TEAM

チーム評価

チームが自分たちの働き方を探求するために設計、構造化されたプロセスです。タイトな構造が、チームメンバーにオープンで正直な評価をする事を促します。個人で振り返りをした後、更にチームは議論を行い、行動の基礎となる集合的なマップを作成します。評価は、6つの軸に基づいています。それぞれの軸が、チームの行動の重要な要素を振り返り、分析するよう設計されています。

  • 所要時間

    60〜120分

  • 参加人数

    2〜10名

  • 提供レベル

  • 心理的安全性

    ストレッチゾーン

  • 用意するもの

    フリップチャート、付箋(1 色)、 太いペン(黒)、 小さいドットシール(1 色)、マスキングテープ

進め方

  1. Step 1

    あなたのチームは複数の要素が絡み合う複雑なシステムです。それは、ソフトウェア業界で使用されるOS(オペレーティング・システム)のようなもので、仕事(実行するプログラム)をサポートし、一定の小さな反復を通して、時間の経過とともに改善される複雑なシステムを意味します。

    このワークショップは、OSをアップデートし、仕事のやり方を進化させたいと考えている全てのチームにとって重要な出発点になります。
    現在ほとんどのチームは、作業プロセスの設計や、人間関係、伝統的な上下関係に対する挑戦等において、意図的な配慮がほとんどなされないまま有機的に機能し、成長しています。

    自己評価に時間をかける事で、チームは暗黙の了解となっている事を表面化させ、明確にする事ができます。それが明確になって初めて、チームはそれについて話し合い、変えていく事ができます。
    このワークショップでは、6つの軸を使用して振り返りとディスカッションを組み立てます。以下の項目をホワイトボードやフリップチャートに書くか、スクリーンに映し出し、チームにコピーしてもらいます。
    1. チーム関係と環境
    2. 情報と意思決定
    3. 責任と説明責任
    4. 学習と個人の目的
    5. 集団の目的
    6. 利益と生産性
    各メンバーに、フリップチャート紙を縦向きに渡します。参加者は6等分するように横線を5本引き、各セクションに6つの軸を記入します。
    次に30分間、静かにこれらの軸について考えましょう。全ての文章を以下の書き出し方で始めて、それぞれの軸に当てはめていきましょう。

    チームとして、私たちは…

    ポジティブな内容や称賛寄りのものもあれば、批判的な内容や成長について意見したものもあるでしょう。 最も成長を促進する意見を左側に、最もポジティブな意見を右側に、自分の意見を紙に書いて並べるよう指示します。

    提供のヒント:
    このワークショップは、チームのパフォーマンスのためで、個人を責めるものではありません。チームを振り返って分析するとき、チームも生き物であることを話します。

  2. Step 2

    ホワイトボードまたはフリップチャートに、これまで取り組んできた6つの軸の大きいバージョンを書きます。このステップの目的は、全員の発言をまとめて、6つの軸に関してチームがどこに同意するか、どこに同意しないかを確認する事です。

    1人ずつ各軸から2~3枚付箋を選び、全体に共有してもらいます。この時点では単純に各自が書いたものを読み上げるだけで、追加の説明や正当化する必要はありません。
    繰り返しになりますが成長を促進する意見は左側に、称賛寄りな意見は右側に配置しましょう。
  3. Step 3

    次に、意見を絞り込み、明らかに重複しているものを削除していきます。

    チームの誰かに、黙ったまま意見をグループ化してもらいます。終わったと感じたら、変更したいと強く思う人がいるかどうかをグループに尋ねます。もし変更したいと思う人がいれば、その人に変更してもらいます。

    変更したいという人が出なくなるまで、これを繰り返します。何回か繰り返す事になるかもしれませんが、最終的には誰も強く反対しない意見の選択にたどり着きます。それこそ、同意に基づくグループ決定です。
  4. Step 4

    このステップでは、グループがどのような発言に強い思いがあるかを確認します。ドット投票を用いて確認していきましょう。 全員にドットシールを配ります。シールは全て同じ色のため、誰がどの意見に投票したか分からないようになっています。

    次に、グループ化された意見を見てもらいます。自分のチームにとって重要だと思うものに点を付けます。取り組むべき事、変えるべき事、称えるべき事等、点の数に制限はありません。

    全員の投票が終わったら、一歩下がって全体を見ます。点の広がり、密度、頻度から、チームが何を重要だと考えているかがすぐに分かります。
  5. Step 5

    最終ステップは、ここで得たインサイトをデジタル化し、次のステップを決定していきます!
    チーム内でボードやフリップチャートの内容をデジタル化する人を決めます。スマホで写真を撮り、Googleドキュメント等に移し、共同編集が可能な状態にします。

      次はグループディスカッションです。チームはこの情報をどう扱うかを決定する必要があります。
      例:
    1. 肯定的な発言を何らかの方法で正式に祝う。
    2. 今後数週間にわたって6回の議論をし、各セッションでは各軸から1つ成長を促進する意見を選び、焦点を当てる。
    3. デジタル化したものを別のチームに共有したり、全員参加の会議(https://www.hyperisland.com/business-solutions/remote-working-toolbox/remote-team-structures-town-hall)やブラウンバッグセッション(https://www.investopedia.com/terms/b/brown-bag-meeting.asp)で会社全体に共有する。
    4. 次週、チームOSのエンジニアリングワークショップを開催し、チームのオペレーティング・システムを慎重に再設計する。

    提供のヒント:
    このドキュメントを役立てるためには、編集が可能な状態である事と共同作業ができる事が重要です。 情報とインサイトはチームに属し、変更を加えるのはチームの責任です。

*参照:Frederic Laloux, Reinventing Organizations(https://www.reinventingorganizations.com/) 日本語訳:Hyper Island Japan Team

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連携と自律性

アジャイルかつフレキシブルであるために、アライメント(連携)とオートノミー(自律性)を最大化し、障壁を最小限に抑え、ビジネスとチームをサポートします。チームが変化に適応して、より良い結果をより早く達成できるようにします。
自分自身や他の人が、協力的で献身的な文化の中で働く事を助けるために活用してください。
ピーター・スミスの「アライメント&オートノミー」モデル(「アライメント&パーソナル・レスポンシビリティ」とも呼ばれる)にインスピレーションを受けています。

  • 所要時間

    60〜120分

  • 参加人数

    2〜40名

  • 提供レベル

  • 心理的安全性

    ストレッチゾーン

  • 用意するもの

    なし

進め方

  1. Step 1

    プレワーク
    もしチームの目的や文化、仕事上のルーチンが明確にされていない場合は、このワークショップを行う前に「Team Purpose & Culture(https://toolbox.hyperisland.com/team-purpose-culture)」または「プロジェクトの出発点(https://hij-toolbox.tds-g.biz/tool/project-point-of-departure/)」の活用を検討してください。

    ワークショップを始める前に、自分自身がフレームワークに精通している事を確認し、3つの重要事項を定義する時間を取ってください。

    1. チームにとって許容できる自律性のレベルとはどれくらいか、パラメータを設定する。
    2. アライメント(連携):各メンバーにどのような方向性を持ってもらいたいかを明確にする。一般的には、組織の目標、目的、文化、ミッション、ビジョン、戦略、合意事項などに関するものです。
    3. オートノミー(自律性):このチームにおいて、各メンバーが個人的な責任を負うとはどういう事かを定義します。これは一般的に、各メンバーが自分のタスクや合意事項を遂行する事と定義されています。合意したプロセスを守ってください。(チェックイン、フィードバック、リフレクション、コミュニケーション、自己管理、計画や約束事の遂行、オーナーシップ、好奇心を持つなど)


    ワークショップの前に、フリップチャートで連携と自律性モデルを準備します。(ビデオを参照し、Y軸を連携、X軸を自律性として描画し、各軸に高と低を書きます)

    あなたがチームの正式なリーダーでない場合、これらのパラメータについてリーダーと議論をしてください。これは、ワークショップの枠組みや、そこから派生する意思決定を確立するための重要な前段階です。

    連携と自律性のパラメータが定義できたら、チームをまとめる準備が整います。

    提供のヒント:
    X と Y の軸を覚えましょう。X は「水平、左右」Y は「垂直、上下」です

  2. Step 2

      ピーター・スミスのフレームワーク「アライメント&オートノミー」について
    1. 記事(http://www.tlainc.com/MD%20V40%20N8%2002.pdf):フレームワークについて深く説明しています。
    2. 動画1(https://www.youtube.com/watch?v=_qIh2sYXcQc):SpotifyのアジャイルコーチであるHenrik Kniberg氏による1分間のムービー
    3. 動画2(https://blog.crisp.se/2014/03/27/henrikkniberg/spotify-engineering-culture-part-1):上記のより詳細なムービー
  3. Step 3

    チームの過去3〜6ヶ月を振り返ってもらいましょう。
    A. これから、一緒にモデルを作っていきます。以下のような瞬間を感じたときについて考えてみてください:
    1. 連携:高、自立性:高(革新的な組織、協力的で献身的な文化。この領域で仕事をするよう努力する。)
    2. 連携:高、自立性:低(権威的組織、適合的文化)
    3. 連携:低、自立性:低(マイクロマネジメント組織、無関心な文化)
    4. 連携:低、自立性:低(内部競争力のある組織/起業家的、混沌とした文化)
    B.上記の各象限で、あなたや他の人は何を言っていましたか?あなたや他の人たちは何をしていましたか?あなたはどのように感じましたか?他の人はどのように感じたと思いますか?

    C.それぞれの象限での視点を、フリップチャートまたはデジタルデータに記録してください。

    提供のヒント:
    もし誰かや何かの状況が原因で、アライメントを保つ事や個人的な責任を取る事が妨げられていると感じている場合は、それを乗り越えるために何ができるか、行動できるかを尋ねてください。
  4. Step 4

    次の質問について個人で考えてもらいます。

    1. 自分の連携を妨げているものは何ですか?
    2. チームの目的や目標にもっと沿うためには、どうしたら良いだろうか?
    3. 自分が個人的な責任を取る事を妨げているものは何ですか?
    4. もっと個人的な責任(自律性)を取るために何ができるだろうか?
    5. できるだけ率直に正直である事を奨励しましょう。何が妨げになり、何が支えになるのか、具体的に話すよう促します。

      個人のリフレクションが終わったら1人ずつ共有してもらいます。

      共有の後、チームが持っている可能性のある誤解や誤認を解決するようにしてください。

      自律性に関して何が可能か、期待を明確にしましょう。

  5. Step 5

    前のステップで述べた事を踏まえ、チームのアライメントと自律性を高めるために、具体的な行動を挙げてもらいます。

    挙げた行動を付箋に書いて壁に貼ります。最後にそれらを確認し、どのように進めるかを一緒に決めます。

*出典:Adapted from Peter Smith’s Alignment and Autonomy model 日本語訳:Hyper Island Japan Team

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開始、停止、続行のフィードバック

このセッションは一緒に仕事をした事があり、フィードバックの送り合いに慣れている成熟したグループやチーム向けのエクササイズです。
定期的かつ効果的なフィードバックは、建設的な関係を築き、チームを繁栄させるための最も重要な要素の1つです。オープネス(風通しの良い状態)は信頼を生み、信頼はさらなるオープネスを生みます。フィードバックの目的は、グループがオープネスと信頼を築き、個人が自己認識と洞察力を身につける事をサポートする事です。常に思慮深く、グループのダイナミクスを高く意識して行う必要があります。対面形式でもオンライン形式でも実施可能です。

  • 所要時間

    60〜120分

  • 参加人数

    2〜40名以上

  • 提供レベル

  • 心理的安全性

    ストレッチゾーン

  • 用意するもの

    付箋、ペンまたはマーカー、オンラインの場合はチャット、バーチャル付箋

進め方

  1. Step 1

    少人数のチームに分けます。多人数の場合は4~6人程度のグループに分けましょう。
    オンラインで行う場合はブレイクアウトルームを使用します。

    このエクササイズは、成熟したチームを対象としています。沢山の時間をかけて一緒に仕事をし、様々な共通体験をしている事で必要なフィードバックを行う事ができます。

    新しいチームや成熟していないチームには、「現在の印象(https://hij-toolbox.tds-g.biz/tool/feedback-current-strongest-impression/)」や「感謝を伝えるフィードバック(https://hij-toolbox.tds-g.biz/tool/feedback-i-appreciate/)」などのエクササイズを使用しましょう。
  2. Step 2

    参加者に下記の指示をだします。
    「あなたが話す人の名前を書いてください。 効果的なフィードバックの法則(https://hij-toolbox.tds-g.biz/tool/principles-of-effective-feedback/)を使い、その人のために次の文章を完成させてください。最後に自分の名前を書いてください。」

    書く前に、3つの事項(開始、停止、続行)について考えます。各事項は、批判ではなく、ポジティブになる事を心がけるようにしてください。

    ◯◯さんへ、あなたにやってほしい事があります。

    始めてほしい事は…
    辞めてほしい事は…
    やり続けてほしい事は…

    署名
    オンラインの場合
    バーチャル付箋やチャット機能を使いましょう。オンラインプラットフォームを利用する場合はフィードバックを交換する方法を考えます。
  3. Step 3

    各チーム、参加者1人につき1枚の付箋を使って上記の文章を完成させましょう。
    参加者全員が書き終えたら、1人ずつ口頭でフィードバックを行い、付箋を相手に手渡します。
    オンラインの場合
    バーチャル付箋やチャット機能を使いましょう。オンラインプラットフォームを利用する場合はフィードバックを交換する方法を考えます。

    提供のヒント:
    フィードバックは相手に書きとめてもらうのではなく、書いたものを相手に手渡すと良いでしょう。読み上げながら付箋で相手に手渡す理由は、受け取っている人へ真摯に、あなたからのフィードバックに集中して受け取ってもらうためです。
  4. *テキスト作成:Hyper Island 出典元不明 参考:Marshall Rosenberg, Nonviolent Communication: A Language of Life(https://books.google.se/books/about/Nonviolent_Communication_A_Language_of_L.html?id=nY4tDDO93E8C&redir_esc=y&hl=ja)日本語訳:Hyper Island Japan Team

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ディナーチャレンジ

これはグループダイナミクス、チームビルディング、クリエイティブな問題解決を探る楽しいグループアクティビティです。どんな規模のチームでも、限られた時間とリソースの中で、自分たちと仲間のために夕食を用意するという課題があります。新しいチームには絆を深めるための練習として有効ですが、経験豊富なチームの育成にも効果的です。

  • 所要時間

    120〜240分

  • 参加人数

    2〜40名以上

  • 提供レベル

  • 心理的安全性

    ストレッチゾーン

  • 用意するもの

    現金(1人当たり500円程度)、任意の物や食べ物、ピクニックバスケット

進め方

  1. Step 1

      比較的新しいグループに有効ですが、全てのグループに適用できます。

      設定した日の昼過ぎに、チームに課題を与えます。
      今晩、チームは次の基準に従ってディナーパーティーを開いてください。
    1. 夕食は全員に十分な量がある事・参加者全員の食事に関する要望に対応している事
    2. 部屋を飾り付ける事
    3. 音楽と何かしらのエンターテイメントを用意する事
    4. 設定した項目や商品全てを組み込む事(もし条件を設定していれば)
    5. 全プロセスを何らかの方法で文書化する事

    6. 時間は2~4時間です。ファシリテーターとして何が適切かを判断してください。

      また、ファシリテーターやグループによって夕食のテーマが設定される事もあります。

      参加者に次の物が入ったピクニックバスケットをプレゼントしてください。
    7. 予算分の現金
    8. チームが使用しなければならない物や食べもの(オプション)
    9. 印刷した概要のコピー

    10. 上記はあくまで条件やミッションのガイドラインです。状況やグループ、設備などに応じてアレンジしてください。なお、キッチンがある事は必須ではありません。もしキッチンがあれば便利ですが、そうでなければ、即興対応する事になります。
  2. Step 2

    夕食を開始しなければならない時間(2~4時間後)を参加者に伝え、解散します。

    最初の30分間はその場にとどまり、何ができて何ができないかといった具体的な質問に答えましょう。

    夕食までの時間に、あなたと他のファシリテーターもしくはリーダーは、夕食に持参する花かワインを買ってください。
  3. Step 3

    参加者が夕食会と祝賀会を自分たちのイベントとして運営できるようにしましょう。あなたと他のファシリテーターもしくはリーダーはディナーのゲストです。短い乾杯の音頭をとり、グループのイベントを祝福します。

    課題のリフレクションとタスクの処理は翌日に回しましょう。
  4. Step 4

      翌朝、グループでの活動を振り返りながら報告をします。まず個人として、次にグループ全体として、以下の質問について考えてもらいましょう。
    1. タスク中に何が起きたか?
    2. グループとしてどうだったか?
    3. この体験を経てどう思ったか?
    4. 自分はどのように行動、応答、反応したか?
    5. 自分自身について何を学んだか?
    6. グループについて何を学んだか?
    7. この活動から得たインサイトをどのように活かす事ができるか?

*テキスト作成:Hyper Island 日本語訳:Hyper Island Japan Team