ACTION

6つの帽子思考法

エドワード・デボノ氏の著書「6つの帽子思考法」に記されている、6色の帽子を使ったグループディスカッションや個人の思考のためのツールです。「6つの帽子思考法」で使用する「パラレルシンキング」は、グループ内で異なる角度からコンセプトを見るための思考法です。アイデアやコンセプトに対して、建設的なピアフィードバック(メンバー同士がフィードバックをしあう)をする際に必要な、異なる視点を持つ事に有用です。チームに対して、アイデアや作業の進捗状況を発表、選ばれた人たちが、デボノ氏の帽子思考法のうち1つの観点から発表者にフィードバックを与えます。

  • 所要時間

    30〜60分

  • 参加人数

    2〜40名

  • 提供レベル

  • 心理的安全性

    ミドルゾーン

  • 用意するもの

    カラフルな帽子(オプション)

進め方

  1. Step 1

    エドワード・デボノ氏の「6つの帽子思考法」は、様々な考え方と働き方を表しています。
    様々な観点や視点が「帽子」で表されています。参加者はそれらを使用し、アイデアや進行中の作業についてフィードバックをします。それぞれの帽子によって提案される視点を元に、内容を観察・傾聴しましょう。

      詳細情報は、参考文献のリンクから見る事ができますが、まとめると次のようになります。
    1. 情報・事実(白) 明るさ・楽観性(黄)
    2. 判断・冷笑(黒) 感覚・カン・直感(赤)
    3. 創造性・可能性(緑) 進捗・コントロール(青)
      その他、思考するのに有効な「帽子」の例:
    1. お金:アイデアの事業性・可能性の検討
    2. イノベーション:アイデアの独自性・有用性を考える
    3. 価値:アイデアが世の中のためにどれだけ意味があるのかを考える事

  2. Step 2

    ワークショップの場では、参加者にチームごとまたは個人で、アイデアやコンセプトを発表してもらいます。
    プレゼンテーションの前に、聞く側に帽子(本物の帽子、ステッカー、または紙のいずれか) を配付し、このセッションの目的や内容について確認します。帽子をかぶった人は、その帽子の色が持つ視点からプレゼンテーションを見る必要があります。
    プレゼンテーション終了後、帽子をかぶった人たちからフィードバックをもらいます。
  3. Step 3

    各プレゼンテーションが終わるごとに帽子を持ち替え、様々なメンバーが異なる立場からフィードバックをする練習をします。

*Hyper Islandオリジナル Six Thinking Hats: An Essential Approach to Business Management.(http://www.debonogroup.com/services/core-programs/six-thinking-hats/), Edward de Bono 日本語訳:Hyper Island Japan Team

INNOVATION

拡散曲線の振り返り

拡散曲線はイノベーション普及理論に基づいた、振り返りと議論を行うアクティビティです。ここでは基本原則を使用して、参加者に「自分は人生のどの分野でイノベーター、アーリーアダプター、アーリーマジョリティ、レイトマジョリティ、ラガード(最も保守的)なのか?」と質問をして、考えてもらいます。所属する組織や企業ごとに観点を合わせるように展開する事も可能です。

  • 所要時間

    30〜60分

  • 参加人数

    10〜40名

  • 提供レベル

  • 心理的安全性

    セーフゾーン

  • 用意するもの

    テープ

進め方

  1. Step 1

    床にテープを貼り、拡散曲線(https://en.wikipedia.org/wiki/Diffusion_of_innovations)をできるだけ大きく再現します。曲線内に、イノベーター、アーリーアダプター、アーリーマジョリティ、レイトマジョリティ、ラガードの印をつけます。

  2. Step 2

    まず、イノベーション普及理論の拡散曲線について簡単に説明します。(下記を参照) スライドやホワイトボードなどに曲線を書き、各タイプについて確認します。ここでの説明は、詳細である必要はありません。あくまでも振り返るためのツールである事を参加者に伝えましょう。

    イノベーション理論の拡散曲線について
    イノベーションの拡散は、新しいアイデアや技術がどのように、なぜ、どのくらいの速度で文化を通じて広まるかを表す理論です。拡散とは、あるイノベーションが、社会システムを構成するチャネル間を通じ、時間をかけて伝達されるプロセスです。イノベーションには、クリティカルマスに達するポイントがあります。イノベーター、アーリーアダプター、アーリーマジョリティ、レイトマジョリティ、ラガードに分類されます。(Wikipedia)

  3. Step 3

      参加者に、次の質問について数分間考えてもらいます。
    1. 仕事/生活のどの分野でイノベーターであるか?
    2. 仕事/生活のどの領域で、アーリー アダプターであるか?またはだったか?
    3. 仕事/生活のどの分野で、アーリーマジョリティに属しているか?または属していたか?
    4. 仕事/生活のどの分野で、レイトマジョリティに属しているか?または属していたか?
    5. 仕事/生活のどの分野で、ラガードであるか?またはだったか?
  4. Step 4

    数分間考えた後、参加者を2人組にし、一緒に拡散曲線を歩いてもらいます。好きな順番で曲線を進む事ができますが、各タイプを通過する必要があります。各タイプに関して、お互いの答えを簡単に共有しあいます。
  5. Step 5

    各ペアが拡散曲線の全カテゴリーを歩き終えたら、グループ全体を呼び戻し、、各参加者が自発的に気づきを共有したり、振り返りを行う事を促します。
  6. Step 6

      オプション
      下記の追加質問を利用し、より多くの種類の学びを刺激しましょう。
    1. 個人では、拡散曲線の中でどこに位置付けられるか?
    2. プロとして、拡散曲線の中でどこに自分を配置するか?
    3. 自分自身の観点から、所属している会社/組織は、拡散曲線のどこに位置付けられるだろうか?
    4. 自分の会社/組織は、拡散曲線のどこの位置にあると思っているだろうか?
    5. 自分の会社は、拡散曲線のどこに位置する事が理想的か?

    該当するタイプの上に立ち、各質問に回答してもらうと効果的です。参加者の数人に対して、質問ごとに選んだ理由を説明してもらい、自分の考えを簡単に振り返ってもらいます。

*テキスト作成:Hyper Island 参考:Diffusion of innovations(https://www.wikiwand.com/en/Diffusion_of_innovations)、Diffusion of Innovations(https://books.google.se/books?id=zw0-AAAAIAAJ&redir_esc=y), Everett M. Rogers 日本語訳:Hyper Island Japan Team

TEAM

キャンプファイヤー

座ったまま何時間もトレーニングセッションを聴いたり、オリエンテーションマニュアルを調べたり、企業のeラーニングゲームで遊んだりして、新たなポジションのノウハウを学ぶことができます。しかし、社員としての知識の大部分は社会経験を通じて得るのが現実です。キャンプファイヤーは試行錯誤、失敗と成功、競争、外交、チームワークなど、仕事のストーリーを共有するためのフレームと場を提供するものです。私たちが話や物語を伝えるときの癖や傾向を役立てられるようになる、ストーリーテリングのトレーニングともいえます。また、形式張らないくだけたトレーニングゲームとしてでなく、私たちの認識と経験の共通点(多様性)を明らかにするという点においても役立ちます。このセッションは、ストーリーテリングがグループやチームに役立つものであれば、ウォームアップ、アイスブレイク、セッションの深掘り等、どこでも使えるようにアレンジすることができます。

  • 所要時間

    30〜60分

  • 参加人数

    2〜10名

  • 提供レベル

  • 心理的安全性

    ミドルゾーン

  • 用意するもの

    フリップチャート、付箋、ペン

進め方

  1. Step 1

    セッションを始める前に、ストーリーテリングセッションのきっかけとなるような 10〜 20 の単語やフレーズをブレインストーミングして付箋に書きます。
    ストーリーテリングのテーマ例:主にポジティブもしくはニュートラルなストーリーに焦点を当てます。パートナーシップ、素晴らしいコラボレーション、仕事の最初の日/週、出張、プロジェクト、クライアント、感動的な経験、成長の機会等。
  2. Step 2

    付箋を全員が見える場所に貼り、付箋やペンを準備します。
    ここは職場の 『キャンプファイヤー』であり、非公式な『社内研修プログラム』として話をしてもらうだけ、と参加者に伝えます。1〜3分かけて貼り出した付箋を眺め、その中で関連する話を1つ思い出してもらいます。

    参加者にとって喋りやすい環境を作るために、ウォーミングアップとしてストーリーテリングをファシリテーターから開始するのも良いでしょう。まずは壁に貼った言葉を1つ取って、近くに貼りなおして物語を話し始めてください。
  3. Step 3

    別の人に次の言葉を選んでもらい、自分の言葉の隣に貼ってもらいます。これが付箋を使った「物語の糸」の始まりです。
  4. Step 4

    最初の人が話を始める前に、その人が選んだ単語を声に出して読んでもらい、他の人は話を注意深く聞きながら、他の仕事に関連した話を思い出すような単語やフレーズを付箋に書き留めます。もし言葉が思いつかない場合は、すでに貼り出されている付箋の中から選んでも構いません。
  5. Step 5

    最初の人が話を終えたら、2番目の人に自分の付箋を貼るか新しく付箋をとってもらいます。2番目の人は言葉を声に出して読み上げ、それから話を共有してもらいます。
  6. Step 6

    この作業を繰り返し、会話のアーカイブとなるような、蛇のような「物語の糸」を作成します。セッションをいつ終了するかは、ベストなタイミングを判断してください。終了する前に、追加したいインサイト、学び、最終的な結論があるかどうかを参加者に尋ねます。
  7. Step 7

    戦略
    会議のリーダーとしてのあなたの役割は、仕事に関連した話を共有するよう促すことです。話の糸が切れたと感じたら、貼り出してある言葉を参照してもらうか、誰かに「ワイルドカード」の話を投げかけてもらいましょう。他人のストーリーをきっかけに、自分自身の仕事関連のストーリーを共有することもできます。
    参加者がカタルシスを感じる必要性があると思った場合、あまりポジティブでない話題や中立的な話題に流れても構いません。しかし、どのような流れになっても対処できるよう準備し、ミーティングを険悪な雰囲気で終わらせないようにしましょう。

    知識や知恵のキャンプファイヤーがシンプルでありながら、強力なツールである理由は、知識やナレッジの共有がカジュアルな場やくだけた状況で行われている傾向を活用するからです。またチーム間の共通点を示し、多様性も明らかにしていくなど、会話の力を利用しています。人間は物語を語りたがるものです。セッションが終わった後も、参加者は経験を共有することに余念がないでしょう。

    このゲームは、Roger Schank と Gary Saul Morson の Tell Me a Story: Narrative and Intelligence (Rethinking Theory) に影響を受けています。

*出典 Gamestorming。このゲームはTell Me a Storyに影響を受けています。Narrative and Intelligence (Rethinking Theory),by Roger Schank and Gary Saul Morson. 日本語訳:Hyper Island Japan Team

TEAM

役割と責任

役割と責任を定義する事は、チームの状態を「ストーミング」から「ノーミング」に移行させるのに役立ちます。また、「パフォーミング」チームが元に戻り、軌道に乗るのを助ける事も可能です。これにより、お互いの役割をより良く理解し、誰が何を担当しているかを知る事ができます。明確な責任を定義する事で、混乱を防ぎ、より良いコラボレーションを促進します。この方法はステークホルダー分析との相性が良く、チームメンバー同士や周りの人たちのことを明確に把握する事ができます。対面でもオンラインでも実施可能です。(物理的な、もしくはバーチャルのホワイトボードを使用します。)

  • 所要時間

    30〜60分

  • 参加人数

    10〜40名

  • 提供レベル

  • 心理的安全性

    ミドルゾーン

  • 用意するもの

    対面式の場合:ホワイトボードまたは厚手の洋紙、付箋、ペン、タイマー オンラインの場合:デジタルホワイトボード(例:Mural、Miro、Jamboard)

進め方

  1. Step 1

    ホワイトボードに大きな表を描き、以下の列を作ります。

    役割
    責任(自分の考え)
    責任(他の人の考え)
    未割り当ての責任を把握するための列

    画像を参照(https://hij-toolbox.tds-g.biz/wp-content/uploads/Roles-_-Responsibilities-Image.png
  2. Step 2

    役割の定義(5分)
    どのような役割があるのかを定義し、用意した表の「役割」の欄に書き込んでください。(例:チームリーダー、開発者、デザイナー、ファシリテーター)
    フロントエンド開発者とバックエンド開発者がいる場合は、表に「開発者」と書き、表現の抽象度を高く保ちます。(必要に応じて、セッションの後半でより具体的にする事ができます。)

    可能であれば、同じ役割を担う人同士を隣り合わせに座らせましょう。

  3. Step 3

    自分の責任を明確にする(10分)
    自分の役割の責任範囲を、上位3~5つ特定します。各責任を付箋に書き、優先順位を付けてください。

  4. Step 4

    チームメイトの責任(5分)
    特定された他の役割について、最も優先すべきと考える責任を1~2つ書いてください。ブレーンストーミングをしているうちに、明確な責任者がいない責務が思い浮かぶかもしれません。それらを書き留め、Step 6でグループで話し合う際、表に出してください。

  5. Step 5

    【任意】 絞り込みと統合(5分)
    (このステップは、同じ役割を共有する人が3人以上いる場合のみ行ってください。)

    次のステップでやる事を同じにするため、自分と似た役割を持つメンバーと話し合い、責任のリストを絞り込みます。 例えば5人の開発者がいる場合、統合された1つの責任リストを作成する必要があります。

  6. Step 6

    各役割について話し合う(25分)
    各役割の責任者に、自分の役割が何であると考えているかを説明してもらい、付箋を「私の考え」の列に優先順に配置してもらいます。次に、他の人がその役割についてどう考えているかを聞き、「他の人の考え」欄に付箋を貼ります。

    次に責任者は、他の人が特定した責任を「受け入れる」か「丁重に断る」かのどちらかを選択します。断る場合は、どの役割がそれを所有すべきかを提案しなければなりません。

    責任者が確定していない責務が見つかる可能性があります。表の下の「未割り当ての責任」欄に注意してください。責任が重複している場合は、誰が第1責任者なのか(貢献者またはバックアップ者なのか)を、必ず定義してください。

  7. Step 7

      まとめと次のステップの確認(5分)
      チームにとって明確な情報が作成できました!
      役割と責任をまとめ、全員同意しているかを確認します。

      次に、これらを文書化する責任者と、特定したスキルのギャップを埋める方法を考える人を決めます。

      参照ツール
    1. Who What When マトリクス(https://hij-toolbox.tds-g.biz/tool/who-what-when-matrix/
    2. ステークホルダー分析(https://hij-toolbox.tds-g.biz/tool/stakeholder-analysis/

*参照:Atlassian Team Playbook(https://www.atlassian.com/team-playbook/why) 日本語訳:Hyper Island Japan Team

INNOVATION

意図せぬ結果

このセッションでは、テクノロジーが起こした意図しない結果を検証し、それをもとに新しいビジネスチャンスの可能性を考えるものです。新しいテクノロジーに対する一般的な理解を超えて、参加者が予期せぬ可能性を発見し、それをどのように活用できるかという事に挑戦します。例えば、Instagramはスマートフォン用のバーチャルなフォトアルバムとして誕生しましたが、他の人との繋がりを作る機能も持っています。他者との縁を繋ぎ、人間の「人と繋がりたい」という根源的な欲求を満たし、癒しを与えたり、慰めになったり、人に深い影響を与える可能性も持っています。このセッションは対面形式、オンライン形式どちらでも実施可能です。

  • 所要時間

    30〜60分

  • 参加人数

    2〜40名

  • 提供レベル

  • 心理的安全性

    セーフゾーン

  • 用意するもの

    付箋、ペン、バーチャルホワイトボード(Miro等)

進め方

  1. Step 1

    参加者を3〜5人のグループに分けます。(オンラインの場合はブレイクアウトルームを用意する)
    “What is the nature of grieving in the Internet age?:インターネット時代の悲嘆の本質とは?(https://www.hyperisland.com/?page_id=3789)” の記事内にあるハムスターの物語を通して、セッションの目的を紹介しましょう。参加者自身が記事を読む事も可能です。

    新しいビジネスのアイデアを生み出すための出発点として、「意図せざる結果」という考え方をベースにする事を説明します。

    提供のヒント:
    このセッションは、単純にアイデア出しの方法を練習するために使う事も可能ですし、成果を重視して、具体的な新しいアイデアを得る事を目的にする事もできます。グループや状況に応じて調整してください。
  2. Step 2

    グループに5分与え、Netflix、Instagram、Google Mapsなど、人気のあるテクノロジーやビジネスを5つ以上リストアップしてもらいます。より難易度を上げたい場合、参加者たちの層以外で広く使われているテクノロジーだけをリストアップしてもらいましょう。付箋にアイデアを書き留めましょう。(1枚につき1つ)
  3. Step 3

    次に、ブレインストーミングをします。それぞれのテクノロジーやビジネスの意図せざる結果を少なくとも3つ考えてもらいましょう。例えば、Netflixは「簡単で便利なストリーミングサービス」であったはずなのに、「動画を見続けてしまい、時間を無駄使いしてしまう習慣を引き起こしてしまった」等。

    参加者には創造的に考えるよう促し、正しい答えがない事を強調しましょう。アイデアを付箋にまとめてもらいます。(1枚につき、1つのアイデア)10分後、各グループにそれぞれのアイデアを発表してもらいます。

    提供のヒント:
    各グループで考えるアイデアの数は、付箋の数や人数、時間に応じて調整する事ができます。
  4. Step 4

    次に、予期せぬ結果について新しい可能性のあるビジネスモデルを各チーム提案します。例えば、Netflixはユーザーが毎日1エピソードだけ見るなら無料で視聴ができ、まとめて視聴するには割増料金を支払うという新しいビジネスモデルを考案する事ができる等。

    新しいアイデアを考えるとき、悪いアイデアというものはありません。新しいビジネスモデルは現在よりも悪く見えるかもしれません。しかしそれで良いのです。現在のビジネスモデルがある日突然、競合他社によって破壊され、新しいアイデアが意味をなすかもしれないからです。

    12分後グループに集まってもらい、最も興味深い新ビジネスモデルをグループ内で共有してもらいます。

    提供のヒント:
    新しいビジネスモデルの数は、意図しない結果の数やグループのサイズ、時間に応じて調整する事ができます。
  5. Step 5

    最後に、最も予想外かつ、最も実現可能な新しいビジネスモデルについてその理由を考えてもらいましょう。アイデア出しや新しいビジネスモデルについて、どのような事が強調されたかを振り返る事もできます。

*ツール開発・執筆 Tom Klinkowstein 参照:“What is the nature of grieving in the Internet age?” 日本語訳:Hyper Island Japan Team

ACTION

ステークホルダー分析

ステークホルダーを管理する事で、失敗する可能性があるプロジェクトを確実に成功させる事ができます。このワークショップはプロジェクトのステークホルダー特定を支援します。意思決定に大きな影響を与える、あるいは影響を受ける可能性のある全ての人に配慮する事ができます。プロジェクトに様々なレベルの意見や関心を持っている人を特定する事で、足並みを揃える事ができます。また、ステークホルダー分析を行う事で、重要な人物とのコミュニケーションを図り、彼らの期待に応えるための効果的な戦略を策定する事ができます。対面でもオンラインでも実施可能です(例:ホワイトボードもしくはデジタルホワイトボードを使用します)。

  • 所要時間

    30〜60分

  • 参加人数

    10〜40名

  • 提供レベル

  • 心理的安全性

    ミドルゾーン

  • 用意するもの

    対面の場合:ホワイトボードまたは紙、付箋、ペン、タイマー オンラインの場合:デジタルホワイトボード(Mural、Miro、Jamboard等)

進め方

  1. Step 1

    以下のようにパワーとインタレスト(関心)を示す2軸のマトリクスを作成します。

    (Y軸)パワー:ステークホルダーの影響力のレベルで、プロジェクトや他のステークホルダーにどれだけ指示や影響を与える事ができるかを示します。
    (X軸)関心:ステークホルダーがプロジェクトによって影響を受ける度合いを示します。

    拡大画像はこちら(https://hij-toolbox.tds-g.biz/wp-content/uploads/stakeholder-analysis-1.png
  2. Step 2

      以下の質問に答えて、ステークホルダー・グループのリストを作成します。

    1. このプロジェクトで影響を受けるのは誰か?
    2. 誰がこのプロジェクトの影響を受けるか?
    3. 誰がプロジェクトの決定権を持っているか?
    4. プロジェクトをサポート、または妨害できるのは誰か?
    5. 以前このようなプロジェクトに関わった事があるのは誰か?
      ステークホルダーの例
    1. クライアント
    2. リーダー
    3. 株主
    4. 学生/参加者
    5. 政治家
    6. コミュニティ
    7. 管理職
    8. パートナー
    9. 業界団体
    10. 同僚
    11. サプライヤー
    12. メディア
    13. 利益団体
    14. 顧客
    15. アナリスト
    16. 公共機関
    17. 見込み客
    18. 貢献者
    19. アドバイザー

    Step 3

      ステークホルダーの相対的なパワーと関心に基づいて、グリッド上に1人ずつ、リストに優先順位付けします。

    1. [高]パワー、[高]インタレスト(密接に関与する):完全に巻き込み、満足させるように努力しましょう。
    2. [高]パワー、[低]インタレスト(満足させ続ける):惹きつける努力は必要ですが、情報量が多すぎて相手が引いてしまわないように注意しましょう。
    3. [低]パワー、[高]インタレスト(情報提供をし続ける):十分な情報を提供し、重要な問題が発生していないかどうかを確認するために、コミュニケーションをとってください。このカテゴリーの人たちは、詳細な情報を得るためにあなたをサポートしてくれる非常に有益な存在です。
    4. [低]パワー、[低]インタレスト(監視する)このような人たちは監視しつつ、過剰なコミュニケーションによって離脱させないように注意しましょう。

    5. 例:
      株主は、プロジェクトに対して高い権力と影響力を持ち、高い関心を持っている可能性があります。一方で、同僚は高い関心を持っているかもしれませんが、プロジェクトに対するパワーはありません。

    Step 4

      特定の、または各ステークホルダーにおける具体的な戦略を話し合いましょう。

    1. 誰が、いつ、何を通知する必要があるか。
    2. 誰が、いつ、何について相談する必要があるか。
    3. 各ステークホルダーを巻き込む責任は誰にあるか。
    4. 彼らにとって1番のモチベーションは何か。
    5. 結果に対して、彼らはどのような金銭的、または感情的な関心を持っているか。それはポジティブなものかネガティブなものか。
    6. あなたの仕事に対する現在の彼らの意見は何か。 それは良い情報に基づいているか。
    7. 誰が彼らの意見に影響を与え、誰があなたの意見に影響を与えるか。その影響力のある人たちは、実は重要なステークホルダーなのか?
    8. どうすれば彼らはあなたのプロジェクトをサポートしてくれるか。
    9. 反対された場合、どのように対処するか。

    10. ステークホルダーを3色に色分けしてまとめます。
      擁護者・支持者は緑、批判者は赤、中立的なステークホルダーは黄色です。

      拡大画像はこちら(https://hij-toolbox.tds-g.biz/wp-content/uploads/stakeholder-analysis-2b.png
      この画像を見ると、プロジェクトの利点について、SimpsonとMossを説得するためにより多くの努力が必要である事がわかります。一方でOlsson、Ali、Adebayoは強力なサポーターとして関与する必要があります。

      提供のヒント:
      新しいプロジェクト、役割、アイデアのために「ステークホルダー分析」を作成しましょう。自分がステークホルダーと効果的にコミュニケーションをとっているかどうかを考えます。支持者から最大限の支持を得るためにできる事は何か、批判者や妨害者に勝つためにはどうすれば良いかを明らかにします。

*参考:stakeholder analysis framework – from Hovland (2005) 日本語訳:Hyper Island Japan Team

ACTION

プロジェクトの中間評価

現在進行中のプロジェクトを評価し、チームがより効果的に連携するために調整が必要かどうかを確認するものです。チームは、フレームワークに沿って議論を進めていき、プロセスに役立っているもの、妨げになっているものに焦点を当て、改善のためのアクションステップを作成します。

  • 所要時間

    30〜60分

  • 参加人数

    2〜10名

  • 提供レベル

  • 心理的安全性

    ミドルゾーン

  • 用意するもの

    付箋、ペンまたはマーカー、フリップチャート、紙まはたバーチャルホワイトボード

進め方

  1. Step 1

    フリップチャート、ホワイトボードまたはバーチャルホワイトボードの周りにチームを集め、それぞれにペンと付箋を渡します。オンラインの場合は、全員がバーチャル付箋にアイデアを書き込めるようにしましょう。

    提供のヒント:
    10人以上のグループの場合は小グループに分けて行い、最後に全体で話し合いましょう。

  2. Step 2

    フリップチャート、ホワイトボードまたはバーチャルホワイトボードに、次のいずれかの画像を作成しましょう。どれも効果的ですが結果は若干異なります。
    1. 帆と錨のあるボート。帆はプロジェクトを前進させるものを、錨はプロジェクトを妨げているものを表しています。

    2. 「スタート、ストップ、続行、多く、少なく」という5つのパートに分けられた車輪。

    3. 「怒り(怒った顔)、悲しみ(悲しい顔)、喜び(嬉しい顔)」という3つの欄。
  3. Step 3

    各カテゴリーの言葉を書いた付箋を、フリップチャート、ホワイトボードまたはバーチャルホワイトボードに追加してもらいます。この作業はチームの各個人が喋らずに行います。必要に応じますが、作業時間は5~10分あれば十分です。
  4. Step 4

    次に、それぞれのカテゴリーの付箋を整理します。重複やパターンを整理しましょう。
  5. Step 5

    付箋を整理したら、チームで何が浮かび上がってきたかを議論します。

    驚いた事はありますか? 共通点は何ですか? 過去に同じような事はありませんでしたか?これについてどう感じていますか?

    15~20分程ディスカッションを行い、議論の焦点を絞ります。一般論に走ったり、チームメンバーがお互いを非難したりしないようにしましょう。

    これまでのプロセスについて効果的かつ効率的に議論する事が目標です。
  6. Step 6

    議論が一段落したら、チームでアクションを定義します。アクションは必ず書き出して文書化し、チームと関連するステークホルダーの間で共有し、アクションを完了するための期限を設定します。

*Chris Argyris: theories of action, double-loop learning and organizational learning, Mark K.Smith,2013(https://infed.org/chris-argyris-theories-of-action-double-loop-learning-and-organizational-learning/ ) より着想を得る 日本語訳:Hyper Island Japan Team

ACTION

熱気球

ワークショップのキックオフ時に最適なツールです。シンプルで構造化されたプロセスの中で、強み、弱み、外部要因、ステークホルダー、目標を特定する事を目的とした、比喩的な手法です。
退屈なマトリクスに頼るのではなく、想像力を活用して典型的な思考パターン外で考えられる事が魅力的なポイントです。参加者全員を集め、プロセスの中で段階的に意見を集めていくだけです。

  • 所要時間

    30〜60分

  • 参加人数

    2〜10名

  • 提供レベル

  • 心理的安全性

    ミドルゾーン

  • 用意するもの

    ホワイトボードもしくはフリップチャート、ペン、付箋

進め方

  1. Step 1

    風は脅威であれ機会であれ、熱気球のコースに影響を与える可能性のある全ての外部要因です。一般的に、私たちがコントロールできない法律、社会、技術の変化を含みます。
  2. Step 2

    重り
    重り・錘は私たちが直面している内部的な課題や、足を引っ張っている弱点の事です。
  3. Step 3

    熱気
    一方で、熱気とは組織や製品など、競争上の優位性をもたらすコントロール可能なあらゆる強みの事です。
  4. Step 4

    乗客
    熱気球の方向性、つまりプロジェクトに影響を与える社内の全てのステークホルダーです。
  5. Step 5

    オブザーバー
    私たちが提供しようとしている製品やサービスのターゲットオーディエンスやユーザー、そして私たちに関心を持つ外部ステークホルダーの事です。
  6. Step 6

    楽園
    5年から10年のタイムフレームで目指している理想のゴールや到達点です。
    私たちが想像する未来はどのようなものでしょうか?
  7. Step 7

    イメージ図(https://knowledge.hyperisland.com/hubfs/Toolbox%20Images/hot%20air%20balloon.png

    これらは、熱気球の方向性であり、楽園に向けて私たちが取るべきステップです。目的地にたどり着くために、今日、私たちが意識してできる全ての事です。

    提供のヒント:
    タイムキーパーに1ステップあたり約7分で時間を止めてもらい、やり方を説明してもらいましょう。参加者に付箋とペンを持ってホワイトボードの前に立ってもらい、意見を集めます。誰かが付箋を持っていたら、ホワイトボードの前に立ってグループに簡単に共有してください。会話が長くならないように注意して、参加者全員から多くの意見を集めるようにしてください。
  8. *Former student Thales Macedo from Hyper Island (IAD16) and co-founder of Serious Business (https://serious.business) 日本語訳:Hyper Island Japan Team

INNOVATION

How-Now-Wowマトリクス

このツールは創造的なアイデア発生の段階において、さらに発展させるアイデアを選択する場合に役立ちます。 人は新しいアイデアを生み出そうとするとき、発散の段階ではブレーンストーミングや既成概念にとらわれない発想をする事が多いです。しかし収束の段階になると、自分たちに最も身近なアイデアを選んでしまう事があります。 これは、「クリエイティブ・パラドックス」または「クレドックス」と呼ばれています。
How-Now-Wowマトリクスは、このクレドックスを解消するためのアイデア選択ツールで、各アイデアを2つのパラメータで評価するものです。

  • 所要時間

    30〜60分

  • 参加人数

    10〜40名

  • 提供レベル

  • 心理的安全性

    セーフゾーン

  • 用意するもの

    フリップチャート、ペン、投票用シール(複数色)

進め方

  1. Step 1

    図(https://gamestorming.com/wp-content/uploads/2011/01/howwownow1.jpg)のように2行×2列のマス目を描きます。
    X軸はアイデアの独創性、Y軸は実行のしやすさを示します。

    次に各象限にラベルを付けます。

    NOW:青色
    通常のアイデアで、簡単に実行できるもの。これらは達成しやすい目標やプロセスの既存のギャップを埋めるためのソリューションで、段階的な成果に繋がります。

    HOW:黄色
    独創的なアイデアで、実行不可能なもの。これらはインパクトのある画期的なアイデアですが、現在の技術や予算の制約の中では、今すぐに実行する事は絶対に不可能です。

    WOW:緑色
    独創的なアイデアで、簡単に実行できるもの。“すごい”アイデアとは、軌道を変えるような変化をもたらす可能性があり、現在の状況で実行可能なものです。
  2. Step 2

    クリエイティブなアイデア出しの段階で出てきたアイデアを、部屋に貼ってある大きな紙にリストアップします。

    各色(青、黄、緑)の投票用のシールを3枚ずつ参加者に配布します。
    基本的に1人あたり9枚用意しますが、時間やアイデアの数に応じて増やしたり減らしたりしてみてください。

    各カテゴリーのベストアイデアを3つ選んで投票してもらいましょう。
    参加者はベストだと思うアイデアの上にシールを貼ります。

    最後に、各アイデアの下にあるシールの数を数えて分類します。最も多いシールの色が、そのアイデアのカテゴリーとなります。(例:青色シールが1番多い場合、アイデアは青色)

    同点の場合
    青色=緑色の場合、アイデアは青色。
    黄色=緑色の場合、アイデアは緑色。
    これで、さらに取り組むべき「WOW:緑」のアイデアがたくさんできました。すぐに実行できるように「NOW:青色」と、将来を見据えて「HOW:黄色」にも注目しておきましょう。

    提供のヒント:
    事前に黄色のシールが遠くからでも見える事を確認してください。(オレンジや金を使用しても良いでしょう)もし見えない場合は別の色に交換してください。元のマトリクスでは、WOWは赤色を使用しています。
  3. *How-Wow-Now Matrix 出典元:The Center for Development of Creative Thinking (COCD). COCDマトリクスに関する情報は、Ramon Vullings、Igor Byttebier、Godelieve Spaas著の書籍「Creativity Today」に掲載されています。
    参照:Gamestorming(https://gamestorming.com/how-now-wow-matrix/

SELF-LEADERSHIP

クリティカルシンキング

このセッションは何か新しい情報を発見して議論などを行う際にクリティカルシンキング クエスチョン(批判的思考の質問)を使用して内省することを支援します。クリティカルシンキングとはデータや事実、メディア、ストーリー、観察可能な現象、研究結果などの情報源を評価・検証することです。

クリティカルシンキングができる人は問題解決や意思決定のために、一連の情報から合理的な結論を導き出し、有益な情報とそうでない情報を区別することができます。このスキルは、情報に基づいた意思決定をより良く行うための鍵となります。

ぜひ下記の方法で1年を振り返りましょう。1年の終わりに、翌年はどんな年になるだろうか?と思いを巡らすことは、みなさんも経験があると思います。前もって計画し目標を持つことは素晴らしいことですが、何がうまくいっていないか、何がうまくいっているか、そして何を改善することができるかなど、振り返ることから様々な学びを得ることができます。

  • 所要時間

    30〜60分

  • 参加人数

    2〜10名

  • 提供レベル

  • 心理的安全性

    セーフゾーン

  • 用意するもの

    ペンと紙またはPCもしくはデバイス

進め方

  1. Step 1

    クリティカルシンキングを用いるトピック(対象・お題)を選びます。

  2. Step 2

    様々なトピックに対して使用できる、以下のクリティカルシンキング クエスチョン(批判的思考のための質問)を用いて思考してみましょう。
    ペンと紙を使って質問と答えを書き出しましょう。PCを使っても構いません。これらの質問は、幅広く汎用性があり、様々なトピックに応用することができます。
  3. Step 3

    WHO
    1. 誰が利益を得ますか?
    2. 誰にとって良くないことですか?
    3. 誰がこのことについて決定しますか?
    4. 直接影響を受けるのは誰ですか?
    5. このことについて誰かが議論しているのを聞いたことがありますか?
    6. 相談するのに最適な人はいますか?
    7. 誰が重要人物ですか?
    8. 誰が評価されるべきですか?

    Step 4

    WHAT
    1. 強み/弱みは何ですか?
    2. 別の視点・見方ができますか?
    3. 別の選択肢はありますか?
    4. 反論があるとしたらどのようなものですか?
    5. 最高/最悪の場合のシナリオは何ですか?
    6. 最も重要なこと/重要でないことは何ですか?
    7. 前向きな変化を起こすために、私たちは何ができるでしょうか?
    8. 私たちの行動を妨げているものは何ですか?

    Step 5

    WHERE
    1. 現実世界のどこに存在していますか?
    2. 似たようなコンセプトや状況があるのはどこですか?
    3. どこで最も必要とされていますか?
    4. これは世界のどこで問題になり得ますか?
    5. どこでより多くの情報を得ることができますか?
    6. どこに行けば助けてもらえますか?
    7. このトピックや考え方は私たちをどこに導くでしょうか?
    8. 改善すべき点はどこにありますか?

    Step 6

    WHEN
    1. いつ受け入れられる/受け入れられないのか?
    2. 私たちの社会に利益をもたらすのはいつですか?
    3. いつ問題が起こりますか?
    4. いつ行動を起こすのがベストですか?
    5. 成功したと分かるのはいつですか?
    6. 私たちの歴史の中でこれが役割を果たしてきたのはいつですか?
    7. いつこれが変化すると期待できますか?
    8. いつ助けを求めるべきですか?

    Step 7

    WHY
    1. なぜこれが問題/課題なのか?
    2. なぜこれが私や他の人に関係するのか?
    3. なぜこれが最高/最悪のシナリオなのか?
    4. なぜ人々はこれに影響されるのか?
    5. まぜ人々はこのことを知るべきなのか?
    6. まぜ長い間このような状況が続いているのか?
    7. なぜ私たちはこのような事態を許してしまったのか?
    8. なぜ今日、これが必要とされているのか?

    Step 8

    WHY
    1. ◯◯◯とどのように似ていますか?
    2. どのように物事を混乱させていますか?
    3. 真実を知るためにはどのようにしたらいいですか?
    4. 安全にアプローチするにはどうすればいいでしょうか?
    5. どのように私たち/他者に利益をもたらしますか?
    6. どのように私たち/他者に害を与えますか?
    7. 将来、これはどのようになるでしょうか?
    8. どうすれば良い方向に変えることができるでしょうか?
  4. Step 9

    クリティカル・シンキングの考え方は、内省的で自立的な思考能力と言えます。
    本質的には自分の能力を使って推論することであり、情報を受動的に受け取るのではなく、能動的に学ぶことです。
    クリティカルシンキングができる人は、アイデアや仮説を文字通りに受け入れるのではなく、疑問を持ちます。アイデアや議論、調査結果が全体像を表しているかどうかを判断し、そうでない場合にはそれらを積極的に補完します。
    そして直感や本能だけではなく、体系的に問題を特定・分析・解決します。

*globaldigitalcitizen.orgよる質問事項を参考 日本語訳:Hyper Island Japan Team

INNOVATION

アイデアの林檎

このセッションの目的は、創造力やアイデア創出に役立つ3つの重要な原則である「量は質を担保する」「他の人のアイデアを参考にする」「私たちが思いつくアイデアはたいていどれも同じである」ことを体感するためのものです。
やり方はいたってシンプルです。立ったまま小さいグループを作り、リンゴを描きます。セッションの最後にグループ全体で振り返りを行い、学びや反省点を導き出します。

  • 所要時間

    30〜60分

  • 参加人数

    2〜40名以上

  • 提供レベル

  • 心理的安全性

    セーフゾーン

  • 用意するもの

    カラーペンまたはマーカー、紙、フリップチャートまたは壁

進め方

  1. Step 1

    参加者を4〜6人のグループに分けます。
    グループごとに、フリップチャートに約30個の正方形のマス目を書きます。(セッションの前にこの作業をしておくと良いでしょう)
  2. Step 2

    最初に、このセッションが創造力やアイデア創出の原則を理解するための簡単なエクササイズであること、発散的な思考(https://en.wikipedia.org/wiki/Divergent_thinking)が身につき、楽しいものであることを説明しましょう。
    10〜15分間、グループごとにできるだけ多くの種類のリンゴを描きます。
  3. Step 3

    全員ペンやマーカーを持ちましょう。グループごとに違う色を使いましょう。10~15分でマス目を埋めていきます。左上のマスから順番にりんごを描いていきます。
    同じリンゴを描いてはいけません。また、喋ってもいけません。リラックスできるBGMがあると良いでしょう。
  4. Step 4

    時間切れ、もしくはすべてのマス目が埋まったら終わりです
  5. Step 5

    グループごとにこの体験について2〜3分程度話し合ってもらい、ここから得られた学びやインサイトを引き出します。
    その際、次のようなリフレクション(https://toolbox.hyperisland.com/reflection-team)をすると良いでしょう。
    ・このエクササイズをやってみてどうでしたか?
    ・このエクササイズから創造性について何を学びましたか?
    ・今後に活かせる原則などは見つかりましたか?
  6. Step 6

    最後にりんごが描かれた紙を1ヶ所に集め、参加者全員に集まってもらいます。
    Step 5と同じ質問を全体に投げかけ、答えを話し合いましょう。
    その際、「量は質を担保する」「他の人のアイデアを参考にする」「私たちが思いつくアイデアはたいてい同じである」など、グループ間の共通点に必ず触れてください。

    提供のヒント:
    必要であれば核となる学びを大きな紙に書き、壁の目立つところに貼っておくと良いでしょう。このセッションは、発散的思考の価値を体感するために有効です。
    より実践的な応用としてリンゴ以外のものを使ってみましょう。例えば、30個のロゴを描く、30個のキャッチフレーズを書く、30台の新車を描く、などです

*テキスト作成:Hyper Island Henrik Johansson, Thomas Reibke and Sarah Juhl Gregersen at www.changedesign.dk(http://www.changedesign.dk/)
A Study of the Design Process, UK Design Council, 2005(https://www.designcouncil.org.uk/sites/default/files/asset/document/ElevenLessons_Design_Council%20(2).pdf) Changing Education Paradigms, RSA Animate/ Ken Robinson, 2010(https://www.youtube.com/watch?v=zDZFcDGpL4U) Divergent Thinking, Wikipedia, N.D.(https://en.wikipedia.org/wiki/Divergent_thinking) を参照 日本語訳:Hyper Island Japan Team

TEAM

似顔絵ギャラリー

似顔絵ギャラリーは、お互いの似顔絵を描くことで参加者同士の交流を深める、エネルギッシュで楽しいアイスブレイクです。自分の似顔絵を他のメンバーに描いてもらうことで、グループの繋がりを構築することができます。また、似顔絵を壁に掲示することで、空間における賑やかしの効果を与えます。

  • 所要時間

    30〜60分

  • 参加人数

    2〜40名以上

  • 提供レベル

  • 心理的安全性

    セーフゾーン

  • 用意するもの

    A4の紙または厚紙、太めの色付きサインペン(1人1本)

進め方

  1. Step 1

    グループAのメンバーはグループBの人と対になります。

  2. Step 2

    グループAのメンバーは似顔絵のモデル、グループBはアーティストです。
    グループBのメンバーは全員、紙とサインペンを用意し、最初に紙の1番上にモデルの名前を書きましょう。

    サインペンは様々な色を用意し、できるだけ太いものを使いましょう。
  3. Step 3

    グループBのアーティストは、グループAのモデルを10~15秒の間で描きます。
    その後、リーダーが「次へ!」と声をかけ、アーティストは紙を右の人に渡して、左に移動します。その際、マーカーは持ったまま移動しましょう。
    アーティストは次の新しいモデルの前に立ち、渡された紙に似顔絵を描き足します。

  4. Step 4

    Step3をグループBのアーティストが1周するまで繰り返します。
    この時点で、似顔絵はかなり発展しているはずです。(美しくはないかもしれませんが…)
    アーティストが最初のモデルのところに戻ってきたら終了です。モデルに似顔絵を渡しましょう。

  5. Step 5

    AとBのグループを入れ替え、同じことを繰り返します。

    提供のヒント:
    グループの人数が奇数の場合はファシリテーターが入りましょう。

*出典元不明 日本語訳:Hyper Island Japan Team

INNOVATION

未来予想図

このセッションの目的は過去・現在・未来の業界動向について、見解を持ち共有することです。参加者は昨年、今年、3年後の主要なトレンドをマッピング(対応付け、関連性を見ること)します。そしてそのマップからパターンを特定し、関連性や異なる傾向について議論します。

このセッションは、社会やテクノロジー、政治などの複雑なテーマを議論をする際に役立ちます。

  • 所要時間

    30〜60分

  • 参加人数

    2〜40名以上

  • 提供レベル

  • 心理的安全性

    セーフゾーン

  • 用意するもの

    カラーペンまたはマーカー、付箋、フリップチャートまたはマスキングテープ

進め方

  1. Step 1

    セッションを始める前に、フリップチャートを貼るスペースを確保してください。壁にマスキングテープを貼って5つのセクションに分けるか、フリップチャートを5枚貼ります。各セクションの上部に太いマーカーで昨年、今年、3年後までの西暦を書きます。
    例 2019年、2020年、2021年、2022年、2023年

    これで事前準備は完了です。

    提供のヒント:
    このセッションはスピード感があり大声で行われます。大人数のグループでは、小声の方や内向的な参加者が発言できない可能性があります。ファシリテーターは発言を促し、しっかり全員が参加できるようにしましょう。

  2. Step 2

    参加者全員にペンとポストイットを配ります。
    壁が見えるように集まってもらい、このセッションの目的を説明をした後、下記のように指示を出してください。

    ここでは過去と現在から未来のビジョンをグループで共同制作していきます。
    各自、重要な影響力を持つ「要素」(トレンド、テクノロジー、政治的な動き、行動の変化など)を付箋に書いてください(付箋1枚につき1要素)。
    書き終えたらグループに聞こえるように付箋を読み上げながら壁に貼ります。
    忖度せずに付箋が配布されたらすぐ書き、どんどん貼り付けてください。
    制限時間内に壁を付箋で埋め尽くすことが目標です。
    目的は様々な「要素」を壁に貼り出すことなので、あまり深く考えすぎず行ってください。

    提供のヒント:
    テクノロジーのトレンドだけを見る、ファッション業界のトレンドだけを見るなど、特定のテーマや業界に絞ることも可能です。
  3. Step 3

    去年のセクションから始めていきましょう。各セクションを3分間で付箋で埋め、今年、来年と全ての年に、同じように実施していきます。制限時間は合計で15分間です。

    ペースを維持しながら全員が参加できるようにサポートをしてください。スピードが落ちていると感じたら関連する質問をしたり、刺激を与えるような問いかけをしましょう。
    グループの思考を刺激するために、ファシリテーター自身の疑問を投げかけてもいいでしょう。
  4. Step 4

    15分経ったら全員壁の前に集まってもらい、付箋を見て各年のパターンや共通のテーマを探してもらいます。時間に余裕があればグループに分け、10分程度で各年の傾向を整理し、主要なパターンのまとめを作成してもらいます。
  5. Step 5

      グループで振り返りと議論を行います。
    1. この時系列を見て、どんなパターンがありますか?
    2. 過去、現在、未来についてどう感じますか?
    3. 私たちチーム、会社、業界にとって何を意味しますか?そして自分自身の役割は何でしょうか?
  6. Step 6

    セッションのまとめとして、議論の中で出てきた重要なテーマをいくつか共有します。
    自分の考えをどのように捉え、将来にどう役立てたいかをグループに尋ねます。

    最後に、セッションで得た気づきや行動を1人ずつ発表してもらいましょう。

*Mikael Ahlströmによって作成されました 日本語訳:Hyper Island Japan Team

INNOVATION

5why分析

このメソッドはシンプルかつパワフルに問題や課題の核心に迫るものです。タイトルが示すように、グループで問題を定義した後「なぜ」という質問を5回繰り返します。そこから得られた気付きを、問題解決のためのアイデアとして使用します。

  • 所要時間

    30〜60分

  • 参加人数

    2〜10名

  • 提供レベル

  • 心理的安全性

    セーフゾーン

  • 用意するもの

    筆記用具、紙やホワイトボードまたはフリップチャート

進め方

  1. Step 1

    グループ内で問題定義を行います。紙やホワイトボードまたはフリップチャートの1番上に、できるだけ簡潔にまとめた問題定義文を書いてください。
    こうすることでグループが1つにまとまり、特定の課題に集中することができます。
    例:「ドイツのオフィスにお金をかけすぎている。」「お客様は当社の最新製品の品質に不満を持っている。」 等
  2. Step 2

    グループに質問する
    「なぜこのような問題があるのか?」とグループに尋ね、答えについて話し合ってください。その答えを別の簡潔な問題定義文にまとめてみましょう。
  3. Step 3

    もう1度質問する
    もう1度グループと「なぜこのような問題があるのか?」を考え、答えについて再度話し合い、問題定義文にまとめます。
  4. Step 4

    問題の根本的な原因を特定できたと感じたら「なぜ」と深掘りするのを止めます。特定できるまでこのプロセスを続けましょう。

  5. Step 5

    根本的な問題が明らかになったら、それを解決するためにどのように進めたいかをグループに尋ねます。ツールボックスに掲載されている「アイデア&コンセプト開発(https://toolbox2.tds-g.biz/tool/idea-concept-development/)」を使って、問題解決の新たなアイデアを練ってみましょう。

*テキスト作成:Hyper Island 参考:Toyota Production System, Taiichi Ohno, 1988(https://books.google.co.uk/books/about/Toyota_Production_System.html?id=7_-67SshOy8C&hl=ja)、 Lean Manufacturing, Wikipedia, N.D. (https://en.wikipedia.org/wiki/Lean_manufacturing)、Six Sigma, Wikipedia, N.D.(https://en.wikipedia.org/wiki/Six_Sigma) 日本語訳:Hyper Island Japan Team

SELF-LEADERSHIP

個人リフレクション

個人で行うリフレクションは、複雑な経験を分解し理解することで、成功体験の繰り返しや改善に結びつけることができます。また、失敗を成長のための学びに変えることもできます。リフレクションの形式は柔軟です。主要なステップをした後、最後に「起こすべき行動」を見いだしましょう。

  • 所要時間

    30〜60分

  • 参加人数

    2〜10名

  • 提供レベル

  • 心理的安全性

    ミドルゾーン

  • 用意するもの

    筆記用具、 ノート

進め方

  1. Step 1

    自分自身の内省を促進するため、ひとりでリフレクションを行います。
    まず、リフレクションに適した環境と精神状態を作ります。重要なメールや急ぎの仕事は終わらせ、なるべく静かな空間を見つけましょう。

    提供のヒント:
    リフレクションは1度習慣にしてしまえばどこでもできるものなので、あまり身構える必要はありません。大切なことは、落ち着いて集中できる余裕を作り、主要なステップに沿って行うことです。
  2. Step 2

    自分自身に確認(チェックイン)をしてください。
    「気分はどうか?」「今日はどんな1日だったか?」「私は今、何を考えているのだろう?」
    少しだけ時間をかけて、今のこの瞬間に集中してください。どのようなこと(経験)に焦点を当てるかを決めましょう。
    例:最近経験したこと、社会的交流、最近の出来事 等
  3. Step 3

    パソコンや携帯電話、タブレット端末の通知に邪魔をされないよう、ペンと紙を使って内省した点を書き留めると良いでしょう。また、時間がない場合は、以下の質問を活用しましょう。

    ・何が起こったのか?
    ・自分は何を感じ、何に反応したのか?
    ・そのこと(経験)からどのような洞察・気付きや結論を得ることができたか?
    ・私は何を学んだか?
    ・今後の経験を向上させるために、学んだことをどのように応用できるか?
    ・学んだことに基づき、どのような行動を取ることができるか?

  4. Step 4

    必要であれば、振り返りの中で決めた行動に期限を設け、その内容を同僚に共有しましょう。同僚に伝えることにより、やり遂げる責任が生まれ、行動を促進する効果が生まれます。

*テキスト制作:Hyper Island 参考: The Reflective Practitioner, Donald A. Schön, 1983(https://books.google.se/books/about/The_Reflective_Practitioner.html?id=ceJIWay4-jgC&redir_esc=y&hl=ja) Learning by Doing: A Guide to Teaching and Learning Methods, Graham Gibbs, 2001(https://books.google.se/books?id=xVv4SAAACAAJ&dq=Learning+by+doing:+A+guide+to+teaching+and+learning+methods&hl=en&sa=X&ei=Ukd3VPuZGOqrygPPq4KQCw&ved=0CCQQ6AEwAQ) 日本語訳:Hyper Island Japan Team

SELF-LEADERSHIP

一年の振り返り

1年の終わりに、翌年はどんな年になるだろうか?と思いを巡らすことは、みなさんも経験があると思います。
前もって計画し目標を持つことは素晴らしいことですが、何がうまくいっていないか、何がうまくいっているか、そして何を改善することができるかなど、振り返ることから様々な学びを得ることができます。ぜひ下記の方法で1年を振り返りましょう。

  • 所要時間

    30〜60分

  • 参加人数

    2〜40名

  • 提供レベル

  • 心理的安全性

    ミドルゾーン

  • 用意するもの

    ペン、紙(タイピングするよりも書き出す方が効果があります)

進め方

  1. Step 1

    リフレクション
    時間をかけて熟考することは、シンプルでありながら強力な実践であり、自分のベストを尽くすのに役立ちます。過去の経験から学び、次に向けて修正したり方向性を定めることで、自分の強みや改善点を明らかにすることができます。
    プロセス
    リフレクションを通して自分自身(またはチーム)を振り返るために、シンプルな質問・疑問に答えてみましょう。フォーカスエリアはおそらくこのような領域になります。
    人間関係、健康、個人的な意義や目的、仕事内容、コラボレーションの方法、社会またはコミュニティ、考え方、創造性、生涯学習、リーダーシップ、収益性、など。
  2. Step 2

    今年、うまくいかなかったことは何ですか?
    何を変えたい、または改善したいですか?

  3. Step 3

    今年、何がうまくいきましたか?
    今後も継続することは何ですか?

  4. Step 4

    振り返りによって学んだことや得られた洞察(気付き)をどのように適用しますか?
    それはいつですか?

  5. Step 5

    来年、やめることは何ですか?
    それをやめるためには何が必要ですか?

  6. Step 6

    来年、新たに何を始めますか?

  7. Step 7

    Goodbye this year, and Hello next year!
    すでに新たな経験をもたらさないことを特定し、手放してしまいましょう。
    オットー・シャルマーは、「U理論」の中で新たな何かを得るために何かを手放すことについて言及しています。(https://www.ottoscharmer.com/sites/default/files/TU2_Chapter2.pdf
    ずるずると時間を割いてしまっているものを止めるのはもちろん簡単ではないけれど、新たな経験を得る時間捻出のために頑張りましょう。

  8. Step 8

    感謝の気持ちを表現する
    毎日の感謝は気持ちがいいものです。毎朝起きたら、感謝している3つのことと、過去24時間の間に経験したポジティブな事について1つ、感謝の気持ちを表現してみることは、毎日の習慣として実践する価値のあるものです。
    より「今」「現在」に集中し、全体的によりポジティブになるために役立ちます。(困難な状況な時にもです)
    ここでは、過去12ヶ月間に経験したことへの感謝と、新しい年に来るべきことへの感謝の気持ちを込めて、一年の振り返りを完成させましょう。

  9. Step 9

    プロセス
    感謝していることを表現します。相手に手紙を書いても良いし、単に羅列するだけでも構いません。
    ※一旦手を止めて感謝の気持ちを念じたり、黙祷する、心の中で感謝などをしてみましょう
    積極的な感謝の気持ちを持つことで、幸福感や健康を高めることができます。研究によると、感謝を表現することはエネルギー、楽観主義、共感性の向上に関連付けられています。(https://www.psychologytoday.com/us/basics/gratitude

  10. Step 10

    意図を設定する
    自分が「生きている」と実感できるような、あなたがなりたいもののための意図を設定します。意図と目標を混同してはいけません。
    意図はあなたに期待や評価をするものではなく、人生の中で合致させたいものです。それはコミットすることを誇りに思える目的、または態度を指しています。人生は美しいものです。それは複雑な旅ですが、自分が何者であるかをよく理解し、焦点と意図を指示する能力を持っていることを知ることが出来た時、人生を良いものだと実感できます。

  11. Step 11

    バリエーション
    このリフレクションはチーム全体で行うことができます。

*Dawn Hoenieによって作成されました。 日本語訳:Hyper Island Japan Team

INNOVATION

トーストの作り方

「トーストの作り方」は、ビジュアルシンキング、与件定義、行動のイメージ、システムシンキングなどのコンセプトを共有理解するための演習です。ワークショップの最初に実施することで、参加者同士の考え方を視覚的に捉えることができます。この方法を応用してビジョンを明確にしたり、キャッシュフローの改善を考えたり、大胆なチャレンジを把握するなど、楽しみながら進めることができます。

  • 所要時間

    30〜60分

  • 参加人数

    2〜40名以上

  • 提供レベル

  • 心理的安全性

    セーフゾーン

  • 用意するもの

    紙、付箋 またはインデックスカード、ペン、マスキングテープ

進め方

  1. Step 1

    準備
    ペン、付箋またはインデックスカード、マスキングテープを用意します。

    テーブル、椅子、紙を貼ることができるスペースを用意します。参加者全員の描いたものを見ることができるように、十分なスペースを確保することが大切です。
    toast
  2. Step 2

    開始
    はじめに、ファシリテーターはこのワークショップの目的を参加者へ伝えます。「システムモデルを構築することに焦点を当てている」等。テーマは、ビジョンの明確化、キャッシュフローの改善、次の大胆なチャレンジの把握などです。
    まずは簡単なデザイン演習(トーストの作り方)を行います。

  3. Step 3

    実施
    演習は気負わず、カジュアルな雰囲気で行いましょう。全員にペンと紙を配り、トーストの作り方をステップごとに絵で示してもらいます。
    設定時間は2〜3分です。
    トースト作りに合うBGMを流してみるのも良いかも…

  4. Step 4

    振り返り
    各自が描いた絵をみんなに見えるように貼り出します。(楽しみながら行いましょう!)
    プロセスが単純または複雑であったり、人が描かれているものといないものがあったり、絵の違いについて話し合いましょう。

  5. Step 5

    ビデオ
    TEDのDrawToastビデオ( https://www.ted.com/talks/tom_wujec_got_a_wicked_problem_first_tell_me_how_you_make_toast)を再生し、システムシンキングについて観てください。
    ビデオを観終わったら、参加者に描いたノードの数と種類を聞いてみましょう。

  6. Step 6

    課題を描く
    グループで取り組んでいることをどのように改善するか等、課題を絵で描いてもらいます。
    自由に表現して構いません。インスピレーションを得るために「質問を描く(Draw Questions)( http://www.drawtoast.com/wps%E2%84%A2-questions.html#.YFq1ZEj7TOR)」を参照しても良いでしょう。

    例:
    戦術を改善する
    ・本質的な提供物は?
    ・どのようにして顧客を喜ばせるか?
    ・どのようにして特徴付けるのか?
    ・どこに投資するのか?
    ・存在意義は?
    ・成果測定は?

    戦略を改善する
    ・現在のビジネスプロセスのどこで価値を生み出しているのか?なぜ?その理由は?・どのようにして、すばやく変化に対応するのか?・チームの働き方をどうやって改善するか?

    この作業は個人で静かに行うよう促してください。

  7. Step 7

    共有
    参加者それぞれに描いたものを共有してもらいます。
    それぞれのどこが似ていてどこが違うのかを話し合います。
    どのようなリンクやノードが共通しているかも確認しましょう。

  8. Step 8

    統合
    時間があれば、個人で描いた絵をグループで統合し、ひとつの絵にまとめてみましょう。
    4~6人のグループで実施すると良いでしょう。

  9. Step 9

    振り返り
    作成したものを振り返る時間をとりましょう。

    実施のヒント:
    何がわかりましたか?どう感じましたか?気付いたことは何ですか?何をやめる必要がありますか?何を始める必要がありますか?いつまでに? 等


    次のステップや実施するべきことを明確にするために、
    「Who | What | When(https://toolbox2.tds-g.biz/tool/who-what-when-matrix/)」の使用を検討しましょう。

    *「Draw Toast」は、Dave Gray氏が作成したものです:https://gamestorming.com/draw-toast/

    このセッションは、Tom WujecのTEDトークを参考にしています。Tomはこのセッションをグループでの問題解決に拡張するためのアイデアをDrawToast.comに掲載しています。

  10. *日本語訳:Hyper Island Japan Team

INNOVATION

How Might We 構文

取り扱うテーマとインサイトを定義すること(インサイト・ステートメント)で、ユーザーの課題と領域が明確になります。
課題を解決するアイデアを創発するため、定義したインサイトを「How Might We(私たちはどのようにして〜?)」という構文に置き換えてみてください。How Might We構文を使うことで、実現可能なソリューションについて考えることができ、様々な方法で答えを見つける機会が生まれます。How Might We構文自体はソリューションではありませんが、適切な構文を作ることができれば革新的な思考の助けになります。

  • 所要時間

    30〜60分

  • 参加人数

    10〜40名以上

  • 提供レベル

  • 心理的安全性

    ミドルゾーン

  • 用意するもの

    インサイト・ステートメント、ペン、付箋

進め方

  1. Step 1

    作成したインサイト・ステートメントまたは明確にされた課題をみてみましょう。文頭に「How Might We… (HMW…私たちはどのようにして〜?)」と付け加えて、質問文・疑問文のように言い換えてみてください。

    例:HMWへの変換例
    課題:「私たちのチームはあまりにも孤立しすぎている 」 HMW構文:「私たちはどのようにしたら、チーム同士を良く結びつけることができるだろうか?」
    と書く。

    何度かこの作業を繰り返して、様々なHMW構文を考え出してください!

    そのほかの例:
    HMW構文:「私たちはどのようにしてチームがお互いに話し合うことを促進できるだろうか?」
    HMW構文:「どのような方法でグローバルチームが世界各国にリソースを共有できるだろうか?」

  2. Step 2

    HMW構文を作成する目標は、アイデアの機会を見つけることですので、あなたの持っている気付き・学び・インサイトがHow Might Weに含まれている場合、良いHMWであると言えます。

  3. Step 3

    書き出したHMW構文を確認して、それが様々なソリューションやアイデアを導けるかどうかを自問自答してみてください。可能性を感じない場合、範囲や尺度を広げてみましょう。 HMW構文はできるだけ多くのソリューションを生み出すような、あるいはブレインストーミングを促進するものでなければなりません。

  4. Step 4

    最後に、HMW構文の幅が広すぎたり漠然としたものになっていないかを確認してください。
    難解なプロセスですが、良いHMW構文は範囲が丁度よく、ブレインストームをどこから始めれば良いかを明確にしてくれます。同時に初期アイデアを考えるための十分な余地や自由もあることが求められます。

    Video: How Might We Questions by IDEO ( https://www.youtube.com/watch?v=N0fkNvyB7ZQ)

*IDEO Design Kit より抜粋・引用 日本語訳:Hyper Island Japan Team