TEAM
役割と責任
役割と責任を定義する事は、チームの状態を「ストーミング」から「ノーミング」に移行させるのに役立ちます。また、「パフォーミング」チームが元に戻り、軌道に乗るのを助ける事も可能です。これにより、お互いの役割をより良く理解し、誰が何を担当しているかを知る事ができます。明確な責任を定義する事で、混乱を防ぎ、より良いコラボレーションを促進します。この方法はステークホルダー分析との相性が良く、チームメンバー同士や周りの人たちのことを明確に把握する事ができます。対面でもオンラインでも実施可能です。(物理的な、もしくはバーチャルのホワイトボードを使用します。)
- 所要時間
30〜60分
- 参加人数
10〜40名
- 提供レベル
中
- 心理的安全性
ミドルゾーン
- 用意するもの
対面式の場合:ホワイトボードまたは厚手の洋紙、付箋、ペン、タイマー オンラインの場合:デジタルホワイトボード(例:Mural、Miro、Jamboard)
進め方
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Step 1
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ホワイトボードに大きな表を描き、以下の列を作ります。
役割
責任(自分の考え)
責任(他の人の考え)
未割り当ての責任を把握するための列
画像を参照(https://hij-toolbox.tds-g.biz/wp-content/uploads/Roles-_-Responsibilities-Image.png)
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ホワイトボードに大きな表を描き、以下の列を作ります。
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Step 2
役割の定義(5分)
どのような役割があるのかを定義し、用意した表の「役割」の欄に書き込んでください。(例:チームリーダー、開発者、デザイナー、ファシリテーター)
フロントエンド開発者とバックエンド開発者がいる場合は、表に「開発者」と書き、表現の抽象度を高く保ちます。(必要に応じて、セッションの後半でより具体的にする事ができます。)
可能であれば、同じ役割を担う人同士を隣り合わせに座らせましょう。
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Step 3
自分の責任を明確にする(10分)
自分の役割の責任範囲を、上位3~5つ特定します。各責任を付箋に書き、優先順位を付けてください。
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Step 4
チームメイトの責任(5分)
特定された他の役割について、最も優先すべきと考える責任を1~2つ書いてください。ブレーンストーミングをしているうちに、明確な責任者がいない責務が思い浮かぶかもしれません。それらを書き留め、Step 6でグループで話し合う際、表に出してください。 -
Step 5
【任意】 絞り込みと統合(5分)
(このステップは、同じ役割を共有する人が3人以上いる場合のみ行ってください。)
次のステップでやる事を同じにするため、自分と似た役割を持つメンバーと話し合い、責任のリストを絞り込みます。 例えば5人の開発者がいる場合、統合された1つの責任リストを作成する必要があります。 -
Step 6
各役割について話し合う(25分)
各役割の責任者に、自分の役割が何であると考えているかを説明してもらい、付箋を「私の考え」の列に優先順に配置してもらいます。次に、他の人がその役割についてどう考えているかを聞き、「他の人の考え」欄に付箋を貼ります。
次に責任者は、他の人が特定した責任を「受け入れる」か「丁重に断る」かのどちらかを選択します。断る場合は、どの役割がそれを所有すべきかを提案しなければなりません。
責任者が確定していない責務が見つかる可能性があります。表の下の「未割り当ての責任」欄に注意してください。責任が重複している場合は、誰が第1責任者なのか(貢献者またはバックアップ者なのか)を、必ず定義してください。 -
Step 7
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まとめと次のステップの確認(5分)
- Who What When マトリクス(https://hij-toolbox.tds-g.biz/tool/who-what-when-matrix/)
- ステークホルダー分析(https://hij-toolbox.tds-g.biz/tool/stakeholder-analysis/)
チームにとって明確な情報が作成できました!
役割と責任をまとめ、全員同意しているかを確認します。
次に、これらを文書化する責任者と、特定したスキルのギャップを埋める方法を考える人を決めます。
参照ツール
*参照:Atlassian Team Playbook(https://www.atlassian.com/team-playbook/why) 日本語訳:Hyper Island Japan Team