイデアを超えていけるように推進しましょう。

    サービスのアイデアが全てアプリに盛り込まれ、アプリで完結する必要はありません。
    しかし、アプリはサービスの一構成要素でなければならない事を説明してください。

    15分後、各グループはサービスのコンセプトを大まかに定義します。
  4. Step 4

    スケッチ(15分)
    次のステップでは、自分のコンセプトに合ったシンプルなクリックできるアプリのプロトタイプを作る事を説明します。

    各グループにiPhoneの画面が印刷されたテンプレート(https://marvelapp.com/sketchpad/)を配布します。少なくとも4つのフレームを作成するようにしましょう。

    参加者は、潜在的なユーザーに見せてテストするためのプロトタイプを作っている事を意識する必要があります。サービスの価値を示す主要な機能や流れを試作するように促しましょう。
  5. Step 5

    制作(15分)
    POPアプリ上にスケッチをアップロードし、クリックできるプロトタイプを制作します。
    POPアプリの基本的な機能を説明します。スケッチをアップロードして、要素をクリックできるようにし、画面遷移の流れを作る事です。

    この作業を行っている間、各グループの見回りをし、アプリの使い方について詳しい説明が必要なグループがあればサポートします。同時に、アプリに精通した参加者が苦労している人をサポートするなど、参加者同士でサポートし合うように促しましょう。

    準備ができたら「共有」機能を使ってプロトタイプを共有してもらい、それらを集めてプロジェクターに映し出します。(POPアプリでは、リンク、メール、Facebook、Twitter、SMSでの共有が可能です。)

    プロジェクターに接続されたPCを使い、集めたリンクを開いて投影できるようにします。
  6. Step 6

      プレゼンテーション(15分)
      各グループごとに2分間のプレゼンテーションを行います。プレゼンテーションでは以下の点を含める必要があります。
    1. ニーズ/価値観のギャップ
    2. 全体的なサービスコンセプト(簡単に)
    3. アプリの流れ(クリックスループロトタイプ)
    時間に余裕があれば、プレゼン後に他のグループにアプリコンセプトをさらに発展させる提案をしてもらいましょう。
  7. Step 7

      まとめ(15分)
      全てのプレゼンテーションが終了したら、次の質問について5分間個別にリフレクションを行いましょう。
    1. 全体的にどうでしたか?
    2. 何が難しかったですか?何に助けられましたか?
    3. この経験から得られた有益なインサイトは何でしょうか?
    4. この経験から学んだ事を、日々の仕事にどのように活かす事ができますか?
    個人でのリフレクション後、大きなグループで振り返りを共有し、セッションを終えます。

*POP App – Prototyping On Paper (https://marvelapp.com/pop/) 日本語訳:Hyper Island Japan Team

SELF-LEADERSHIP

SWOB分析

SWOBモデル(Strengths:強さ、Weaknesses:弱さ、Opportunities:機会、Barriers:障壁)を用いて、自分自身を評価し、成長のための重要な分野を考え、簡潔なアクションプランを作成する、個人評価とアクションプランのための多目的ワークショップです。
このワークショップにはインタラクティブな要素が含まれています。参加者はグループに分かれて、できるだけ明確で達成可能なアクションプランになるよう、お互いにコーチングを行います。

  • 所要時間

    60〜120分

  • 参加人数

    2〜40名以上

  • 提供レベル

  • 心理的安全性

    ミドルゾーン

  • 用意するもの

    付箋、ペン、紙

進め方

  1. Step 1

    参加者はSWOB分析を行い、主な強み、弱み、機会、そして弱みの強化や機会の獲得を阻む障壁を特定します。

    この最初のステップは、約20分で個別に実施します。参加者は可能な限り書き留めるようにしてください。
  2. Step 2

    SWOB分析に基づいて、参加者に次の質問について考えてもらいます。
    自分が注力したい、成長ポイントは何か?
    このセッションをプログラムやコースの文脈で行う場合は、次の事も考えてもらいましょう。
    なぜ私はこのコースに応募したのか?私はこの経験から何を得たいのか?

    参加者は、それぞれ3〜5つの成長ポイントを特定します。個別に作業し、次の質問に基づいてメモを作成します。
    1. この分野における今日の自分をどのように評価しますか?(1〜10の数字で回答)
    2. 1ヶ月後、3ヶ月後、6ヶ月後の自分は、どのくらいのレベルに達していたいですか?(1〜10の数字で回答)
    3. 自分自身の成長を加速させるため・成長を阻害する障壁を越えるためにはどのような行動をとれば良いですか?
    4. 短期的(今後2週間)に自分が取るべき主な行動は何ですか?
    5. 中期的(2ヶ月後)に自分が取るべき主な行動は何ですか?
    6. 自分の成長の成功基準は何ですか?自分が成長している事を実感したり、表している指標となるもの・測定できるものは何ですか?
    参加者は、このステップを個別に約45分間で行います。
  3. Step 3

    3名のグループを作って、振り返りをお互いに共有します。各参加者は、できるだけ明確で実行可能なものになるように、また課題が適切なレベルになるよう、オープンな質問をしてお互いにサポートします。

    各参加者が共有した内容や会話の流れに基づいて、グループは参加者が開発すべき追加の分野(その人にとって価値があると思われる他の何か)を考え出す事もできます。

    3人1組で、1人あたり約40分行います。(他の人への質問やフィードバックを含む)
  4. Step 4

    チェックアウトをし、このセッションを終了します。チェックアウトでは、参加者が残した印象、考え、感情を共有しましょう。

*Hyper Islandオリジナル 引用: Alex Neuman 日本語訳:Hyper Island Japan Team

TEAM

ワニの棲む川

指定した場所を川に見立て、片方の岸からもう片方へと移動するために、お互いにサポートしながら挑戦するチームビルディングのためのアクティビティです。目の前で起きている物理的な問題を解決するために、創造的かつ戦略的に協力する必要があります。グループ内のコミュニケーション、協力、リーダーシップとメンバーシップ、忍耐と問題解決力が重視される傾向にあります。

  • 所要時間

    60〜120分

  • 参加人数

    10〜40名以上

  • 提供レベル

  • 心理的安全性

    ミドルゾーン

  • 用意するもの

    Step 1参照

進め方

  1. Step 1

    アクティビティを行う場所
    このアクティビティは、屋外(できれば芝生の上)で行う事が望ましいです。参加者の数にもよりますが、必要な面積は長さ約15~25m(参加者1人あたり約1~1.5m、15人以上の場合は1m、15人未満の場合は1.5m)、幅は約6~8mです。
      材料
    1. 木の板(20×10cm程度、厚さ2~3cm程度、魔法の石にするため)1人1枚
    2. 長さ6~8mのロープ2本(川の土手を示すため)
    3. テープ、テニスボールまたは同程度の大きさのもの(酸素マスクとして使用します)
    川の両岸にロープを張ります。片方の岸に木の板を積み上げます。板は参加者の人数から1人分少ない数を用意します。20人以上の場合は2つチームを作り、川の両岸に1チームずつ配置して、各チームが反対側の岸に向かって渡っていきます。
  2. Step 2

    参加者全員を板のある岸辺に集めます。まだ板に触れてはいけない事を伝え、これから挑戦する内容をよく聞くよう説明します。
  3. Step 3

    内容は以下の通りです。
    「この課題には、問題解決力とコラボレーションのスキルが必要です。 皆さんはジャングルの奥深くで探検をしているチームです。 突然、大きな森林火災が発生しました。火事から逃げる途中で、広い川にたどり着きました。生き残るためには、チーム全員で川を渡らなければなりません。川には攻撃的なワニがいます。接近してしまうと終了です。
    しかし幸運な事に、皆さんは川岸に置かれた魔法の石を発見しました。この石は、川を渡る唯一の方法です。魔法の石は、体が触れている間は水に浮いていますが、体から離れると沈んで消えてしまいます。もし誰かの手が水に入ると、ワニはすぐにその手を食いちぎります。足が入っても同じです。」



    水の中に石を入れて、最初に石の上に指を置き、次に石の上に足を置いてから指を離します。体が石に触れていないと沈む事を参加者に示します。
    そして手や足が地面(水)に触れるとワニに食いちぎられてしまうので、触れた部分を背中の後ろに回したりして、食べられた事を表してください、と説明しましょう。足であればケンケンの状態になる等です。

    「誰かが水に落ちたらその人は食べられてしまい、挑戦は終わりです。」
    (このチャレンジのかなり早い段階で終了してしまった場合は、グループにもう1度試してみるかどうかを尋ねる事ができます。)

    「全員が川の反対側まで生きて渡れれば、任務は無事に完了です。始める前に何か質問はありますか?」

    この呼びかけは、参加者が説明を受ける最後のチャンスとなります。ルールが明確になった事を確認しますが、課題をどのように解決すべきかという質問には一切答えないでください。
    説明が終わったら、ファシリテーターはワニになります。空間を動き回り、グループを注意深く観察しましょう。参加者が誤って手や足を地面につけてしまったら、その手足は「食いちぎられた」と伝え、参加者は手足を使わずに続けなければなりません。
  4. Step 4

    グループは何とか計画を立て、川を渡り始めます。グループによっては非常に構造的なものから混沌としたものまで、様々なアプローチがあります。

    比較的簡単にゴールできそうな場合は「酸素マスク」の導入を検討します。
    グループに「大きな火が近づいていて、酸素が不足している」と伝え、水の中にいる参加者も、岸に立っている参加者も、少なくとも1分ごとに 「酸素マスク」(テープ)で呼吸する必要があると、新しい条件を追加します。
    常にメンバー全員が1分ごとにマスクを手にするようにしなければなりません。グループ全員を巻き込み、水上に出る事を促すこの条件は、チームとしての結束力を強化します。また、グループ内のストレスレベルを上げるための仕掛けにもなります。
  5. Step 5

    全員が反対側に行けるまで続けましょう。
    メンバーが水に落ちた場合は失敗となり、最初からやり直す必要があります。

  6. Step 6

    チャレンジに成功したら、どのように協力したかを振り返り共有してもらいます。
    次のような質問をしましょう。

    ・ チャレンジの途中で何が起こりましたか?
    ・ グループとしてどのように働きましたか?
    ・ この経験をどう感じましたか?
    ・ 自分はどのように行動し、どういう反応をしましたか?
    ・ 自分自身について何を学びましたか?
    ・ グループについて何を学びましたか?
    ・ このチャレンジから得たインサイトをどのように応用できますか?

*テキスト作成:Hyper Island 出典元不明 日本語訳:Hyper Island Japan Team

SELF-LEADERSHIP

価値観を探る

参加者が自分にとって最も重要な価値観を探るためのエクササイズです。直感的かつスピーディに行うため、「正しい」価値観を考えて出すのではなく、自分の直感に従う事ができます。個人の価値観について考え、対話するきっかけとなるエクササイズです。

  • 所要時間

    60〜120分

  • 参加人数

    2〜40名以上

  • 提供レベル

  • 心理的安全性

    ミドルゾーン

  • 用意するもの

    付箋、ペンまたはマーカー

進め方

  1. Step 1

    付箋を参加者に配布します。
  2. Step 2

    「自分の人生で最も大切にしている10の事柄」を、それぞれの付箋に1つずつ、価値観という形で書いてもらいます。例えば、特定の人の名前ではなく、「友情」「家族」「誠実さ」など、その人との関係で実際に大切にしている事を書いてもらいます。
  3. Step 3

    書き終えたら、10枚の付箋を目の前に広げてもらいます。全体が把握でき、良く見えるようにしましょう。
  4. Step 4

    「30秒以内に自分にとって最も重要でない3枚の付箋を選んで捨ててください」と伝えます。時間は厳守し、延長時間を与えてはいけません。参加者は、直感を働かせてください。
  5. Step 5

    このステップを繰り返し、今度は20秒で2つを捨てます。
  6. Step 6

    再度繰り返し、20秒で2つを捨てます。
    最終的に、参加者の前に最も重要な3つの価値観が書かれた3枚の付箋が残っている事になります。
  7. Step 7

    15分で個人のリフレクションを行います。その後2〜3人のグループになり、30分で以下の質問について考えてもらいましょう。
    1. 最終的に得られた価値観について、自分はどう感じているのか? 予想していた事なのか、それとも驚きだったのか?
    2. これらの価値観は、私の日常生活の中でどのように表れているだろうか?
    3. その価値観に基づいて生きるために、すでに行っていることは何だろうか?
    4. それを実践するために、どのような行動を取りたいと思うか?
    これらの行動は、アクションプランに結びつける事ができ、日々の生活や仕事を全体的に向上するために活用できます。

*テキスト作成:Hyper Island 出典元不明 日本語訳:Hyper Island Japan Team

ACTION

プロジェクトのまとめ

このセッションはプロジェクトで得た学びと改善点をチームメンバー間で共有し、集約するものです。まず、プロジェクトの良かった点・悪かった点を抽出し、それをもとに学んだ事についてディスカッションを行います。今後のプロジェクトに活かすべき行動を明確にし、改善するためにフィードバックを与えたり受け取ったりしてお互いをサポートします。

  • 所要時間

    60〜240分

  • 参加人数

    2〜40名以上

  • 提供レベル

  • 心理的安全性

    ミドルゾーン

  • 用意するもの

    カラーペンまたはマーカー、フリップチャートまたはA3の紙、フリップチャートまたは壁、付箋(任意)

進め方

  1. Step 1

    まず、チームメンバーがセッションに慣れるように、チェックイン(https://toolbox.hyperisland.com/check-in-check-out)から始めましょう。
    このようなリフレクションでは、その場に集中する事が大切であると強調しましょう。
    このセッションのポイントはプロジェクトに区切りをつけ、できるだけ多くの学びを得る事であると説明します。導入部分や構成に、IDOARRT(https://toolbox2.tds-g.biz/tool/idoarrt-meeting-design/)の使用を検討しても良いでしょう。

    提供のヒント:
    その他、適切と思われるフィードバックを促したり、メソッドの活用を検討しましょう。効果的だと思われるタイミングでセッションを中断し、グループ全体でディスカッションを行う事も良いでしょう。そうすることで、参加者は自分の喜びや悲しみ、恐れや不安が他の人にも共有されていると気がつく事ができます。
  2. Step 2

    プロジェクトの経過を表すタイムラインを書いた大きな紙を壁に貼ってください。
    上半分には笑顔、下半分には泣き顔のラベルを貼っておきます。これがプロジェクトの「感情グラフ」になります。
    チームメンバー全員に、プロジェクトでの体験を曲線で描いてもらいます。
  3. Step 3

    次に、プロジェクトの最高潮を表す言葉やイメージを書き入れましょう。
    なぜ最高潮に達したのか、何が起きたのか、何がきっかけだったのか、成功要因は何だったのか、そこから何を学んだのかを考えてください。10分程度を目安にしてください。
  4. Step 4

    同様に、最低点についてその時点を表す言葉やイメージを書き入れましょう。
    何が起こったのか、何が最低点に繋がったのか、自分自身について何を学んだのか、自分の反応や行動について考えてもらいます。10分程度を目安にしてください。
  5. Step 5

    次に、付箋または同じ紙に、プロジェクト期間中に最も成長した事を3つ挙げてもらいます。「人としてどのように成長したか?」という観点で、10分程度を目安に考える時間を与えてください。

    各メンバーに3~5分間、楽しかった事、つらかった事、成長した点などについて、自分の経験について話してもらいましょう。発表の間、他のメンバーがコーチング的な質問をする事もありますが、ディスカッションになってはいけません。
  6. Step 6

    最後に、自分が参加する次のプロジェクトへの期待と行動について、メンバーに考えてもらいます。何を達成したいのか?何を学びたいのか?成功させるためにはどのように行動すべきか?10分程度を目安に考える時間を与えてください。
  7. Step 7

    最後の体験共有として、お互いにフィードバックを行いましょう。なぜ効果的なフィードバック
    https://toolbox2.tds-g.biz/tool/principles-of-effective-feedback/)に取り組む事が重要なのかを説明し、議論します。

    チームメンバー全員がフィードバックを与え、受け取りましょう。ツールボックスにある方法の中から、このグループに適したものを選んでください。この段階で役に立つフィードバックは下記です。
    1. 私が感謝している事は…..
    2. もっと見たいと思うのは…..
    さらに深堀りしたい場合は、次のようなプロセスを試す事ができます。

    ープロジェクト全体に関する事

      (参加者自ら発言をする場合)
    1. 改善すべき点/次回は異なる方法でやるとしたら…
    2. 上手くいった事…
      (チームが特定の参加者に向けて、同じ項目についてフィードバックをする)
    1. あなたが改善できる事、違うやり方が良かったのではないかと思う事
    2. あなたがよくやったと思う事
    チームに感謝する
    フィードバックは、状況に対する自分の認識が、フィードバックをした人の認識と異なる事が多いため、説明や弁護をする必要性を引き起こす事があります。

    コミュニケーションをオープンにし、継続的なフィードバックを促すためには、与えられたフィードバックを傾聴する事が重要です。たとえ内容に不快に感じたとしても、フィードバックを歓迎している事を示しましょう。相手との繋がりを保ち、相手の言葉を理解しようと努めましょう。

    フィードバックを受け取ってから振り返る時間がある場合、意見の相違を解消するために対話を行う事ができます。

      他のフィードバックプロセスをご紹介します。
    1. Start, Stop, Continue(https://toolbox.hyperisland.com/feedback-start-stop-continue
    2. Feedback: Appreciation Mingle(https://toolbox.hyperisland.com/appreciation-mingle
  8. Step 8

    全員がフィードバックを終えたら、チェックアウト(https://toolbox.hyperisland.com/check-in-check-out)をしてセッションを終了します。チームメンバーに、このセッションでの発言や意見をもとに、新しいチームで活かしたい事をもう1度述べてもらいます。
  9. Step 9

    おつかれさまでした!
    共にプロジェクトを完了した事や学んだ事を祝うために、元気が出るような方法を考えてみましょう。
    ハイタッチや即興のダンスなど、簡単なもので構いません。バーチャルな環境であっても構いません。

    プロジェクトの完了を祝う時間を設ける事で、精神的にも肉体的にもそのプロジェクトを締めくくる事ができ、次のプロジェクトへのモチベーションにも繋がります。

*テキスト作成:Hyper Island 日本語訳:Hyper Island Japan Team

TEAM

効果的なフィードバックの法則

このエクササイズの目的は、効果的なフィードバックの主要原則とは何かを特定する事です。最初に効果的なフィードバックと非効果的なフィードバックの例をペアで話し合います。次にグループで「効果的なフィードバック」を定義し、最後に自分たちが協力していくための原則を特定します。このプロセスは、フィードバックの授受を具体的に体験するためのもので、対面式でもオンライン式でも実施可能です。

  • 所要時間

    60〜120分

  • 参加人数

    2〜40名

  • 提供レベル

  • 心理的安全性

    セーフゾーン

  • 用意するもの

    カラーペンもしくはマーカー、フリップチャート2個またはバーチャルホワイトボード

進め方

  1. Step 1

    目的
    セッションの目的が、効果的なフィードバックの主要な原則をグループが特定するためである事を説明します。必要に応じてフィードバックとは何か、なぜそれが有用な実践であるのかをグループで簡単に話し合います。

    参加者をペアにし(オンラインの場合はブレイクアウトルームを活用してください)、効果的・有益なフィードバックを受けた場合と、逆効果・妨げになるフィードバックを受けた場合の例を話し合ってもらいましょう。

    全体に共有する前に、この作業を5〜10分間ペアで行います。
  2. Step 2

    グループで共有
    グループ内で経験談を聞き、「効果がない」フィードバックと「効果のある」フィードバックの基準や原則を導き出す事を説明します。

    フリップチャートに「逆効果的」と「効果的」とタイトルを記入します。(バーチャルホワイトボードの場合は列) グループの意見を聞きながら書き入れていきます。最初に「逆効果的」を書き、次に「効果的」に移ります。

    提供のヒント:
    ファシリテーターの役割は、グループの意見を正確に捉える事です。意図を明確にするために言い換えたり、分かりづらい場合は参加者に補足してもらいましょう。
    グループの同意を得られない可能性のある意見が出てきた場合(例えば、「重要なフィードバックはテキストメッセージで伝えるのがベスト」など)、フリップチャートに書き込む前に、グループで簡単なディスカッションを行います。書くときは、分かりやすく書くことを忘れないでください。必要に応じて複数のフリップチャートを使用しましょう。
  3. Step 3

    補足となる意見
    以下のリストから追加するべき原則があるかを検討し、グループのフィードバック原則の完成をサポートします。以下に記載した原則の多くは、別の表現ですでに提案されている事があります。

    グループ内でまだ出てきていない原則のみを追加しましょう。
    タイミング
    相手のニーズや優先順位を意識する。
    相手にタイミングが良いかどうか確認しましょう。相手は急いで仕事をしているかもしれない、など。
    セルフアウェアネス(自己認識)
    自分の感情に気づく事。
    自分が感情的になっていたり、怒っていたりする場合は、フィードバックをしない事。
    考えられるその他の原則
    相手の性格についてや、誰かから聞いた事ではなく、自分が目撃した行動について言う。
    その人をジャッジしたり、レッテルを貼ったりしない事。
    パフォーマンス重視(タスク指向)。
    相手を変えようとしたり、「修正」しようとしたりしない。
    明確かつ簡潔に。
    フィードバックを待つのではなく、求めることを習慣にする。
    相手にフィードバックをしていいか聞く。
    自分のフィードバックである事。”我々 “からではなく “私 “から話す。
    自分の考えや感情、他人の考えや感情を混同しない。
    常に具体的である事。一般化しない。
    フィードバックをタイムリーかつ定期的に行う。
    一度にたくさんの発言をしようとしない。
    相手との繋がりにフォーカスする。
    問題に焦点をあてるのではなく、解決に焦点をあてる。
  4. Step 4

    終わりに
    これらの原則に従って確実に機能するような方法を参加者に質問し、意見を募ります。納得する結果に達したと感じたら、セッションを終えます。

    注意:
    実際のフィードバック・セッションでフォローアップする事を考慮してください。独自のフィードバックプロセスを使用するか、 現在の印象(https://toolbox2.tds-g.biz/tool/feedback-current-strongest-impression/)や感謝を伝えるフィードバック(https://toolbox2.tds-g.biz/tool/feedback-i-appreciate/)など、ハイパーアイランドのツールボックスにあるプロセスを試してみてください。

    提供のヒント:
    このセッションは、フィードバックの授受という具体的な経験と組み合わせる必要があります。 参加者が効果的な原則と具体的な経験の両方を得ることができるように、「現在の印象」や「感謝を伝えるフィードバック」などのセッションを使用してください。

*テキスト作成:Hyper Island 日本語訳:Hyper Island Japan Team

ACTION

アクションプラン

このワークショップは、参加者が自分の目標を定義し、達成することを目的としています。参加者が数年後の自分の姿を思い描き、そこに至るまでのステップを明確にすることで、自分がとるべき行動をより明確にイメージできるようになります。

  • 所要時間

    60〜240分

  • 参加人数

    2〜40名以上

  • 提供レベル

  • 心理的安全性

    ミドルゾーン

  • 用意するもの

    付箋、フリップチャート、ペン

進め方

  1. Step 1

    2人1組になり、矢印が大きく描かれたフリップチャートを持ってもらいます。事前に用意しておくか、参加者自身に描いてもらいましょう。

    次に、このセッションの目的が参加者が未来のビジョンを描き、それに向かってどのように進むか、具体的な行動を設定することであると説明をします。

    ペア同士でお互いにインタビューします。最初の人AはBの人にインタビューし、すべてのステップを終えたら、交代します。
  2. Step 2

    参加者全員、目を閉じ1年後の自分の生活をイメージしてもらいます。(厳密に1年ということではなく、任意の期間で未来を想像してみてください。)

    自分の未来像をイメージするために、以下のような質問をしましょう。
    ・あなたは誰と一緒ですか? あなたの周りには誰がいますか?
    ・誇りに思っていることは何ですか?
    ・何に取り組んでいますか?
    ・あなたは1日をどう過ごしますか?
    ・自由な時間をどのように過ごしますか? 等

    これらの質問を、相手や状況に合わせて調整します。

    未来像を想像した後、全員にそのビジョンを矢印の1番に描いてもらいましょう。
    このように描くことで細部にこだわりすぎず、ビジョンを具体化していきます。

    ビジョンを描いた後、AさんはBさんへのインタビューを開始します。
  3. Step 3

    AさんがBさんにインタビューをします。

    インタビュアーは相手に、想像したビジョンを実現するために必要不可欠な要素を想像するように伝えます。
    答える側はビジョンから現在まで時間を遡る必要があります。例えば、「非常に良いメンタリングを受けた」「定期的筋トレを始めた」「会計士を雇った」「失敗する恐怖に直面した」など、ビジョン達成のためにプラスの効果をもたらしたものが考えられます。

    インタビュアーは重要な要素を付箋に書き出し、相手のフリップチャート上にある2番に貼ります。
  4. Step 4

    次に、インタビュアーは「自分が失敗しそうになった時に存在した、3つの障害を挙げてください」と相手に質問します。
    ここで挙げられる要因は、ビジョンを実現できずに諦めかけたものです。例えば、「寝坊して遅刻することが多々あった」「仕事を辞めて新しいことを始める勇気がなかった」「好きな人に気持ちを伝えなかった」などが考えられます。
    同様に、インタビュアーは重要な要素を付箋に書き、今度は3番に貼ります。
    インタビュアーは、3つの阻害要因について質問を続けますが、「毎朝友人に電話で起こしてもらった」「新しい技術を習得し、それが新しい夢の仕事に繋がった」など、相手がそれらを克服するために何をしたかに焦点を移しましょう。
    インタビュアーは上記のような解決策を付箋に書き、貼った阻害要因の付箋に貼り付けます。
  5. Step 5

    最後に、インタビュアーはビジョンに向けてすでに実行した事を聞きます。例えば、「このコースに登録しました」「この新しいスキルのトレーニングを開始しました」などが挙がってくるかもしれません。

    点線は現在を表します。インタビュアーは実行したことを付箋に書き、4番に貼りましょう。

    ここまで終了したら、次はBさんがAさんへ同様のことを質問します。
  6. Step 6

    参加者全員の矢印が、ビジョンを達成するためのアクションプランのタスクを表す付箋でいっぱいになりました。期間が3ヶ月であろうと3年であろうと、矢印はそこに到達するための現実的な道を表しています。

    この矢印を目につくところに貼り、そこから常にインスピレーションを得るように参加者へ促しましょう。

    セッションの最後にチェックアウトを行い、各参加者がビジョンに向けて取るべき次の行動を共有しましょう。

*テキスト作成:Hyper Island Inspired by:Visual Leaders, David Sibbet(https://books.google.se/books?id=QU0qBd69JiQC&pg=PT232&lpg=PT232&dq=David%20Sibbet%20%22action%20arrow%22&source=bl&ots=G97sfgQKIA&sig=7AxxFWczV6Oxb_JrBf_ufcNEgak&hl=en&sa=X&ei=kCUVVbXSLImiygP7o4LgBg&ved=0CCAQ6AEwAA#v=onepage&q=David%20Sibbet%20%22action%20arrow%22&f=false) 日本語訳:Hyper Island Japan Team

TEAM

マシュマロ・チャレンジ

このゲームは、20本のスパゲッティ(茹でる前の乾燥している棒状のパスタ)、1mのテープ、1mの紐、マシュマロなどの素材を使って、建物をります。
最も高さのある建物を作ったチームが勝つ競争で、チームビルディングのためのアクティビティです。 グループ内のコミュニケーション、リーダーシップダイナミクス、コラボレーション、イノベーション、問題解決戦略を重視しています。
無駄を減らすために、リスク管理への無駄のないアプローチと継続的に実験することの価値が実感でき、アジャイルに不慣れなチームに最適です。

  • 所要時間

    30〜120分

  • 参加人数

    2〜40名以上

  • 提供レベル

  • 心理的安全性

    セーフゾーン

  • 用意するもの

    計量テープ、各グループ:スパゲッティ20本、紐1m、テープ1m、紙袋または封筒1枚、マシュマロ1個

進め方

  1. Step 1

    チームごとにマシュマロ・チャレンジキットを準備します。キットの中身は、スパゲッティ20本、テープ1m、紐1m、マシュマロ1個です。
    これらの材料を紙袋や封筒に入れましょう。そうすることで配布が簡単になる上に、中身が見えないので驚きの要素が最大化されます。

    3~6人のチームに分かれ、テーブルを囲んで座ります。チーム全員が同じ空間で、近くで作業するのをお勧めします。
  2. Step 2

    チャレンジの目標とルールについて明確かつ簡潔に説明します。
    自立する高い建物を作る
    建物の高さは、机の表面もしくは床からマシュマロの上部までのいずれかで測定し、最も高い建物を作ったチームが優勝となります。
    椅子や天井、シャンデリアなど、高い構造物から建物を吊り下げることはできません。
    マシュマロを頂点に置く
    マシュマロは建物の上に置かなければなりません。マシュマロの一部を切ったり食べたりすると、チームは失格になります。
    キットは必要なだけ使用可能
    20本のスパゲッティは何本使用してもかまいませんが追加はできません。紐やテープも多く使用することは可能ですが、建物の一部として紙袋や封筒を使用することはできません。
    スパゲッティ、紐、テープは分解可能
    スパゲッティを折ったり、紐やテープを切って建物を作成します。
    制限時間は18分
    制限時間がきたら建物に触ることはできません。制限時間後に建物に触れたり支えたりしたチームは失格となります。
    全員ルールが理解できたかを確認する
    必要に応じてルールを繰り返し、開始する前に質問があるかどうかを尋ねます。
  3. Step 3

    チャレンジの開始時にタイマーを準備し音楽を流します。
    時間を知らせる
    12分、9分(半分経過)、7分、5分、3分、2分、1分、30秒、10秒など残り時間を伝えると効果的です。
    チームの進捗状況を伝える
    各チームの進捗状況を全体に知らせます。自立した建物を作るたびに声をかけるなど、友好的なライバル関係を築きます。参加者に周りを見回すよう伝え、チャレンジするように促しましょう。
    手で抑えることは失格だと伝える
    マシュマロを上に置くと建物が曲がるため、いくつかのチームは最後に建物を安定させるために支えようとします。 安定している建物が勝ちです。
  4. Step 4

    制限時間がきたら全員が建物を見られるように座ってもらいましょう。
    高さを測る
    低いものから高いものまで、高さを測定して発表し、 優勝チームを決めます。
  5. Step 5

    各チームごとに、自分たちがどのように行ったかプロセスを振り返ってもらいます。
    以下の質問を紹介し、リフレクションに役立ててください。
      質問例:
    1. 私たちはグループとしてどのように行動しましたか?
    2. 自分はどんな役割を果たしましたか?どのように貢献しましたか?何かするのをためらったことはありますか?それはなぜですか?
    3. グループの中で誰がリーダーシップをとりましたか?様々な状況で、どのようにリーダーシップが発揮されましたか?
    4. 自分自身と自分の行動について何を学びましたか?他の人の行動についてはどうでしたか?グループの行動については?
    5. この経験から、他の状況で応用できるようなインサイトを得ることができましたか?
    このチャレンジのインサイトを紹介して締めくくる
    マシュマロ・チャレンジTEDトーク(https://www.ted.com/talks/tom_wujec_build_a_tower_build_a_team/up-next?language=en)を流すか、内容を参照し、マシュマロチャレンジにおける重要なインサイトをいくつか紹介してください。

    子供はビジネスマンよりも優れている
    イノベーションに関するほぼ全ての指標において、幼稚園児は高く、面白い建物を作ります。

    プロトタイピングは重要
    ビジネススクールの学生よりも子供の方が優れている理由は、子供の方が遊びやプロトタイピングに時間をかけているからです。彼らは自然にマシュマロから始め、スパゲティを加えていきます。一方でビジネススクールの学生は、マシュマロを最後に残したまま、膨大な時間をかけて計画を練り実行しますが、マシュマロを乗せた後にデザインを修正する時間はほとんどありません。

    マシュマロはプロジェクトの隠れた前提条件を表すメタファー
    マシュマロは軽くてふわふわしていて、スパゲッティで簡単に支えられるという前提があります。しかし実際に建物を作ってみると、マシュマロはそれほど軽くありません。マシュマロ・チャレンジの教訓は、プロジェクトの前提条件(真のニーズ、製品のコスト、サービスの提供期間)を明確にし、早い段階で頻繁にテストを行う必要があるということです。それが、効果的なイノベーションにつながるメカニズムなのです。

    リスク管理への無駄のないアプローチと継続的に実験することの価値、つまり無駄の削減を体験してください。アジャイルに不慣れなチームにお薦めです。
    1. 創造性とチームコラボレーションを促進します
    2. デザイン&エンジニアチームにとって、価値のあるアクティビティです
    3. 楽しいチームビルディング演習です

*本アクティビティはTom Wujecによって開発されました。
TEDトークやその他の素材については、Marshmallow Challenge Website(マシュマロ・チャレンジ・ウェブサイト) (https://www.marshmallowchallenge.com/instructions/)をご覧ください。
日本語訳:Hyper Island Japan Team

TEAM

ピザカンバンゲーム

このゲームは、新規または既存チームがリーン&アジャイルの原則を理解するために実施します。
言葉だけでは伝わりづらいカンバンのコンセプトを短時間で楽しく体験できます。
このゲームを通して、既存プロセスからカンバンシステムに移行する方法や、システムを視覚化する方法、修正の方法を学ぶことができます。
また、プロセス全体の問題点や利益、フラストレーションや楽しさをチームで体験した結果、現場に戻って改善点を考え、共有できるようになります。ぜひ、優れたピザ職人を目指しましょう!

  • 所要時間

    60〜120分

  • 参加人数

    10〜40名以上

  • 提供レベル

  • 心理的安全性

    セーフゾーン

  • 用意するもの

    スコアボード用のフリップチャート 各チームごとの材料:付箋(ピンク2束、黄色2束)、黄色の厚紙(1束)、 赤いマーカー(2本)、スティックのり(2本)、マスキングテープ(1個)、はさみ(2本)、紙皿(1枚)、白いA4の紙(1枚)*オンラインで実施する場合はオンラインホワイトボードMiroを使用することもできます。

進め方

  1. Step 1

    学びの目的
    カンバンのコンセプトを実際に体験しながら学んでいきます。仕組みを学術的に学ぶのではなく、ゲームをすることで理解を深め、「Learning by doing(実践による学習)」を体験しましょう。 カンバンは、プロセスや製品、使う人に合わせて適応し機能する、柔軟なシステムであることが理解できるようになります。最初から完璧なボードというものは存在しません。 進行中の作業(WIP: Work in Progress)がどのような影響を受けて、制限されるのかを理解できます。また、管理と適応、セルフリーダーシップを体験できます。 ピザ作りを楽しんでください!
      材料の詳細・準備(1チームごとに必要です)
    1. ピンクのポストイット:2束(ハム用)
    2. 黄色のポストイット:2束(パイナップル用)
    3. 黄色の厚紙:1束(ピザ生地用)
    4. 赤いマーカー:2本 (トマトソース用)
    5. スティックのり:2本(切ったポストイットを貼り付ける用)
    6. マスキングテープ:1個
    7. ハサミ:2本
    8. 紙皿:1枚(オーブン用)
    9. 白いA4の紙:1枚(ピザ屋の名前表示用)
  2. Step 2

    チーム分け/ピザ屋の名前決め
    4~6人のチームを作り、各テーブルに上記の材料があることを確認します。

    各チームにピザ屋の名前を決めてもらい、紙に書いた店名をテーブルに貼ってもらいます。
    例:ピザファット

    提供のヒント:
    ファシリテーターは各チーム名をスコアボードに書き出し、健全な競争意識を高めてください
  3. Step 3

    自然発生的なプロセスと共同作業
    ゲームを開始する前に見本となるハムとパイナップルのピザを作成します。作成すべき基準となるピザがどのようなものかを参加者へ見せましょう。

    材料について説明します。
    ピザ生地 (三角形の紙) 、トマトソース (赤いマーカー) 、 スライスしたハム3 枚 (ピンクの付箋 、スライスしたパイナップル3枚 (黄色の付箋)
    クラスト(耳)を残し赤いマーカーでピザ生地を塗りつぶすことでトマトソースを表現します。トッピングは付箋を丁寧にカットし、ピザ全体に均等に貼り付けます。

    紙皿はオーブンです。1度に最大3枚のピザをオーブンに入れることができます。調理時間は30秒です。ピザを焼き始めたら30秒経過するまで追加したり取り出すことはできません。

    参加者へ理解できたかどうか確認しましょう。

    「スタート!」の合図で開始します。
    制限時間は8分ですが、参加者へ伝えてはいけません。残り時間を伝えてもいけません。速いテンポの音楽を流したり歩き回るなどして、さりげなく参加者を焦らせましょう。

    制限時間になったら「ストップ!」と言いましょう。
  4. Step 4

    品質チェックと採点
    終わったらチームは作業を止めて、自分たちのピザをチェックしてもらいます。次に、採点方法を発表します。
    1. 完璧に焼きあがったピザはプラス10点
    2. ピザ生地のみはマイナス4点
    3. ピザやハムの切れ端はマイナス1点
    点数を集計し、品質をチェックします。下記のようにコメントをしてもいいでしょう。
    1. ピザ生地が大きすぎた場合「こんなに原料を使ってたら採算取れないよ!」
    2. トッピングが多かったり少ない場合「品質安定しなかったらお店続かないよ!」
    3. トマトソースがしっかり塗られていなかった場合「お客さんから苦情が来ますよ!」
    ヒント:
    軽いノリでやりましょう。
  5. Step 5

    カンバンの紹介(カンバンの役割の詳細はStep 8を参照してください)
    最初のラウンドが終了したら、カンバンの役割を紹介します。
    1. ワークフローの可視化
    2. WIP(Work in Progress:進行中の作業)の管理
    3. 流れを管理する
    4. フィードバックループの導入
    5. プロセスとポリシーを明確に
    6. 協力的かつ実験的に改善する
  6. 看板の原則について話し合いましょう。

    参加者へ尋ねましょう。
    1. 仕事でカンバンを使用している場合、どのように役立てていますか?
    2. 今後、カンバンを仕事に活用することについて考えてみてください
  7. Step 6

    第2ラウンド
    第1ラウンドで残った材料を整理します。すでに切ってある材料は再利用し、これから切るものは補充します。
    参加者は第1ラウンドと同じことをしますが、今回は制限時間が8分であることを伝えましょう。
    開始する前に、カンバンの原則に則り計画を立てる時間を5分間とります。
    落ち着いた音楽を流しながら実施しましょう。
    制限時間残り1分になったらチームへ伝え、8分経ったら、手を止めて採点するように伝えます。
    1回目よりも大きな改善が見られるはずです。
    勝利したチームや最も改善したチームに賞品を与えましょう。
    例:お菓子やピザなど
  8. Step 7

    リフレクション
    チーム内での振り返りを5分間行った後、10分で全体へ共有しましょう。(チームやグループの人数によっては長くなることもあります。)
    リフレクションのヒント
    1. 第1ラウンドと比べて第2ラウンドではどのような行動の違いがありましたか?
    2. 第1ラウンドと比べて第2ラウンドはどう感じましたか?
    3. チームとして何を学びましたか?
    4. リーダーはいましたか?
    5. 他にはどのようなことが起きましたか?
  9. Step 8

    カンバンの役割
    ワークフローの視覚化
    実際にピザを作ることによりワークフローが見えてきます。また、ワークフローを可視化することで、現在のプロセスをモデル化し、振り返ることができます。

    統計学の第一人者であるGeorge E.P. Boxは、”All models are wrong; but some are useful” (すべてのモデルが正しいとは言えませんが、役に立つものもあります)と言っています 。これは、モデルとはワークフローが単純化されたものであり、現実と完全に一致することはないけれども、作業を見直し、理解することができるということを指しています。

    ワークフローは複数の方法で表現できることに留意してください。
    ピザをオーブンに入れる際、トッピングがあったりなかったりする理由について、タグ、スイムレーン、非線形ワークフロー、有向ネットワーク、頻度など、その他多くの視点から説明することができます。

    ゲームを進めていく中で、各チームごとの人やリソース、ボトルネックなど、状況に合わせたワークフローを作成しました。他チームを真似たりやり方を取り入れることも出来ますが、特定のやり方が正しいということはありません。
    WIPの管理
    このゲームは意図的に、作業が滞るように設計されています。
    ゲーム中、チームはWIP(Work in Progress:進行中の作業)を管理して、適切な生産を目指し、未使用の材料による減点を避けるようにしました。このことから、WIPの管理は単なる行動の制限ではなく、工夫を促し、変化させるものであることを体験しました。
    人は作業全体についてより多くのコミュニケーションをとり、必要に応じて互いに助け合う傾向があります。
    フローの管理
    カンバンが最も効果を発揮するのは、仕事の流れがうまく機能している時です。
    通常、リードタイムを測定し最小化することで流れを良くしますが、このゲームでは時間の都合上、余った材料にペナルティを課してフローを最適化するような行動を引き起こすように設計しています。

    第1ラウンドでは、事前に少量の材料を準備する傾向があります。 第2ラウンドでは、WIPの管理を厳しくすることで在庫を抑え、フローを維持することを学びます。

    ピザゲームでフローを分析することは非常に有益ですが、これを行うには共同ファシリテーターが必要になります。
    プロセスとポリシーを明確に
    第1ラウンド後、各チームで自分たちのワークフローを確認し、変更があった場合はすぐに適応しました。また、手本となるピザを選び、共通の品質基準を設定しました。
    これは作業にどう役立ちましたか?役割についてはどうですか?チームメンバーは明確な役割を持っていましたか?どのように役割を果たしましたか?今回は、誰が「リソース」を割り当てましたか?
    フィードバックループの導入
    私たちは何についてフィードバックを集めましたか?ゲーム中でどんなフィードバックがあったかをチームに少し考えてもらい、付箋に書き込んでもらいます。付箋を集めてもいいですし、例を挙げてもらってもいいでしょう。共有時は、フィードバックがなかったらどうなっていたかを聞いてみましょう。
    協力的かつ実験的に改善する
    ゲームはいくつかのラウンドで構成され、その間に振り返りと改善の時間がありました。 その時間がなければ何が起こっていたでしょうか?誰が振り返りと改善を行いましたか?それはどのような情報に基づいていましたか? ピザの制作中、チームは何について話しましたか?
  10. Step 9

    アジャイル42からのヒントとFAQ
    ピザカンバンゲームは、学習体験であり、教育ツールです。
    アジャイル42を参照してください(https://daipresents.com/2014/kanban-pizza-game-ja/) ピザカンバンゲームの本質はピザを作ることではなく、カンバンについて学ぶことです。このゲームを単なる遊びや、競争にしてはいけません。あなたの意図した方法で、学習目的に焦点を当てたゲームを心がけてください。
    大きな時計を用意して、制限時間を6分で実施してもいいですか?
    チームが残り時間を知っていると、無駄を最小限にするために前もってプロセスを縮小し始めます。無駄を省くのはいいことですが、それは作業中にやってもらうほうがいいでしょう。実際には、5〜7分の間であれば問題ないようです。
    オーブンを追加したいと言われましたが、応じてよいでしょうか?
    追加してはいけません。リソースを追加し、チームのボトルネックを魔法のように「解決」してしまうと、自分たちでボトルネックを特定し、対処することを学べません。もしも応じてしまったら、不平を言うだけで問題が解決できてしまうという間違った認識を与えることになります。
    最悪のボトルネックを取り除くたびに、別のボトルネックが出てくることも覚えておいてください。
    (詳細はTheory of Constraints(https://en.wikipedia.org/wiki/Theory_of_constraints)を参照してください)
    システムがリセットされ、新しいボトルネックが出現するまでには少し時間がかかります。4ラウンドのゲームでは、このような変更を1〜2回以上行う時間はありません。
    ゲームの進行が遅すぎます。もっと加速させたいのですが。
    チームごとに状況は違うので、必ずしもプレッシャーを与えることが良いとは言えません。ゲームの展開に任せて、固定されたシナリオを押し付けないようにしましょう。何が起きているかを観察し、良い行動は優しく強化し、望ましくない行動を抑制してください。もしチームがベストを尽くしていないと感じたら、チーム間の競争を少し高めてみましょう。また、チームに時間測定と改善を求めることもできます。
    雑な作業でピザを作っているチームがあります。どのようにアプローチすればいいでしょうか?
    目に見える形で指摘しましょう。すべてのチームに品質の違いを指摘し、品質レベルの合意をとります。例えば、共同の品質管理者を指名してピザを検品したり、完成の定義を決めたり、見本となるピザを作成したりしましょう。
    ハムを手で裂いて「手作りピザ職人」と呼んでいるチームがいます、どうすればいいですか?
    そのチームはハサミがボトルネックになっていることに気がつき、手で裂いたのでしょう。理由を聞いても「これは手作りのピザで工場でカットされたものより良い」と言うでしょう。
    普通のハム(ピンクの付箋)を原材料として使っているため、手作りのこだわりハムが食べられると思っていたのに食べられなかったと、お客さんに怒られるかもしれません。もし納得してもらえなければ、見本のピザを見せて、「醜いピザは受け付けません」と言ってみましょう。
    バリエーションを増やしたりゲームを拡張してもいいですか?
    ゲームを強化するような良い拡張機能を開発した場合は、ぜひ私たちに知らせてください。将来的にゲームをバージョンアップさせる可能性があります。
    ただし、うまく機能しない例を見たり聞いたりしたことがあるので、以下に紹介します。
    1. 新しいピザのレシピ(トリプルチーズ等)
    2. ピザ配達(注文を受けてピザを配達する専門の人)
    3. 品質にこだわる顧客(ピザには非常にうるさい人)
    4. 保健所の職員(「なぜハムを手で裂いているのか? 」)
    5. 材料を買い、ピザを売るお金のシステム
    など

*Hyper Island the Agile 42, Kanban Pizza Game(https://www.agile42.com/en/training/kanban-pizza-game/) Creative Commons Attribution-NonCommercial-ShareAlike 4.0 International (CC BY-NC-SA 4.0)に基づくMiroverse Template: Kanban Pizza Game 日本語訳:Hyper Island Japan Team

ACTION

3つのアクションステップ

グループや個人が望ましい変化に向けて行動を起こすための戦略立案セッションです。ワークショップやプログラムの最後に行われることが多いです。
グループで話し合い、ビジョンに同意した後、そのビジョンに向けてのアクションステップを作成します。また、グループに影響を与える有益/有害な要因を議論することで、課題の範囲を定義します
ぜひ下記の方法で1年を振り返りましょう。1年の終わりに、翌年はどんな年になるだろうか?と思いを巡らすことは、みなさんも経験があると思います。前もって計画し目標を持つことは素晴らしいことですが、何がうまくいっていないか、何がうまくいっているか、そして何を改善することができるかなど、振り返ることから様々な学びを得ることができます。

  • 所要時間

    120〜240分

  • 参加人数

    2〜40名以上

  • 提供レベル

  • 心理的安全性

    ミドルゾーン

  • 用意するもの

    カラーペンまたはマーカー、A3の紙

進め方

  1. Step 1

    まず始めに、グループや個人が近い将来のビジョンを設定し、それに到達するためのアクションステップを議論して定義するという、このセッションの目的を説明します。

    ノートまたは紙とペンを持って楽に座り、次のようなことをグループに言いましょう。

    目を閉じて、今から6ヶ月後を想像してみてください。あなたが目標としていたことをすべて達成したと想像してください。半年間に作ったもの、やったことを考えてみてください。仕事はどうですか?人間関係はどうですか?何があなたを幸せにしてくれていますか?

    参加者にペンと紙を渡します。紙の右側に未来のビジョンを描きます。
    このビジョンを構成するテーマを4〜5つに絞り、文字は少なめにしてください。絵や写真は好きなだけ使って構いません。

    グループで実施する場合は、ビジョンについて話し合い、グループのビジョンを定めます。
  2. Step 2

    紙の上部に、ビジョンを実現するために役立つ要素を5つ以上書いてもらいます。
    例えば、人、機会、技術、状況などです。

    グループで実施している場合は、次の段階に進む前にこれらの要素について話し合い、同意を得てください。
  3. Step 3

    紙の下部には、ビジョンの実現をサポートする要素を5つ以上書いてもらいます。
    この場合も同様に、人、機会、技術、状況などが考えられます。

    グループで実施している場合は、ここでも次の段階に進む前に、これらの要素について話し合い、同意を得る必要があります。
  4. Step 4

    ここからはアクションステップを定義していきます。
    紙の左側から右側へ向かって3つの箱を描いてもらいます。これがビジョンに到達するために必要な3つの大きなステップになります。

    個人の場合は、ペアになりステップについて話し合います。
    グループの場合は、これまでと同じようにステップについて話し合ってもらいます。

    それぞれの箱には、簡潔かつ自分や他者に明確に提示できる粒度でステップを書きます。
  5. Step 5

    セッションの最後に、全員にビジョンと1つのアクションステップ(もしくは3つ全て)を述べてもらうため、以下の質問をします。
    仕事に戻ったら、まず何を行いますか?

*出典元不明 日本語訳:Hyper Island Japan Team

INNOVATION

未来予想図

このセッションの目的は過去・現在・未来の業界動向について、見解を持ち共有することです。参加者は昨年、今年、3年後の主要なトレンドをマッピング(対応付け、関連性を見ること)します。そしてそのマップからパターンを特定し、関連性や異なる傾向について議論します。

このセッションは、社会やテクノロジー、政治などの複雑なテーマを議論をする際に役立ちます。

  • 所要時間

    30〜60分

  • 参加人数

    2〜40名以上

  • 提供レベル

  • 心理的安全性

    セーフゾーン

  • 用意するもの

    カラーペンまたはマーカー、付箋、フリップチャートまたはマスキングテープ

進め方

  1. Step 1

    セッションを始める前に、フリップチャートを貼るスペースを確保してください。壁にマスキングテープを貼って5つのセクションに分けるか、フリップチャートを5枚貼ります。各セクションの上部に太いマーカーで昨年、今年、3年後までの西暦を書きます。
    例 2019年、2020年、2021年、2022年、2023年

    これで事前準備は完了です。

    提供のヒント:
    このセッションはスピード感があり大声で行われます。大人数のグループでは、小声の方や内向的な参加者が発言できない可能性があります。ファシリテーターは発言を促し、しっかり全員が参加できるようにしましょう。

  2. Step 2

    参加者全員にペンとポストイットを配ります。
    壁が見えるように集まってもらい、このセッションの目的を説明をした後、下記のように指示を出してください。

    ここでは過去と現在から未来のビジョンをグループで共同制作していきます。
    各自、重要な影響力を持つ「要素」(トレンド、テクノロジー、政治的な動き、行動の変化など)を付箋に書いてください(付箋1枚につき1要素)。
    書き終えたらグループに聞こえるように付箋を読み上げながら壁に貼ります。
    忖度せずに付箋が配布されたらすぐ書き、どんどん貼り付けてください。
    制限時間内に壁を付箋で埋め尽くすことが目標です。
    目的は様々な「要素」を壁に貼り出すことなので、あまり深く考えすぎず行ってください。

    提供のヒント:
    テクノロジーのトレンドだけを見る、ファッション業界のトレンドだけを見るなど、特定のテーマや業界に絞ることも可能です。
  3. Step 3

    去年のセクションから始めていきましょう。各セクションを3分間で付箋で埋め、今年、来年と全ての年に、同じように実施していきます。制限時間は合計で15分間です。

    ペースを維持しながら全員が参加できるようにサポートをしてください。スピードが落ちていると感じたら関連する質問をしたり、刺激を与えるような問いかけをしましょう。
    グループの思考を刺激するために、ファシリテーター自身の疑問を投げかけてもいいでしょう。
  4. Step 4

    15分経ったら全員壁の前に集まってもらい、付箋を見て各年のパターンや共通のテーマを探してもらいます。時間に余裕があればグループに分け、10分程度で各年の傾向を整理し、主要なパターンのまとめを作成してもらいます。
  5. Step 5

      グループで振り返りと議論を行います。
    1. この時系列を見て、どんなパターンがありますか?
    2. 過去、現在、未来についてどう感じますか?
    3. 私たちチーム、会社、業界にとって何を意味しますか?そして自分自身の役割は何でしょうか?
  6. Step 6

    セッションのまとめとして、議論の中で出てきた重要なテーマをいくつか共有します。
    自分の考えをどのように捉え、将来にどう役立てたいかをグループに尋ねます。

    最後に、セッションで得た気づきや行動を1人ずつ発表してもらいましょう。

*Mikael Ahlströmによって作成されました 日本語訳:Hyper Island Japan Team

INNOVATION

アイデア&コンセプト開発

アイデア&コンセプト開発は、創造的なアイデアを生み出すために、グループで協力的に作業するためのメソッドです。汎用的なアプローチであり、さまざまな状況に合わせて適応・カスタマイズすることができます。アイデアを生み出すための基本原則や、グループが作業するためのステップ、アイデアの選択と開発のステップも含まれています。

  • 所要時間

    60〜120分

  • 参加人数

    2〜40名以上

  • 提供レベル

  • 心理的安全性

    ミドルゾーン

  • 用意するもの

    なし

進め方

  1. Step 1

    参加者を4~6人のチームに分け、アイディエーションの目的を共有します。
    目的は状況によって作られます。単にアイデア出しの方法を試したり練習する場合もあれば、成果を重視した具体的な新しいアイデアを出すことが目的の場合もあります。
    いずれにせよ、導入部では目的や内容を説明するようにしましょう。

    ダブルダイヤモンドモデル(The Double Diamond Model)
    (https://www.frontiersin.org/files/Articles/55544/fnhum-07-00656-r2/image_m/fnhum-07-00656-g001.jpg)

    提供のヒント:
    下記は1回分の集中セッションとして設計していますが、ステップを拡張し、数日に渡り実施することもできます。アイデア出しやコンセプト開発を短時間で体験することが目的であれば、1回のセッションとして実施してください。実案件として新しいコンセプトを開発することが目的であれば、各ステップにもっと時間をかけて取り組んでください。
  2. Step 2

    アイディエーションの原則を紹介する
    チームに対し、効果的なアイデア出しのための原則を簡単に紹介します。これらは、アイデア出しの初期段階における創造性、発散的思考(https://en.wikipedia.org/wiki/Divergent_thinking)、アイデアの量を確保するためのシンプルなガイドラインです。

    「はい、そして… (yes! and…)」
    他の人のアイデアを「イエス!」と肯定して、そのアイデアを土台にし、自分のアイデアを加えましょう。相手に積極的に耳を傾けることで、アイデアを構築したり発展させることができます。

    量こそ正義
    第1段階ではアイデアの量をたくさん出す事が重要です。 「優れた 」アイデアを出そうとするのではなく、できるだけ多くのアイデアを書き出すことに集中してください。すべてを出し切りましょう。

    判断は後で
    出てくるアイデアを評価したり、批判したくなる気持ちを抑えましょう。まずは「何でもあり」で実施し、判断は後回しにします。

    チームが全て
    チームメンバー全員が参加することで、全員の頭脳を最大限に活用します。全員がアイデアを出せる場所を作りましょう。
  3. Step 3

    鍵となる質問
    次に、アイデアを出すための質問を共有します。チームが自分たちで質問を構築する場合もあれば、すでに取り組む質問が決まっている場合もあるかもしれません。
    「鍵となる質問」は、切実な問題やニーズに対する解決策を模索するような、オープンで明確、かつ魅力的でなければなりません。

    How might we構文(https://toolbox2.tds-g.biz/tool/how-might-we-questions/
  4. Step 4

    アイディエーションツール
    質問や疑問を明確にした上で、それらに基づいてアイデアを出し始めましょう。このステップを支援するために、アイディエーションツールをいくつか紹介します。

    連想:ランダムな単語やイメージを使って、連想しながらアイデアを出します。ランダムな単語やイメージを軸にして2分間アイデアを出します。その後、新しい単語やイメージを軸にもう1度繰り返します。

    ネガティブ・ブレインストーミング:「鍵となる質問」を否定的・ネガティブな形に変えて、それを軸にアイデアを出します。例えば、「Hyper Islandはどのようにして世界最悪のTOOL BOXを作ることができるか?」に基づいて最悪なアイデアを出した後、出てきたアイデアを反転させるとどうなるかを探ります。

    Googleならどうするか?:Google、Nike、Kickstarterのプロジェクト、国連、地方自治体、Ikeaなどになったつもりで焦点を当てる質問・疑問を探ってみましょう。

    ユーザー目線:特定のユーザーの視点から焦点を当てるべき質問を探ります。15歳の少年にとってはどうでしょうか?おばあさんにとっては? 等

    マッシュアップ:「マッシュアップアプローチ」を使って、焦点を当てるべき質問に関連するテクノロジーや物事など、さまざまな要素を組み合わせてブレインストーミングします。
  5. Step 5

    アイデアを出そう!
    チームに一定の時間を与え、紹介したツールの1つもしくは複数を使ってアイデアを出してもらいます。ある程度の構築ができるような十分な時間が必要ですが、プレッシャーを感じるくらいの短い時間で実施しても構いません。
  6. Step 6

    グループ化&絞り込み
    アイディエーション後、共通のテーマや類似したアイデアをグループ化し、整理します。
    重複したものを取り除き、それぞれのアイデアグループにタイトルをつけます。
  7. Step 7

    選択
    アイデアを整理したら、進化させるべきアイデアを1つ、もしくはいくつかを選びましょう。
    選定基準はこちらが設定しても、チーム独自の基準を作成しても構いません。
    例:アイデアは、関連性・実現可能性・ニュース性の3つの基準に基づいて選択されるべきである。

    基準が設定されている場合、「ドットモクラシー(ドット投票)」を使ったシンプルで迅速な選考方法を使用することもできます。各参加者にアイデアに割り当てるための一定数のドット(丸形シール)を配布します。民主的に投票を行い、シールの数が多いアイデアがグループ内で最も多く賛同を得ているアイデアとみなします。

  8. Step 8

    発展させよう!
    最終ステップは、上記のステップで決定した有望なアイデアをさらに発展させることです。アイデアをさらに進化させ、コンセプトや機能性、実現可能性、ビジネスモデルなどの詳細を検討します。この作業は同じセッション内で実施しても、日を改めて長時間じっくりと実施しても構いません。

*参考:このプロセスは、UKデザイン評議会が開発したデザインプロセスモデル「ダブルダイヤモンド」にヒントを得ています。 日本語訳:Hyper Island Japan Team

TEAM

リモートワークのチーム指標

このセッションでは、リモート環境で働くチームに向けたガイドラインや行動を定義する「リモートワークのチーム指標」を作成します。チームメンバーは、自分のリモートワーク経験を振り返り、気付いたことを活かして、グループや組織で共有する「共通の指標」を作成していきます

  • 所要時間

    60〜120分

  • 参加人数

    2〜40名

  • 提供レベル

  • 心理的安全性

    セーフゾーン

  • 用意するもの

    Google ドキュメント、ホワイトボードツール(Mural.coなど)またはホワイトボード、ペン、投票用丸形シール(タックラベルなど)

進め方

  1. Step 1

    パワフルなリモートワーク文化を形成することは、現在のビジネスシーンにおいて非常に重要であり、ますます不可欠になってきています。
    リモートワーカーは物理的に異なる場所にいることが多く、働き方も環境によって異なり、ニーズも異なります。完全にリモートでビジネスをしている企業はほとんどありませんが、力強いリモートワーク形式を構築できれば、対面式をより効果的で良いものにすることができます。

    以下の手順は、もちろんリモートで行うことができます。Mural(https://www.mural.co/)のようなツールを使いましょう。

    はじめに、以下の質問を投げかけ、各々のリモートワーク経験を思い出します。5~10分ほどかけて振り返ってもらいます。

    ・何が効果的なリモートワークを可能にしましたか?
    ・何が効果的なリモートワークを妨げましたか?

    メンバーはメモを取り、振り返りが終わったら、ペアで簡単に共有しましょう。
  2. Step 2

    何がうまくいったか、何がうまくいかなかったかを振り返った上で、メンバーに自分なりのリモートワークの基本原則(ルール)を考えてもらいます。

    1人あたり5個以上10個以下の原則を書いてください。それぞれの原則は短文で記述するようにしてください。
    例:「リモート会議中はカメラをONにする。」 等

    書き終えたら全員が見れる場所へ貼り、共有しましょう。
  3. Step 3

    次にどの原則を採用するかを決めるため、ヒートマップと呼ばれるシンプルな手法を用います。

    全員に投票用シールを複数枚渡します。(デジタル上ではドットでも大丈夫です!)良いと思う原則には1つのシールを、素晴らしいと思う原則には2~3つのシールを貼ります。

    全員がシールを貼り終えたら後ろに下がり、どこに投票が集中しているかを確認します。どの原則を使うべきか、どの原則を取り除くべきかが明確に表れているでしょう。ヒートマップの結果について、時間をかけて話し合いましょう。

    明確な結果が得られなかった場合は、誰かに決定者の役割を与えても良いでしょう。議論内容やヒートマップを考慮しながら、決定者は5~10個のシールを配置します。決定者が貼ったシールは決定力を持ちます。

    決まった原則は指標の草案として使用します。
  4. Step 4

    大人数での共同作業で指標を作成するのは時間がかかります。効率よく進めるため、まずは担当者1人が草案を提示します。

    他者がコメントをしたり修正したりできるように、(Google ドキュメントのような)共同編集が可能なフォーマットに指標を作成してください。

    指標完成の期限は遵守しましょう。完成したらチームで実行に移しましょう。

    指標は普遍的なものではありません。期間を決め、指標をパイロット版として運用してみましょう。定期的なオンラインミーティングの最後に5分程度、チームがどれだけ原則を実行したかを振り返りましょう。決められた期間の後、チーム全員で深くリフレクションを行い、それに基づき内容を更新していきましょう。

*出典元:Buffer, 5 Tricks for More Productive Remote Work(https://buffer.com/resources/remote-work-tricks/)、Hanno, Remote workshops: Collaboration done virtually(https://hanno.co/journal/remote-workshops/)、Zapier, How to Build Culture in a Remote Team(https://zapier.com/learn/remote-work/how-build-culture-remote-team/) 日本語訳:Hyper Island Japan Team

SELF-LEADERSHIP

個人リフレクション

個人で行うリフレクションは、複雑な経験を分解し理解することで、成功体験の繰り返しや改善に結びつけることができます。また、失敗を成長のための学びに変えることもできます。リフレクションの形式は柔軟です。主要なステップをした後、最後に「起こすべき行動」を見いだしましょう。

  • 所要時間

    30〜60分

  • 参加人数

    2〜10名

  • 提供レベル

  • 心理的安全性

    ミドルゾーン

  • 用意するもの

    筆記用具、 ノート

進め方

  1. Step 1

    自分自身の内省を促進するため、ひとりでリフレクションを行います。
    まず、リフレクションに適した環境と精神状態を作ります。重要なメールや急ぎの仕事は終わらせ、なるべく静かな空間を見つけましょう。

    提供のヒント:
    リフレクションは1度習慣にしてしまえばどこでもできるものなので、あまり身構える必要はありません。大切なことは、落ち着いて集中できる余裕を作り、主要なステップに沿って行うことです。
  2. Step 2

    自分自身に確認(チェックイン)をしてください。
    「気分はどうか?」「今日はどんな1日だったか?」「私は今、何を考えているのだろう?」
    少しだけ時間をかけて、今のこの瞬間に集中してください。どのようなこと(経験)に焦点を当てるかを決めましょう。
    例:最近経験したこと、社会的交流、最近の出来事 等
  3. Step 3

    パソコンや携帯電話、タブレット端末の通知に邪魔をされないよう、ペンと紙を使って内省した点を書き留めると良いでしょう。また、時間がない場合は、以下の質問を活用しましょう。

    ・何が起こったのか?
    ・自分は何を感じ、何に反応したのか?
    ・そのこと(経験)からどのような洞察・気付きや結論を得ることができたか?
    ・私は何を学んだか?
    ・今後の経験を向上させるために、学んだことをどのように応用できるか?
    ・学んだことに基づき、どのような行動を取ることができるか?

  4. Step 4

    必要であれば、振り返りの中で決めた行動に期限を設け、その内容を同僚に共有しましょう。同僚に伝えることにより、やり遂げる責任が生まれ、行動を促進する効果が生まれます。

*テキスト制作:Hyper Island 参考: The Reflective Practitioner, Donald A. Schön, 1983(https://books.google.se/books/about/The_Reflective_Practitioner.html?id=ceJIWay4-jgC&redir_esc=y&hl=ja) Learning by Doing: A Guide to Teaching and Learning Methods, Graham Gibbs, 2001(https://books.google.se/books?id=xVv4SAAACAAJ&dq=Learning+by+doing:+A+guide+to+teaching+and+learning+methods&hl=en&sa=X&ei=Ukd3VPuZGOqrygPPq4KQCw&ved=0CCQQ6AEwAQ) 日本語訳:Hyper Island Japan Team

INNOVATION

How Might We 構文

取り扱うテーマとインサイトを定義すること(インサイト・ステートメント)で、ユーザーの課題と領域が明確になります。
課題を解決するアイデアを創発するため、定義したインサイトを「How Might We(私たちはどのようにして〜?)」という構文に置き換えてみてください。How Might We構文を使うことで、実現可能なソリューションについて考えることができ、様々な方法で答えを見つける機会が生まれます。How Might We構文自体はソリューションではありませんが、適切な構文を作ることができれば革新的な思考の助けになります。

  • 所要時間

    30〜60分

  • 参加人数

    10〜40名以上

  • 提供レベル

  • 心理的安全性

    ミドルゾーン

  • 用意するもの

    インサイト・ステートメント、ペン、付箋

進め方

  1. Step 1

    作成したインサイト・ステートメントまたは明確にされた課題をみてみましょう。文頭に「How Might We… (HMW…私たちはどのようにして〜?)」と付け加えて、質問文・疑問文のように言い換えてみてください。

    例:HMWへの変換例
    課題:「私たちのチームはあまりにも孤立しすぎている 」 HMW構文:「私たちはどのようにしたら、チーム同士を良く結びつけることができるだろうか?」
    と書く。

    何度かこの作業を繰り返して、様々なHMW構文を考え出してください!

    そのほかの例:
    HMW構文:「私たちはどのようにしてチームがお互いに話し合うことを促進できるだろうか?」
    HMW構文:「どのような方法でグローバルチームが世界各国にリソースを共有できるだろうか?」

  2. Step 2

    HMW構文を作成する目標は、アイデアの機会を見つけることですので、あなたの持っている気付き・学び・インサイトがHow Might Weに含まれている場合、良いHMWであると言えます。

  3. Step 3

    書き出したHMW構文を確認して、それが様々なソリューションやアイデアを導けるかどうかを自問自答してみてください。可能性を感じない場合、範囲や尺度を広げてみましょう。 HMW構文はできるだけ多くのソリューションを生み出すような、あるいはブレインストーミングを促進するものでなければなりません。

  4. Step 4

    最後に、HMW構文の幅が広すぎたり漠然としたものになっていないかを確認してください。
    難解なプロセスですが、良いHMW構文は範囲が丁度よく、ブレインストームをどこから始めれば良いかを明確にしてくれます。同時に初期アイデアを考えるための十分な余地や自由もあることが求められます。

    Video: How Might We Questions by IDEO ( https://www.youtube.com/watch?v=N0fkNvyB7ZQ)

*IDEO Design Kit より抜粋・引用 日本語訳:Hyper Island Japan Team

TEAM

リモートワークを促進するヒント

リモートワークを計画する際、個人への技術的サポートをどうするか?に主眼が置かれがちです。
しかし、リモートワークを行う上で同じぐらい重要なことは、対面で行われていたコミュニケーションをデジタルに置き換えて再設計することです。これまで、リモート・エクスペリエンスをデザインし、1万人以上のリモートリーダーをトレーニングしてきたHyper Islandの経験に基づき、オンラインコラボレーションやファシリテーションを成功させるためのヒントやツールをまとめた「Remote Toolbox」を作成しました。今後もこのツールボックスにツールを追加していきますので、定期的にアクセスしてください。

  • 所要時間

    5〜120分

  • 参加人数

    2〜40名以上

  • 提供レベル

  • 心理的安全性

    ミドルゾーン

  • 用意するもの

    なし

進め方

  1. Step 1

    リモートワークのためのHIツールボックス(リンク集)
    https://www.hyperisland.com/business-solutions/remote-working-toolbox)
    *内容は隔週で更新されます。

    現在Hyper Islandで主に使用されているオンラインツール一覧
    (https://www.hyperisland.com/business-solutions/remote-working-toolbox/tips-online-facilitation)

    生産性の高いリモートワーク環境を構築するための心構え
    (https://www.hyperisland.com/business-solutions/remote-working-toolbox/tips-working-remotely)
    リモートワークは今日のビジネスにおいて、単なるソリューションではなく、独立したモデルとして評価されています。もしリモートワークがあなたの組織のニーズに合っているのであれば、ここに含まれる心構えは、リモートワークを成功させるために役立つでしょう。

    リモートチームを牽引するためのヒント
    (https://www.hyperisland.com/business-solutions/remote-working-toolbox/tips-leading-remote-teams) リモートチームのリーダーシップには、従来のリーダーシップとは異なるアプローチと要件が求められます。リモートチームとの関係構築やコミュニケーションを維持するための適切な方法を取り入れることが重要です。

    全社員参加型・タウンホール型ミーティングを設計する考え方
    (https://www.hyperisland.com/business-solutions/remote-working-toolbox/remote-team-structures-town-hall)
    このミーティングを実施する目的は、社内でどんなビジネスが進行しているのかを理解したり、事業部の間で状況を共有する機会を提供することです。グローバルなコミュニケーションをとるために最適な方法です。

    オンラインで会議を進行する
    (https://www.hyperisland.com/business-solutions/remote-working-toolbox/tips-online-facilitation)
    オンラインでの教育を推進してきたHyper Islandでは、オンライン環境で知識を共有する利点と限界をよく理解しています。この知見に基づき、オンライン・ファシリテーションを成功させるための3つのヒントと、いくつかの便利なツールをご紹介します。

    リモートワークとオンラインコラボレーションに関するその他の記事
    (https://www.hyperisland.com/business-solutions/remote-working-toolbox/more-reading-remote-work)
    ここでは、興味深い記事、ガイド、研究、その他ツールのヒントを共有します。

  2. Step 2

    リモートワークのためのメソッドやツール

    リモート・エナジャイザー
    (https://www.hyperisland.com/business-solutions/remote-working-toolbox/remote-energizers)
    エナジャイザーは、スランプに陥ったときや、複雑な案件に取り組んでいるときに、メンバーの集中力を維持するために効果的な方法です。これらをリモート環境に適用することで、オンラインミーティングでも同様の効果を得られます。

    チームリモートワークの宣誓
    (https://toolbox.hyperisland.com/team-remote-working-charter)
    このツールは、チームがリモートワークの宣誓を書くプロセスをガイドするものです。チームメンバーは、自身のリモートワークの経験を振り返り、その洞察力を活かして、グループや組織で共有する宣言・宣誓を作成します。

    リモートミーティングの「始まりと終わりの質問」
    (https://www.hyperisland.com/business-solutions/remote-working-toolbox/remote-team-meeting-checkin)
    「始まりと終わりの質問」は、参加者がそこにいることを確かめるために行います。チェックイン(始まり)では、存在感、集中力、グループへのコミットメントを共有し、チェックアウト(終わり)では、振り返りとクロージングを共有します。この方法は、リモートチーム間でのつながりを保ち、共感を築くために最適な方法です。

    リモートで行う毎日のチェックイン
    (https://www.hyperisland.com/business-solutions/remote-working-toolbox/remote-team-daily-checkin)
    チームやグループにチェックインすると、存在感、集中力、そしてグループへのコミットメントが強調されます。これは、大規模なチームやコミュニティが定期的に連絡を取っていない場合でも、遠隔地のチームでお互いにつながりを持ち、共感と信頼を築くのに最適な方法です。

*日本語訳:Hyper Island Japan Team

SELF-LEADERSHIP

アクティブリスニング

この演習は、ピア・コーチングの原則を使用して参加者が質問を振り返り、問題解決に辿り着くことを目的としています。 ここでは、アクティブリスニングの入門編として紹介していますが、既にアクティブリスニングを理解している方にもお使いいただけます。 参加者は3人1組になり、「話し手(サブジェクト)」「聞き手(アクティブリスナー)」「観察者(オブザーバー)」の役割を交代で実施します。

  • 所要時間

    60〜120分

  • 参加人数

    2〜40名以上

  • 提供レベル

  • 心理的安全性

    ミドルゾーン

  • 用意するもの

    フリップチャート、ペン

進め方

  1. Step 1

    アクティブリスニングとは何かを以下のように説明します。
    ・議論する時、私たちは他の人の意見や複数の問題に同時に目がいってしまい、注意点や焦点がぶれてしまう傾向があります。
    ・話を聞く時に全力で聞くのではなく、「次に何を言うか」を考えてしまう傾向があります。
    ・アクティブリスニングは、疑問や問題を深堀りするための効果的な方法の1つです。
    ・この演習ではアクティブリスニングを実施していきます。

    また必要に応じて、「良いアクティブリスニングとは?」を参加者に議論・発言してもらい、リスト化するのも良いでしょう。自発的に答えてもらうように促しながら、フリップチャートに書き込んでいきましょう。
  2. Step 2

    フリップチャートを作成して、演習中のそれぞれの役割を説明してください。

    話し手(サブジェクト):話し手の役割は、自分の視点で質問や問題を深堀りすることです。
    自分自身に焦点を合わせ、自分の内省(リフレクション)したことが聞き手に導かれながら自然と語れるように心がけましょう。

    聞き手(アクティブリスナー):聞き手の役割は、集中して話を聞くことです。全身で聞き、好奇心を持ち、観察し、オープン・クエスチョン(自由解答ができる質問)を問いかけて話し手を支援します。発言内容を言い換えてみたりして、話し手を導きます。内省をサポートするために質問をして、決してアドバイスをしないでください。全身全霊で聞くことに集中してください。

    観察者(オブザーバー):観察者の役割は、発言することなくやりとりを観察することです。外部の視点から観察を行い、話し手と聞き手が気付かないこと・気付きにくいことを見つける役割です。やりとりの間は沈黙を守ってください。見たり聞いたりしたことをメモしましょう。話し手が話すのを終えたら、観察した結果を共有します。
  3. Step 3

    話し手が考えを深堀りできるような質問や問題を設定してください。
    参加者全体に共通の質問をしてもよいですし(例:「仕事における変化の最大の障壁は何か?それを克服するにはどうすればよいか?」等)、話し手が自分で質問や問題を決めてもよいです。(例:「現在苦労している職場でのチャレンジ・障壁はなんですか?」)
    深堀りすることが大切であるということを全参加者が理解しているか、必ず確認してください。

  4. Step 4

    参加者に3人1組のグループに分かれてもらいます。必ず全員が全ての役割を順番に行わなければならないことを伝えてください。各役割が20分間で実施できるように、合計で1時間程度をグループに設定しましょう。時間に注意しながら、3つの役割が平等に実施されるようにしてください。

  5. Step 5

    参加者がそれぞれの役割を終えたら全体へ質問を投げかけ、演習の報告をしてもらいましょう:
    – 演習中に何が起きましたか?
    – 観察者になってみてどう感じましたか?
    – 話し手になってみてどう感じましたか?
    – 聞き手になってみてどう感じましたか?
    – 自分自身について何を学びましたか?
    – この演習からの学びをどのように活用できますか?

*日本語訳:Hyper Island Japan Team