TEAM

パーソナルプレゼンテーション

パーソナルプレゼンテーション(自己紹介)をするためのシンプルなエクササイズです。
参加者それぞれの自己形成に貢献した重要な経験や出来事や人、物語を共有するためにプレゼンの準備をします。このエクササイズは各参加者がお互いのことを個人レベルで知り、社会的に関わっている範囲を広げることによりグループ内の風通しを良くして、信頼性とオープンネスを構築・向上することを目的としています。

  • 所要時間

    60〜240分

  • 参加人数

    2〜40名以上

  • 提供レベル

  • 心理的安全性

    ミドルゾーン

  • 用意するもの

    フリップチャート、紙、ペン

進め方

  1. Step 1

    各参加者はプレゼンテーションを準備します。「自己形成に貢献した3つの事(経験、出来事、人、物語)」についての短いプレゼンテーションです。

    プレゼンテーションには1枚のフリップチャートを使い、言葉と記号を使用して視覚化します。 準備のために約15~20分、参加者に時間を与えましょう。

    提供のヒント:
    参加者がプレゼンテーションをする前に、ファシリテーターが自分のプレゼンテーションをするのも効果的です。これは、個人的なストーリーテリングの見本となり、参加者が共有する内容を選ぶ際の参考にもなります。

  2. Step 2

    プレゼンテーション
    プレゼンテーションの時間は各3分ずつです。(グループの規模によってはそれ以上の時間)集中して積極的に聞く事を促しましょう。

    提供のヒント:
    個人的な話を共有するため、安全で居心地の良い空間を作る事が非常に重要です。場合によっては、感情的になる事がありますが、普通の事であり歓迎すべき事であるという旨を参加者に伝えましょう。感情的になっている人がいる場合は、セッション後、個別にフォローアップしてください。

  3. Step 3

    時間に余裕のある小人数グループの場合、各プレゼンテーションの後に質問する時間を設ける事も良いでしょう。

*出典元不明 テキスト作成:Hyper Island 日本語訳:Hyper Island Japan Team

TEAM

デザインスプリントの活用

このワークショップはGoogleのデザインスプリントからインスピレーションを得ています。チームで新しいアイデアのプロトタイプを作り、素早く具体化してテストできるように構造化したものです。このワークショップを通じて、新しいコンセプトを素早くアイデアに落とし込み、プロトタイプを制作し、試し、チームで創造的かつ迅速に作業する練習をします。対面でもオンラインでも実施可能です。

  • 所要時間

    120〜240分

  • 参加人数

    2〜10名

  • 提供レベル

  • 心理的安全性

    ミドルゾーン

  • 用意するもの

    ホワイトボード、ペン、 付箋、 壁、テープ、プロトタイピングツール

進め方

  1. Step 1

    どのような課題や問題を解決したいのかを明確に理解した上で開始してください。
    このラピッドプロトタイピングは、Googleの優れたスプリントブック(http://www.gv.com/sprint/)を応用したものです。
    この優れたプロセスを設計したJake KnappとGoogle Ventures のチームに感謝します。 各セクションについてさらに詳しく知りたい場合は、書籍を購入する事をお勧めします。

    スプリントを全て実施するには5日間かかるため、もう少し柔軟性を持たせるためにこのワークショップを作成しました。
    全部で7つのセクションがあり、それぞれに時間が割り当てられています。このスプリントを実行する時間に関わらず(4時間でも4日でも)、下記のパーセンテージに従って時間を割り当ててください。
    マップ – 10%
    ターゲット – 10%
    スケッチ – 20%
    決定 – 10%
    絵コンテ – 10%
    プロトタイプ – 20%
    テスト – 20%

    このプロセスを凝縮する場合でも、少なくとも半日は確保する事をお勧めします。
    静かで柔軟でいられるスペースを確保し、チームがプロセスに専念できるようにしてください。
    チームで計画を立てる前に、プロセス全体を理解しておく事をお勧めします。手順が多いため、準備しておくと良いでしょう。
  2. Step 2

    セクション1:マップ
    取り組んでいる課題や変更したい事を視覚的に表現するマップです。特定のユーザーエクスペリエンスや製品、サービス等です。
    壁やホワイトボード、オンラインの場合はバーチャルホワイトボードに、明確かつ大きく書き出します。

      まず概要を書き、目標を設定します。
    1. 取り組む課題は何ですか?
    2. スプリントから何を得たいですか?
    3. 何をプロトタイプにしたいと考えていますか?
      次に、一連のスプリントの質問を作成し、概要と目標の詳細を追加します。
    1. メインとなる課題の中で探ろうとしている要素は何ですか?
    2. 何を知りたいですか?
    3. さらに深く理解し、掘り下げたい事は何ですか?
    次に、取り上げた課題が現在チーム内でどのように扱われているかを示すマップを作成します。左側のチャレンジから始めて、右側のゴールまで移動してください。付箋やボックス、矢印を使用して、活性化します。

    提供のヒント:
    オンラインの場合は、参加者がすぐに使えるように、デジタル付箋や矢印のコレクション等を事前に作成しておくと良いでしょう。
  3. Step 3

      セクション2:ターゲット
      最大5人の専門家に課題について話し、そこから得たインサイトを書き留めます。 色々な視点が得られるよう、様々な人材を確保してください。
      各専門家と約30分時間をとります。最初の10〜15分で自分の考えに対する意見を述べてもらい、次の10~15分で質問をします。
      質問する際は下記のように”How might we…?(私たちはどのようにして〜?)” という形式にし、1枚の付箋に1つずつインサイトを書いてください。
    1. 私たちはソーシャルメディア上で、もっと人々を惹きつけるにはどうすれば良いでしょうか?
    2. 私たちはサービス改善のために新しいテクノロジーをどのように使用したら良いでしょうか?
    3. 私たちはどうすれば目的に忠実であり続ける事ができるでしょうか?
    専門家たちと全て話し終えたら、質問事項を壁に貼り付け、グループにまとめます。

    オンラインの場合
    バーチャルホワイトボード上にセクションを作り、質問事項を出したあとにグループ化します。

    オープンに協議して、プロトタイプでフォーカスするポイントを決定します。グループ化した質問とこれまでの作業を加味して決定してください。

    最終的に、プロトタイプにするのは課題の全体か、一部の領域かを選択する事になるかもしれません。このセクションの最後に、何を作るか正確に理解している状態にしましょう。

    提供のヒント:
    5人の専門家と直接話す時間がない場合は、メールやビデオ、専門家の記事を通じて意見やインサイトを得る事も可能です。
  4. Step 4

    セクション3:スケッチ
    課題に対する解決策を見つけるために個別に取り組みます。
    まずは、すでに成功している他の製品やサービスの例を2~3つ共有する事から始めます。検索画面やスマホを使って共有し、壁またはバーチャルホワイトボードに事例を書き留めます。

    次に、各自で解決策をスケッチします。全員紙とペンを持ち、部屋の中を歩き回りながら、これまでに捉えたものを全て見て、思いついた事をメモしてください。

    オンラインの場合
    これまでに収集したものに目を通し、思いついた事をメモします。

    次に、解決策を描き始めます。1人あたり最低8つの解決策を考え出すようにし、できる限り詳細も記入してください。

    最後に、解決策を1つ選び、更に詳細なバージョンをスケッチします。説明がなくても分かるようにできるだけ明確にしましょう。

    次のセクションで使用するので、スケッチは全て壁に貼り付けておきましょう。

    オンラインの場合
    写真を撮り、バーチャルホワイトボードにスケッチを投稿します。
  5. Step 5

    セクション4・5:決定・絵コンテ
    いよいよ、今後の方向性を決定するときです。壁に貼ってある全ての解決策を見てみましょう。コメントを記入したり、質問が必要なときは付箋やバーチャル付箋を下に貼ります。

    各メンバーに解決策を説明する時間を数分間与え、残りのメンバーには質問や説明をする時間を与えます。

    投票主義(https://hij-toolbox.tds-g.biz/tool/dotmocracy/)を参考にして、解決策を1つか2つ決定します。

    次に、グループで選んだ解決策を「集めて」、ストーリーボードに変換してください。A4の紙を10~15枚壁に貼り付けます。これがストーリーボードのスライドになります。

    オンラインの場合
    バーチャルホワイトボードに10~15枚の枠を作ります。

    必要なだけ時間をかけて、ストーリーボードに解決策をより詳細に書きます。全員が同じ認識を持つための良い機会となり、アイデアが深まり、内容が豊かなものに発展していきます。
  6. Step 6

    セクション6:プロトタイプ
    さてプロトタイプの時間です!ストーリーボードを作成した解決策のプロトタイプを作っていきます。
    役立ちそうなプロトタイピングツールを使用してください。PopApp(https://popapp.in/)やMarvel(https://marvelapp.com/)等のツールも検討してください。

    プロトタイプには1時間〜1日を費やす事ができます。適切にチーム分けをし、全員のスキルを最大限に活用してください。

    オンラインの場合
    ブレイクアウト ルームを使用してチームを分けます。

    このセクションの終わりには、解決策アイデアが体験できるような、人に見せられるものができているはずです。
    Webアプリケーションの場合は、クリック可能なプロトタイプを作成しましょう。対面サービスの場合は、スペースのレイアウトをデザインしても良いでしょう。教育体験の場合は、セッションの草案を1つ考える等。

    最終段階の前に必ずプロトタイプの事前テストをしてください。
  7. Step 7

    セクション7:テスト
    最後のセクションは、プロトタイプのテストです。社内外で、意欲的な人たち複数名に、被験者になってもらいます。

    各被験者と約20分間、質問したり、メモを取ったり、プロトタイプをデモンストレーションしたりできるテスト部屋を用意します。

    テストの時間を最大限に活用できるよう、オープンで関連性の高い質問をするようにしてください。質問事項はチームで設計し、最も適した人にインタビューの役割を割り当てます。

    全てのインタビューを実施した後、他のチームと一緒にメモを照合します。次のイテレーションでプロトタイプをより良いものにするため、また解決策を改善するために役立つパターンやインサイトを探します。
  8. Step 8

    このプロトタイピングスプリントのまとめとして、チーム全員でプロセス全体を振り返ってみましょう。次のような質問をして、その答えについて話し合ってください。
    1. 全体を通してどうでしたか?
    2. 自分たちの課題をどの程度解決できましたか?
    3. この仕事で次に何ができますか?
    4. チームとしてどのように協力できましたか?

*参照:Google Ventures Sprint(http://www.gv.com/sprint/)テキスト作成:Hyper Island 日本語訳:Hyper Island Japan Team

TEAM

チーム評価

チームが自分たちの働き方を探求するために設計、構造化されたプロセスです。タイトな構造が、チームメンバーにオープンで正直な評価をする事を促します。個人で振り返りをした後、更にチームは議論を行い、行動の基礎となる集合的なマップを作成します。評価は、6つの軸に基づいています。それぞれの軸が、チームの行動の重要な要素を振り返り、分析するよう設計されています。

  • 所要時間

    60〜120分

  • 参加人数

    2〜10名

  • 提供レベル

  • 心理的安全性

    ストレッチゾーン

  • 用意するもの

    フリップチャート、付箋(1 色)、 太いペン(黒)、 小さいドットシール(1 色)、マスキングテープ

進め方

  1. Step 1

    あなたのチームは複数の要素が絡み合う複雑なシステムです。それは、ソフトウェア業界で使用されるOS(オペレーティング・システム)のようなもので、仕事(実行するプログラム)をサポートし、一定の小さな反復を通して、時間の経過とともに改善される複雑なシステムを意味します。

    このワークショップは、OSをアップデートし、仕事のやり方を進化させたいと考えている全てのチームにとって重要な出発点になります。
    現在ほとんどのチームは、作業プロセスの設計や、人間関係、伝統的な上下関係に対する挑戦等において、意図的な配慮がほとんどなされないまま有機的に機能し、成長しています。

    自己評価に時間をかける事で、チームは暗黙の了解となっている事を表面化させ、明確にする事ができます。それが明確になって初めて、チームはそれについて話し合い、変えていく事ができます。
    このワークショップでは、6つの軸を使用して振り返りとディスカッションを組み立てます。以下の項目をホワイトボードやフリップチャートに書くか、スクリーンに映し出し、チームにコピーしてもらいます。
    1. チーム関係と環境
    2. 情報と意思決定
    3. 責任と説明責任
    4. 学習と個人の目的
    5. 集団の目的
    6. 利益と生産性
    各メンバーに、フリップチャート紙を縦向きに渡します。参加者は6等分するように横線を5本引き、各セクションに6つの軸を記入します。
    次に30分間、静かにこれらの軸について考えましょう。全ての文章を以下の書き出し方で始めて、それぞれの軸に当てはめていきましょう。

    チームとして、私たちは…

    ポジティブな内容や称賛寄りのものもあれば、批判的な内容や成長について意見したものもあるでしょう。 最も成長を促進する意見を左側に、最もポジティブな意見を右側に、自分の意見を紙に書いて並べるよう指示します。

    提供のヒント:
    このワークショップは、チームのパフォーマンスのためで、個人を責めるものではありません。チームを振り返って分析するとき、チームも生き物であることを話します。

  2. Step 2

    ホワイトボードまたはフリップチャートに、これまで取り組んできた6つの軸の大きいバージョンを書きます。このステップの目的は、全員の発言をまとめて、6つの軸に関してチームがどこに同意するか、どこに同意しないかを確認する事です。

    1人ずつ各軸から2~3枚付箋を選び、全体に共有してもらいます。この時点では単純に各自が書いたものを読み上げるだけで、追加の説明や正当化する必要はありません。
    繰り返しになりますが成長を促進する意見は左側に、称賛寄りな意見は右側に配置しましょう。
  3. Step 3

    次に、意見を絞り込み、明らかに重複しているものを削除していきます。

    チームの誰かに、黙ったまま意見をグループ化してもらいます。終わったと感じたら、変更したいと強く思う人がいるかどうかをグループに尋ねます。もし変更したいと思う人がいれば、その人に変更してもらいます。

    変更したいという人が出なくなるまで、これを繰り返します。何回か繰り返す事になるかもしれませんが、最終的には誰も強く反対しない意見の選択にたどり着きます。それこそ、同意に基づくグループ決定です。
  4. Step 4

    このステップでは、グループがどのような発言に強い思いがあるかを確認します。ドット投票を用いて確認していきましょう。 全員にドットシールを配ります。シールは全て同じ色のため、誰がどの意見に投票したか分からないようになっています。

    次に、グループ化された意見を見てもらいます。自分のチームにとって重要だと思うものに点を付けます。取り組むべき事、変えるべき事、称えるべき事等、点の数に制限はありません。

    全員の投票が終わったら、一歩下がって全体を見ます。点の広がり、密度、頻度から、チームが何を重要だと考えているかがすぐに分かります。
  5. Step 5

    最終ステップは、ここで得たインサイトをデジタル化し、次のステップを決定していきます!
    チーム内でボードやフリップチャートの内容をデジタル化する人を決めます。スマホで写真を撮り、Googleドキュメント等に移し、共同編集が可能な状態にします。

      次はグループディスカッションです。チームはこの情報をどう扱うかを決定する必要があります。
      例:
    1. 肯定的な発言を何らかの方法で正式に祝う。
    2. 今後数週間にわたって6回の議論をし、各セッションでは各軸から1つ成長を促進する意見を選び、焦点を当てる。
    3. デジタル化したものを別のチームに共有したり、全員参加の会議(https://www.hyperisland.com/business-solutions/remote-working-toolbox/remote-team-structures-town-hall)やブラウンバッグセッション(https://www.investopedia.com/terms/b/brown-bag-meeting.asp)で会社全体に共有する。
    4. 次週、チームOSのエンジニアリングワークショップを開催し、チームのオペレーティング・システムを慎重に再設計する。

    提供のヒント:
    このドキュメントを役立てるためには、編集が可能な状態である事と共同作業ができる事が重要です。 情報とインサイトはチームに属し、変更を加えるのはチームの責任です。

*参照:Frederic Laloux, Reinventing Organizations(https://www.reinventingorganizations.com/) 日本語訳:Hyper Island Japan Team

TEAM

コンフリクトへの対応

チーム内で過去のコンフリクト(チーム内での摩擦、不協和音、意見衝突 等)を振り返り、対処方法のガイドラインを作成します。このワークショップでは、内省的な議論をするために、トーマス・キルマンモデルを使用し、議論を行います。

  • 所要時間

    60〜120分

  • 参加人数

    2〜40名

  • 提供レベル

  • 心理的安全性

    ミドルゾーン

  • 用意するもの

    フリップチャートまたはホワイトボード、マーカー、ノート、ペン

進め方

  1. Step 1

    参加者に、これまで経験したコンフリクトについて考えてもらいます。ここでのコンフリクトとは、自分のチームや組織内または外で起こった事です。

    この作業は個人で行います。必要であれば数年前に遡り、できるだけ多く重要なコンフリクトを特定し、ノートに書き込みます。

    提供のヒント:
    チームの外で起こった事を例にしている場合は、機密性を保持するために特定の名前を表記しないよう参加者に促してください。
  2. Step 2

      書き出したコンフリクトに対し、1~3の分類をしてもらいます。
    1. 1 = うまく対処できた
    2. 2 = 衝突はまあまあ対処した
    3. 3 = 対立をうまく処理できなかった
  3. Step 3

      コンフリクトに対応するために、トーマス・キルマンモデルを導入します。補足のために、ビデオを見せたり、自分のツールボックスやオンライン上の資料を使用しても構いません。

      まず個人で振り返りをし、次の質問について 2〜 3人で話し合います。

    1. 自分が特定したコンフリクトの中で、どのような反応が見られたか?
    2. コンフリクトを解決するために有効だった行動や言動は?
    3. 対立を解決するために有効でなかった行動や言動は何か?
  4. Step 4

    先程の話し合いに基づき、効果的にコンフリクトに対応するためのガイドラインを2〜3つ各人に考えてもらいます。このガイドラインは、今後グループが従うべき内容になります。

    全員にガイドラインを共有してもらい、全員が納得して守れるガイドラインを作成し、デジタルで共有しましょう。

*An Overview of the Thomas-Kilmann Conflict Mode Instrument (TKI)(https://kilmanndiagnostics.com/overview-thomas-kilmann-conflict-mode-instrument-tki/) 日本語訳:Hyper Island Japan Team

TEAM

チームOSのエンジニアリング

このワークショップは単独でも実施できますが、チームアセスメントツールとも併用できるように設計されています。仕事のプロセスに関する考察と洞察を用いて、一緒に仕事をする方法を意図的に選択し、OSを「更新」します。目的は急激な変化ではなく、段階的な開発です。チームの理想的な状態を設計し、それに向かってゆっくり取り組みます。

  • 所要時間

    60〜120分

  • 参加人数

    2〜40名

  • 提供レベル

  • 心理的安全性

    ミドルゾーン

  • 用意するもの

    ホワイトボードやフリップチャートまたは共同可能なデジタルドキュメント

進め方

  1. Step 1

    あなたのチームはシステムです。複数のパーツが連動して複雑になっています。数日間、数週間、数ヶ月または数年かけて進化し、今日の姿になりました。しかし、それは恐らく無意識の進化です。このワークショップはそのシステムを段階的に再設計する事をサポートします。

    OS(オペレーティング システム)という用語は、ソフトウェア業界から借りてきたもので、人々の作業(プログラムの実行)をサポートし、常に小さな反復を繰り返しながら時間をかけて改良されていく複雑なシステムを示しています。

    “オペレーティング システム”は、決して目にする事はありません。 オペレーティングシステムの唯一の使命は、プログラムの実行を支援する事です。
    ー Linux(オープン ソース オペレーティング システム)開発者 リーナス・トーバルズ

    チームメンバーを集めて、チームセルフアセスメント(https://toolbox.hyperisland.com/team-self-assessment)で作成したステートメントマップを貼ります。

    自己評価の「考え方」を再確認するために、ステートメントを確認する時間を十分にとります。
      まだそのワークショップを行っていない場合は、15分かけて、次のカテゴリについて個人で振り返りを行います。
    1. チーム関係と環境
    2. 情報と意思決定
    3. 責任と説明責任
    4. 学習と個人の目的
    5. 集団の目的
    6. 利益と生産性
  2. Step 2

    カテゴリを1つずつ取り上げ、グループに質問します。

    私たちが定義した目的と文化を持つ、ネットワーク化された世界に備えた理想的なチームでは、どのように異なるアプローチを持つのだろうか?

    グループで何度か発言や発案を行う機会やタイミングを持ち、全員貢献するよう促します。また、発言は肯定的で意欲的である事を心がけましょう。1度に発言できるのは1人だけです。

    ここでは、合意する事ではなく納得を目指します。新しいステートメントに全員が同意する必要はありませんが、誰も強く反対しないようにします。

    自分の番になったら、他の誰かの発言に基づいて構築するか、それに強く反対する事ができるという事を説明します。参加者が同意しない場合は、代替案を提供する必要があります。

    最初のカテゴリに対するステートメントについて決定が下されるまで、繰り返し続けます。
  3. Step 3

    最初のステートメントを壁に貼るか、デジタルドキュメントに追加/修正します。

    限られた時間の中で、できるだけ多くの肯定的で意欲的なステートメントを作成してください。 この共同作業は時間も労力もかかり、精神的にも疲れます。

    セッション終了の15分前に、今後1週間にわたりチームとして集中するステートメントを1つ選択します。各メンバーは、それに集中する事を口頭で約束する必要があります。

    次の定例会議(定例会議がない場合は予定している会議)で、次のステートメントについて話し合ってください。

    どうでしたか? うまくいきましたか? アプローチを修正する必要がありますか?

    新しいステートメントごとに、これを何度も繰り返します。継続的に反復しなければなりません。携帯電話のアプリがどれだけ定期的に更新されているか考えてみてください。 ほぼ毎日、Facebook、WhatsApp、Google マップの新しいバージョンがダウンロードされ、OS が徐々に改善されています。

    それがあなたが持つべき考え方です。

*テキスト作成:Hyper Island 日本語訳:Hyper Island Japan Team

TEAM

影響の輪

チームにおける優先順位を確認し、個人と全体で何に焦点を当てるかを選択するためのワークショップです。メンバーが最も影響力を発揮できる場所はどこかを考えていきます。このワークショップを通して、優先順位を絞り込み、チームメンバーのオーナーシップを高める事ができます

  • 所要時間

    30〜120分

  • 参加人数

    2〜40名

  • 提供レベル

  • 心理的安全性

    ミドルゾーン

  • 用意するもの

    マーカー、付箋(複数色)、ホワイトボードまたはフリップチャート

進め方

  1. Step 1

    最初に、基本的な理論とこのワークショップの使い方を理解しているか全員に確認します。

    ホワイトボードまたはフリップチャートに「影響力の輪」「関心の輪」(https://hij-toolbox.tds-g.biz/wp-content/uploads/Stephen-Coveys-Circle-of-InfluenceConcern.png)を描きます。(オンラインで行う場合はバーチャル上に描く)

    影響を与えるものについて付箋に書き出してもらいます。(オンラインで行う場合はバーチャル付箋 等を使う)
    1. チームに意味のある方法で影響を与えるもの。内部と外部の両方から考える。
    ここでは関連性があると思われるものも入れ、物事を広く定義していきます。付箋1枚につき1つ。5〜10分で思いつく限りを書き出します。
  2. Step 2

    次に、付箋を1つずつ円の上に置いてもらい、それぞれ影響力の輪関心の輪のどちらにあるかを判断していきます。このとき、他のメンバーは意見を述べてサポートしていきます。共同作業で行っていきましょう。

    同じものや類似するものをまとめ、 重複しているものを削除します。
  3. Step 3

      次の質問をグループにして、話し合いをしてもらいます。
    1. 影響力の輪を見たとき、私/私たちはどのような印象を持ったか?
    2. 影響を与える事ができる事柄に働きかけるために、私/私たちはどのような行動を取る事ができるのだろうか?
    3. 私/私たちは、関心の輪の中で、ほとんど、あるいは全く影響力を持たない事柄に、どのように関心を持っているのだろうか?
    4. この考察に基づいて、私/私たちは優先順位をどのように再評価するのか?

    5. ポイント
      この話し合いで重きをおくべき事は、「実際に働きかけ、影響を与えられる物」vs「外部要素で変えられない物だが、関心に入りがちなもの」を分類する事です。

      ここで発生したアクションを別の場所に記録します。各アクションに対して、期限と責任者を明確に定義していきます。

      アクションに関してサポートが必要な場合は、Who What When マトリクス(https://hij-toolbox.tds-g.biz/tool/who-what-when-matrix/)を参照してください。

*参照:The 7 Habits of Highly Effective People, Steven Covey. Be Proactive Circle of Influence Video(https://resources.franklincovey.com/mkt-7hv1/circle-of-influence), Franklin Covey 日本語訳:Hyper Island Japan Team

TEAM

チームの目的と文化

チームが目的(存在する理由)と文化(その目的を達成するためにどう協力するか)を定義するために設計されたプロセスです。この2つの要素を定義することでより集中し、チームの方向性が定まります。他の企業から具体的なヒントを授かり、個人としてもグループとしても働き方、共同作業の方法を体系化できます。このセッションのゴールは、チームにおける目的と文化の両方を視覚的に表現する事です。

  • 所要時間

    60〜240分

  • 参加人数

    2〜10名

  • 提供レベル

  • 心理的安全性

    ミドルゾーン

  • 用意するもの

    スクリーンまたはプロジェクター、付箋またはバーチャル付箋、ペン、ホワイトボードまたはバーチャルホワイトボードまたはフリップチャート、 白A4用紙

進め方

  1. Step 1

    このツールは、目的文化の2つのパートに分かれていて、どちらもチームにとって欠かせない要素です。チームにおける共通の目的や文化的規則をゼロから作ったり、既存のものを再活性化するために活用できます。

    目的とはチームが存在する理由です。なぜ結成されたのか、なぜ組織の中で必要とされているのか。

    文化とはチームがどのように一緒に働くかという事です。どのように仕事を成し遂げるか。期待される価値観、規範、行動の事です。

    セッションを始める前に、以下の質問を振り返ってもらいます。
    チームとしての仕事は何だろうか?
    自分たちの目標は?仕事における完了の定義とは?
    自分たちは会社や世の中にどんな利益をもたらしているのだろうか?

    ヒント:最初に始まりと終わりの質問(https://hij-toolbox.tds-g.biz/tool/check-in-check-out-questions/)を実施してください。
  2. Step 2

    このステップでは、皆の知恵を活かしてチームの目的をどのように定義するか、大まかなアイデアを作っていきます。

    まず、他社企業の目的をいくつか挙げてチーム全員に見えるようにします。下記に例を挙げますが、別の例を持ち込んでも構いません。

    Patagonia:環境保護への行動、環境方針。最高の製品を作り、不必要な害を与えずにビジネスを通じて環境危機への意識、解決を激励し、解決策を実行する。

    Amazon:地球上で最も顧客を大切にする企業。顧客がオンラインで買いたいと思うものに出会い、発見する事ができる場所。

    Greenpeace:地球が多様な生命を育めるようにする事。

    Facebook:人々に共有する力を与え、世界をよりオープンで繋がりのあるものにする。

    Google:世界中の情報を整理し、普遍的にアクセス可能で有用なものにする。

    次に、自分たちのチームの目的についてそれぞれ書いてもらいます。
  3. Step 3

    このステップでは、個々が書いた目的を組み合わせてチーム全体の目的を作ります。

    複数の意見をまとめる事は難しいので、このステップは少し忍耐が必要かもしれませんが、ここではルールを与えます。

    グループの意思決定には、20×20の法則を使います。20分以内に、20文字以内でチームの目的をまとめましょう。

    言葉は重要です。様々な表現をしたり、言葉を使う事に抵抗を感じたり恥ずかしがったりしないで、書き出しましょう。

    10分、5分、2分と残りの時間を必ず伝えてください。大抵、終了時間前に全体の目的が決まります。そうすると、部屋の雰囲気が変わるのを感じるはずです。もし感じたら、カウントを止めてステップ4に進んでください。

    完成したらお祝いする時間をとりましょう。
  4. Step 4

    目的が完成したら、文化についても同じ事をしていきます。

    文化とは、チームがどのように協力し合うかという事です。言葉で定義するのは難しいですが、感じたり体験することはできます。文化は、会話や仕事の割り当てと完了の仕方、社長の清掃員への接し方などで表現されます。

    まず、企業文化の例を1つ以上共有しましょう。明確に定義された優れた例として有名なNetflix Culture(https://jobs.netflix.com/culture)の記事を見る事をお勧めします。

    各々、作業できるスペースを確保しましょう。(オンラインの場合は、デジタルホワイトボードに作業スペースを作成する)


    準備ができたら、自分たちのチーム文化で最高な部分を象徴する言葉を書いてもらいます。これは実際のものでも、志のようなものでも構いません。付箋やバーチャル付箋1枚につき、1つの言葉を書きます。


    5~10分経ったら、全ての付箋を見えるように貼り出します。(重ねないようにしてください)次に、1分間で付箋を半分はがします。残しておきたいものだけを残してください。

    もう1度同じ事を繰り返し、3つに絞ってもらいます。 これらはチーム文化に最も重要な3つの要素です。
  5. Step 5

    全員が確認できるような場所に付箋を並べ、意味や感覚が似ている言葉をまとめるように指示します。このステップでは議論が発生する事が多いので、話が逸れている場合はファシリテーターとして決断に導いてください。

    まとめ終わったら、チームにとって何か足りないものがないか聞いてみましょう。もし含まれるべきだと思う文化的要素が外されていたら、見落とさずに含めてください。
  6. Step 6

    これでチーム文化のドラフトができました。これらの言葉や声明は実現・実行しないと意味がありません、 それぞれの言葉の背景にある、望ましい行動と妨げになる行動を定義し、説明します。

    例:
    透明性
    私たちは誰もがアクセスできる共有資料を使用し、誰もが参加できるオープンなチャンネルで会話をしながら、オープンに仕事を進めています。
    秘密主義でもなければ、陰口も言わないし、孤立して仕事をする事もありません。

    このステップは共同で行う事もできますし、各自に割り当てて書いてもらい、その定義についてグループから同意を得る事もできます。
  7. Step 7

    おめでとうございます!目的と文化が明確になりましたね。
    チームの皆が目につく場所に貼るなど、創造力を働かせて実践できるようにしましょう。
    この作業は四半期ごとに(もしくは毎月)見直します。チームの変化に合わせて変化する「生きた文書」と考えてください。

    ヒント:チームキャンバス(https://miro.com/miroverse/the-team-canvas-hyperisland/)を活用して、目的と文化を見直しを検討してください。

    提供のヒント:
    遠隔のチームであっても、目的と文化は目に見える形にする必要があります。あなたの仕事の進め方に合った方法で行ってください。

*テキスト作成:Hyper Island 日本語訳:Hyper Island Japan Team

TEAM

キャンプファイヤー

座ったまま何時間もトレーニングセッションを聴いたり、オリエンテーションマニュアルを調べたり、企業のeラーニングゲームで遊んだりして、新たなポジションのノウハウを学ぶことができます。しかし、社員としての知識の大部分は社会経験を通じて得るのが現実です。キャンプファイヤーは試行錯誤、失敗と成功、競争、外交、チームワークなど、仕事のストーリーを共有するためのフレームと場を提供するものです。私たちが話や物語を伝えるときの癖や傾向を役立てられるようになる、ストーリーテリングのトレーニングともいえます。また、形式張らないくだけたトレーニングゲームとしてでなく、私たちの認識と経験の共通点(多様性)を明らかにするという点においても役立ちます。このセッションは、ストーリーテリングがグループやチームに役立つものであれば、ウォームアップ、アイスブレイク、セッションの深掘り等、どこでも使えるようにアレンジすることができます。

  • 所要時間

    30〜60分

  • 参加人数

    2〜10名

  • 提供レベル

  • 心理的安全性

    ミドルゾーン

  • 用意するもの

    フリップチャート、付箋、ペン

進め方

  1. Step 1

    セッションを始める前に、ストーリーテリングセッションのきっかけとなるような 10〜 20 の単語やフレーズをブレインストーミングして付箋に書きます。
    ストーリーテリングのテーマ例:主にポジティブもしくはニュートラルなストーリーに焦点を当てます。パートナーシップ、素晴らしいコラボレーション、仕事の最初の日/週、出張、プロジェクト、クライアント、感動的な経験、成長の機会等。
  2. Step 2

    付箋を全員が見える場所に貼り、付箋やペンを準備します。
    ここは職場の 『キャンプファイヤー』であり、非公式な『社内研修プログラム』として話をしてもらうだけ、と参加者に伝えます。1〜3分かけて貼り出した付箋を眺め、その中で関連する話を1つ思い出してもらいます。

    参加者にとって喋りやすい環境を作るために、ウォーミングアップとしてストーリーテリングをファシリテーターから開始するのも良いでしょう。まずは壁に貼った言葉を1つ取って、近くに貼りなおして物語を話し始めてください。
  3. Step 3

    別の人に次の言葉を選んでもらい、自分の言葉の隣に貼ってもらいます。これが付箋を使った「物語の糸」の始まりです。
  4. Step 4

    最初の人が話を始める前に、その人が選んだ単語を声に出して読んでもらい、他の人は話を注意深く聞きながら、他の仕事に関連した話を思い出すような単語やフレーズを付箋に書き留めます。もし言葉が思いつかない場合は、すでに貼り出されている付箋の中から選んでも構いません。
  5. Step 5

    最初の人が話を終えたら、2番目の人に自分の付箋を貼るか新しく付箋をとってもらいます。2番目の人は言葉を声に出して読み上げ、それから話を共有してもらいます。
  6. Step 6

    この作業を繰り返し、会話のアーカイブとなるような、蛇のような「物語の糸」を作成します。セッションをいつ終了するかは、ベストなタイミングを判断してください。終了する前に、追加したいインサイト、学び、最終的な結論があるかどうかを参加者に尋ねます。
  7. Step 7

    戦略
    会議のリーダーとしてのあなたの役割は、仕事に関連した話を共有するよう促すことです。話の糸が切れたと感じたら、貼り出してある言葉を参照してもらうか、誰かに「ワイルドカード」の話を投げかけてもらいましょう。他人のストーリーをきっかけに、自分自身の仕事関連のストーリーを共有することもできます。
    参加者がカタルシスを感じる必要性があると思った場合、あまりポジティブでない話題や中立的な話題に流れても構いません。しかし、どのような流れになっても対処できるよう準備し、ミーティングを険悪な雰囲気で終わらせないようにしましょう。

    知識や知恵のキャンプファイヤーがシンプルでありながら、強力なツールである理由は、知識やナレッジの共有がカジュアルな場やくだけた状況で行われている傾向を活用するからです。またチーム間の共通点を示し、多様性も明らかにしていくなど、会話の力を利用しています。人間は物語を語りたがるものです。セッションが終わった後も、参加者は経験を共有することに余念がないでしょう。

    このゲームは、Roger Schank と Gary Saul Morson の Tell Me a Story: Narrative and Intelligence (Rethinking Theory) に影響を受けています。

*出典 Gamestorming。このゲームはTell Me a Storyに影響を受けています。Narrative and Intelligence (Rethinking Theory),by Roger Schank and Gary Saul Morson. 日本語訳:Hyper Island Japan Team

TEAM

役割と責任

役割と責任を定義する事は、チームの状態を「ストーミング」から「ノーミング」に移行させるのに役立ちます。また、「パフォーミング」チームが元に戻り、軌道に乗るのを助ける事も可能です。これにより、お互いの役割をより良く理解し、誰が何を担当しているかを知る事ができます。明確な責任を定義する事で、混乱を防ぎ、より良いコラボレーションを促進します。この方法はステークホルダー分析との相性が良く、チームメンバー同士や周りの人たちのことを明確に把握する事ができます。対面でもオンラインでも実施可能です。(物理的な、もしくはバーチャルのホワイトボードを使用します。)

  • 所要時間

    30〜60分

  • 参加人数

    10〜40名

  • 提供レベル

  • 心理的安全性

    ミドルゾーン

  • 用意するもの

    対面式の場合:ホワイトボードまたは厚手の洋紙、付箋、ペン、タイマー オンラインの場合:デジタルホワイトボード(例:Mural、Miro、Jamboard)

進め方

  1. Step 1

    ホワイトボードに大きな表を描き、以下の列を作ります。

    役割
    責任(自分の考え)
    責任(他の人の考え)
    未割り当ての責任を把握するための列

    画像を参照(https://hij-toolbox.tds-g.biz/wp-content/uploads/Roles-_-Responsibilities-Image.png
  2. Step 2

    役割の定義(5分)
    どのような役割があるのかを定義し、用意した表の「役割」の欄に書き込んでください。(例:チームリーダー、開発者、デザイナー、ファシリテーター)
    フロントエンド開発者とバックエンド開発者がいる場合は、表に「開発者」と書き、表現の抽象度を高く保ちます。(必要に応じて、セッションの後半でより具体的にする事ができます。)

    可能であれば、同じ役割を担う人同士を隣り合わせに座らせましょう。

  3. Step 3

    自分の責任を明確にする(10分)
    自分の役割の責任範囲を、上位3~5つ特定します。各責任を付箋に書き、優先順位を付けてください。

  4. Step 4

    チームメイトの責任(5分)
    特定された他の役割について、最も優先すべきと考える責任を1~2つ書いてください。ブレーンストーミングをしているうちに、明確な責任者がいない責務が思い浮かぶかもしれません。それらを書き留め、Step 6でグループで話し合う際、表に出してください。

  5. Step 5

    【任意】 絞り込みと統合(5分)
    (このステップは、同じ役割を共有する人が3人以上いる場合のみ行ってください。)

    次のステップでやる事を同じにするため、自分と似た役割を持つメンバーと話し合い、責任のリストを絞り込みます。 例えば5人の開発者がいる場合、統合された1つの責任リストを作成する必要があります。

  6. Step 6

    各役割について話し合う(25分)
    各役割の責任者に、自分の役割が何であると考えているかを説明してもらい、付箋を「私の考え」の列に優先順に配置してもらいます。次に、他の人がその役割についてどう考えているかを聞き、「他の人の考え」欄に付箋を貼ります。

    次に責任者は、他の人が特定した責任を「受け入れる」か「丁重に断る」かのどちらかを選択します。断る場合は、どの役割がそれを所有すべきかを提案しなければなりません。

    責任者が確定していない責務が見つかる可能性があります。表の下の「未割り当ての責任」欄に注意してください。責任が重複している場合は、誰が第1責任者なのか(貢献者またはバックアップ者なのか)を、必ず定義してください。

  7. Step 7

      まとめと次のステップの確認(5分)
      チームにとって明確な情報が作成できました!
      役割と責任をまとめ、全員同意しているかを確認します。

      次に、これらを文書化する責任者と、特定したスキルのギャップを埋める方法を考える人を決めます。

      参照ツール
    1. Who What When マトリクス(https://hij-toolbox.tds-g.biz/tool/who-what-when-matrix/
    2. ステークホルダー分析(https://hij-toolbox.tds-g.biz/tool/stakeholder-analysis/

*参照:Atlassian Team Playbook(https://www.atlassian.com/team-playbook/why) 日本語訳:Hyper Island Japan Team

TEAM

インパクトエフォートマトリクス

目的: アイデアを出し、影響度と工数/労力の 2 つの要素で検討します。この意思決定のエクササイズでは、実装に必要な労力と潜在的な影響という 2 つの要因に基づいて、実行可能なアクションを作ります。アイデアの中には、コストはかかるが、短期的な行動よりも長期的に大きな見返りが期待できるものもあります。このようにアイデアを分類する事で、参加者は提案されたアクションを実行する前にバランスを見ながら評価する事が義務づけられるため、意思決定において有効な手法となるのです。対面でもオンラインでも実施可能です。

  • 所要時間

    5〜30分

  • 参加人数

    2〜10名

  • 提供レベル

  • 心理的安全性

    セーフゾーン

  • 用意するもの

    ホワイトボード、付箋(対面でもオンラインでも実施可能)

進め方

  1. Step 1

    導入
    画像を参照(https://hij-toolbox.tds-g.biz/wp-content/uploads/Impact_Effort-Matrix-TOOLBOX.png

    目標を与えられた場合、それを達成するためのアイデアはいくつも出てくる事があります。このエクササイズを始めるにあたり、目標を「何をすべきか」または「何が必要か」という質問で囲みます。これは、「目標を達成するために何が必要か」と同じくらい単純に聞こえるかもしれません。

    グループ内で個別に付箋にアイデアを書いてもらいます。

    その後、そのアイデアを影響度と工数/労力で整理した2×2のマトリクス内に配置し、グループ内で発表してもらいます。

    ・影響度:行動の潜在的な見返り vs.
    ・工数/労力:行動を起こすために必要なコスト
  2. Step 2

    戦略
    参加者が自分のアイデアをマトリクスに配置する際、その要素の位置が正しいかを確認し合うことがあるかもしれません。

    あるアイデアがグループによって強化され、潜在的な影響力が高まったり、労力が減ったりする事は珍しくありません。

    上記内容から、影響力が大きく工数が少ないというカテゴリーには、グループが最も同意し、取り組んでいる一連のアイデアが含まれている事がよくあります。

*インパクト&エフォートマトリックスゲームの出典は不明 引用元:Gamestorming(https://www.bookdepository.com/Gamestorming-Dave-Gray/9780596804176?pdg=dsa-19959388920:cmp-8862937091:adg-86528077382:crv-411135277650:pos-:dev-c&gclid=Cj0KCQjw59n8BRD2ARIsAAmgPmL6MbjyUESHrUhb7mvYK7ly-676E4lRzP6crWHLI5IqIzWgeIk7mTAaAhdlEALw_wcB&utm_source=Affiliate_US&utm_medium=Affiliate_Marketing&utm_campaign=85386%20&utm_term=VigLinkInc&awc=5487_1660815503_2beba002c9908e09737e6ded2b2e99e0), Dave Gray 日本語訳:Hyper Island Japan Team

TEAM

連携と自律性

アジャイルかつフレキシブルであるために、アライメント(連携)とオートノミー(自律性)を最大化し、障壁を最小限に抑え、ビジネスとチームをサポートします。チームが変化に適応して、より良い結果をより早く達成できるようにします。
自分自身や他の人が、協力的で献身的な文化の中で働く事を助けるために活用してください。
ピーター・スミスの「アライメント&オートノミー」モデル(「アライメント&パーソナル・レスポンシビリティ」とも呼ばれる)にインスピレーションを受けています。

  • 所要時間

    60〜120分

  • 参加人数

    2〜40名

  • 提供レベル

  • 心理的安全性

    ストレッチゾーン

  • 用意するもの

    なし

進め方

  1. Step 1

    プレワーク
    もしチームの目的や文化、仕事上のルーチンが明確にされていない場合は、このワークショップを行う前に「Team Purpose & Culture(https://toolbox.hyperisland.com/team-purpose-culture)」または「プロジェクトの出発点(https://hij-toolbox.tds-g.biz/tool/project-point-of-departure/)」の活用を検討してください。

    ワークショップを始める前に、自分自身がフレームワークに精通している事を確認し、3つの重要事項を定義する時間を取ってください。

    1. チームにとって許容できる自律性のレベルとはどれくらいか、パラメータを設定する。
    2. アライメント(連携):各メンバーにどのような方向性を持ってもらいたいかを明確にする。一般的には、組織の目標、目的、文化、ミッション、ビジョン、戦略、合意事項などに関するものです。
    3. オートノミー(自律性):このチームにおいて、各メンバーが個人的な責任を負うとはどういう事かを定義します。これは一般的に、各メンバーが自分のタスクや合意事項を遂行する事と定義されています。合意したプロセスを守ってください。(チェックイン、フィードバック、リフレクション、コミュニケーション、自己管理、計画や約束事の遂行、オーナーシップ、好奇心を持つなど)


    ワークショップの前に、フリップチャートで連携と自律性モデルを準備します。(ビデオを参照し、Y軸を連携、X軸を自律性として描画し、各軸に高と低を書きます)

    あなたがチームの正式なリーダーでない場合、これらのパラメータについてリーダーと議論をしてください。これは、ワークショップの枠組みや、そこから派生する意思決定を確立するための重要な前段階です。

    連携と自律性のパラメータが定義できたら、チームをまとめる準備が整います。

    提供のヒント:
    X と Y の軸を覚えましょう。X は「水平、左右」Y は「垂直、上下」です

  2. Step 2

      ピーター・スミスのフレームワーク「アライメント&オートノミー」について
    1. 記事(http://www.tlainc.com/MD%20V40%20N8%2002.pdf):フレームワークについて深く説明しています。
    2. 動画1(https://www.youtube.com/watch?v=_qIh2sYXcQc):SpotifyのアジャイルコーチであるHenrik Kniberg氏による1分間のムービー
    3. 動画2(https://blog.crisp.se/2014/03/27/henrikkniberg/spotify-engineering-culture-part-1):上記のより詳細なムービー
  3. Step 3

    チームの過去3〜6ヶ月を振り返ってもらいましょう。
    A. これから、一緒にモデルを作っていきます。以下のような瞬間を感じたときについて考えてみてください:
    1. 連携:高、自立性:高(革新的な組織、協力的で献身的な文化。この領域で仕事をするよう努力する。)
    2. 連携:高、自立性:低(権威的組織、適合的文化)
    3. 連携:低、自立性:低(マイクロマネジメント組織、無関心な文化)
    4. 連携:低、自立性:低(内部競争力のある組織/起業家的、混沌とした文化)
    B.上記の各象限で、あなたや他の人は何を言っていましたか?あなたや他の人たちは何をしていましたか?あなたはどのように感じましたか?他の人はどのように感じたと思いますか?

    C.それぞれの象限での視点を、フリップチャートまたはデジタルデータに記録してください。

    提供のヒント:
    もし誰かや何かの状況が原因で、アライメントを保つ事や個人的な責任を取る事が妨げられていると感じている場合は、それを乗り越えるために何ができるか、行動できるかを尋ねてください。
  4. Step 4

    次の質問について個人で考えてもらいます。

    1. 自分の連携を妨げているものは何ですか?
    2. チームの目的や目標にもっと沿うためには、どうしたら良いだろうか?
    3. 自分が個人的な責任を取る事を妨げているものは何ですか?
    4. もっと個人的な責任(自律性)を取るために何ができるだろうか?
    5. できるだけ率直に正直である事を奨励しましょう。何が妨げになり、何が支えになるのか、具体的に話すよう促します。

      個人のリフレクションが終わったら1人ずつ共有してもらいます。

      共有の後、チームが持っている可能性のある誤解や誤認を解決するようにしてください。

      自律性に関して何が可能か、期待を明確にしましょう。

  5. Step 5

    前のステップで述べた事を踏まえ、チームのアライメントと自律性を高めるために、具体的な行動を挙げてもらいます。

    挙げた行動を付箋に書いて壁に貼ります。最後にそれらを確認し、どのように進めるかを一緒に決めます。

*出典:Adapted from Peter Smith’s Alignment and Autonomy model 日本語訳:Hyper Island Japan Team

TEAM

開始、停止、続行のフィードバック

このセッションは一緒に仕事をした事があり、フィードバックの送り合いに慣れている成熟したグループやチーム向けのエクササイズです。
定期的かつ効果的なフィードバックは、建設的な関係を築き、チームを繁栄させるための最も重要な要素の1つです。オープネス(風通しの良い状態)は信頼を生み、信頼はさらなるオープネスを生みます。フィードバックの目的は、グループがオープネスと信頼を築き、個人が自己認識と洞察力を身につける事をサポートする事です。常に思慮深く、グループのダイナミクスを高く意識して行う必要があります。対面形式でもオンライン形式でも実施可能です。

  • 所要時間

    60〜120分

  • 参加人数

    2〜40名以上

  • 提供レベル

  • 心理的安全性

    ストレッチゾーン

  • 用意するもの

    付箋、ペンまたはマーカー、オンラインの場合はチャット、バーチャル付箋

進め方

  1. Step 1

    少人数のチームに分けます。多人数の場合は4~6人程度のグループに分けましょう。
    オンラインで行う場合はブレイクアウトルームを使用します。

    このエクササイズは、成熟したチームを対象としています。沢山の時間をかけて一緒に仕事をし、様々な共通体験をしている事で必要なフィードバックを行う事ができます。

    新しいチームや成熟していないチームには、「現在の印象(https://hij-toolbox.tds-g.biz/tool/feedback-current-strongest-impression/)」や「感謝を伝えるフィードバック(https://hij-toolbox.tds-g.biz/tool/feedback-i-appreciate/)」などのエクササイズを使用しましょう。
  2. Step 2

    参加者に下記の指示をだします。
    「あなたが話す人の名前を書いてください。 効果的なフィードバックの法則(https://hij-toolbox.tds-g.biz/tool/principles-of-effective-feedback/)を使い、その人のために次の文章を完成させてください。最後に自分の名前を書いてください。」

    書く前に、3つの事項(開始、停止、続行)について考えます。各事項は、批判ではなく、ポジティブになる事を心がけるようにしてください。

    ◯◯さんへ、あなたにやってほしい事があります。

    始めてほしい事は…
    辞めてほしい事は…
    やり続けてほしい事は…

    署名
    オンラインの場合
    バーチャル付箋やチャット機能を使いましょう。オンラインプラットフォームを利用する場合はフィードバックを交換する方法を考えます。
  3. Step 3

    各チーム、参加者1人につき1枚の付箋を使って上記の文章を完成させましょう。
    参加者全員が書き終えたら、1人ずつ口頭でフィードバックを行い、付箋を相手に手渡します。
    オンラインの場合
    バーチャル付箋やチャット機能を使いましょう。オンラインプラットフォームを利用する場合はフィードバックを交換する方法を考えます。

    提供のヒント:
    フィードバックは相手に書きとめてもらうのではなく、書いたものを相手に手渡すと良いでしょう。読み上げながら付箋で相手に手渡す理由は、受け取っている人へ真摯に、あなたからのフィードバックに集中して受け取ってもらうためです。
  4. *テキスト作成:Hyper Island 出典元不明 参考:Marshall Rosenberg, Nonviolent Communication: A Language of Life(https://books.google.se/books/about/Nonviolent_Communication_A_Language_of_L.html?id=nY4tDDO93E8C&redir_esc=y&hl=ja)日本語訳:Hyper Island Japan Team

TEAM

ディナーチャレンジ

これはグループダイナミクス、チームビルディング、クリエイティブな問題解決を探る楽しいグループアクティビティです。どんな規模のチームでも、限られた時間とリソースの中で、自分たちと仲間のために夕食を用意するという課題があります。新しいチームには絆を深めるための練習として有効ですが、経験豊富なチームの育成にも効果的です。

  • 所要時間

    120〜240分

  • 参加人数

    2〜40名以上

  • 提供レベル

  • 心理的安全性

    ストレッチゾーン

  • 用意するもの

    現金(1人当たり500円程度)、任意の物や食べ物、ピクニックバスケット

進め方

  1. Step 1

      比較的新しいグループに有効ですが、全てのグループに適用できます。

      設定した日の昼過ぎに、チームに課題を与えます。
      今晩、チームは次の基準に従ってディナーパーティーを開いてください。
    1. 夕食は全員に十分な量がある事・参加者全員の食事に関する要望に対応している事
    2. 部屋を飾り付ける事
    3. 音楽と何かしらのエンターテイメントを用意する事
    4. 設定した項目や商品全てを組み込む事(もし条件を設定していれば)
    5. 全プロセスを何らかの方法で文書化する事

    6. 時間は2~4時間です。ファシリテーターとして何が適切かを判断してください。

      また、ファシリテーターやグループによって夕食のテーマが設定される事もあります。

      参加者に次の物が入ったピクニックバスケットをプレゼントしてください。
    7. 予算分の現金
    8. チームが使用しなければならない物や食べもの(オプション)
    9. 印刷した概要のコピー

    10. 上記はあくまで条件やミッションのガイドラインです。状況やグループ、設備などに応じてアレンジしてください。なお、キッチンがある事は必須ではありません。もしキッチンがあれば便利ですが、そうでなければ、即興対応する事になります。
  2. Step 2

    夕食を開始しなければならない時間(2~4時間後)を参加者に伝え、解散します。

    最初の30分間はその場にとどまり、何ができて何ができないかといった具体的な質問に答えましょう。

    夕食までの時間に、あなたと他のファシリテーターもしくはリーダーは、夕食に持参する花かワインを買ってください。
  3. Step 3

    参加者が夕食会と祝賀会を自分たちのイベントとして運営できるようにしましょう。あなたと他のファシリテーターもしくはリーダーはディナーのゲストです。短い乾杯の音頭をとり、グループのイベントを祝福します。

    課題のリフレクションとタスクの処理は翌日に回しましょう。
  4. Step 4

      翌朝、グループでの活動を振り返りながら報告をします。まず個人として、次にグループ全体として、以下の質問について考えてもらいましょう。
    1. タスク中に何が起きたか?
    2. グループとしてどうだったか?
    3. この体験を経てどう思ったか?
    4. 自分はどのように行動、応答、反応したか?
    5. 自分自身について何を学んだか?
    6. グループについて何を学んだか?
    7. この活動から得たインサイトをどのように活かす事ができるか?

*テキスト作成:Hyper Island 日本語訳:Hyper Island Japan Team

TEAM

GROWコーチング

GROWモデルは、会話や会議、日常のリーダーシップで使用される、潜在能力や可能性を引き出すためのコーチングフレームワークです。コーチングやメンタリングのセッション、優れたコーチングの会話を構成するためのシンプルで効果的なフレームワークで、対面でもオンラインでも使用可能です。GROWとは目標(Goal)、現実(Reality)、障害/選択(Obstacles/Options)、意志(Will)の頭文字をとったものです。

  • 所要時間

    60〜120分

  • 参加人数

    2〜10名

  • 提供レベル

  • 心理的安全性

    ミドルゾーン

  • 用意するもの

    なし

進め方

  1. Step 1

    目標設定 ゴール(願望)
    拡大画像はこちら(https://hij-toolbox.tds-g.biz/wp-content/uploads/grow-graphic.png

    コーチイー(コーチングを受ける人:グループメンバー、同僚など)に、彼らの目標や願望が何かを説明してもらいます。
      質問例
    1. 現在何に集中していますか?
    2. 現時点であなたにとって重要な事は何ですか?
    3. 理想的な未来はどのようなものですか?
    4. 5年後に何をしていますか?
    5. どのような新しいスキルを学びたいですか?
    6. 生活においてバランスの取れていない部分や要素は?
    7. 現在、どのような課題に直面していますか?
    8. どんなときに有意義な時間だったと感じますか?
    9. 現在、何に取り組んでいますか?
    10. ポジティブな言葉であなたの目標をどのように表現できますか?
    提供のヒント:
    目標は希望のアンカーであり、目標と自分のコア・バリューが一致していればいるほど、目標を実現するために行動する事ができるのです。

  2. Step 2

    現状の検証
    次に、コーチイーに現状を説明してもらいます。
    これは重要なStepで、相手のスタートポイントを見出す事です。
    相手が現状を話しているうちに、手がかりが見えてくるかもしれません。
      このStepで役立つ質問
    1. 現在うまくいっているものは何ですか?
    2. 何が必要ですか?
    3. 目標を達成できないとき、いつもどんな言い訳をしていましたか?
    4. 目標に向かってすでに1歩を踏み出していますか?
    5. その目標は、他の目標や目的と矛盾していませんか?
    6. 自虐行為についてどう思いますか?
    7. 批判的な内なる声は、自身について何と言っていますか?
    8. どんな恐怖心がありますか?
    9. 何に情熱を持っていますか?
    提供のヒント:
    GROWのこの領域で、自己評価を促す事ができます。

  3. Step 3

    障害物/選択肢を探る
    あなたとコーチイーが現状を把握した後、目的を達成するための可能性を共に模索します。

    コーチイーができるだけ多くの良い選択肢を思いつけるように手助けをしましょう。そして、その中からベストなものを決められるようにドット投票等を用いてサポートします。

    このStepでは、様々な可能性を検討する事ができます。話す事よりも聞く事を心がけましょう。あなたの仕事はガイドする事なので、コーチイーに提案するのではなく、相手を正しい方向に導く事が大切です。
      選択肢を探るための代表的な質問
    1. どのような障害があなたの邪魔になりますか?
    2. もし50%以上の自信を持っていたら、あなたは何をしていますか?
    3. 何か試せる事はないだろうか?
    4. 他に何かありますか?
    5. もしこの制約がなくなったらどうしますか?
    6. 何が変わりますか?
    7. 各選択肢の長所と短所は何ですか?
    8. 正解がないとしたら、どうしますか?
    9. 現在、最も効率的な時間の使い方は何ですか?
    提供のヒント:
    選択肢は可能性を探り、その中で自分を前進させるために最も効果的なものを選択が可能な状況を作り出します。このような選択肢が分かると、人はより意欲的になり、モチベーションにも繋がっていきます。

  4. Step 4

    意志の確立
    今後の方向性(説明責任と個人のアクション)(何を、いつ、誰が、どのようにして、それを行うかという意志)を明確にします。

    現状を把握し、選択肢を探る事で、コーチイーは目標を達成するための方法をかなり理解しているはずです。素晴らしい事ですが、これだけでは不十分かもしれません。
    最後のStepは、目標に向かって前進するための具体的なアクションを約束してもらう事です。意志の力を活性化させ、力を与えるのに役立ちます。
      効果的な質問例
    1. 目標を達成するためのモチベーションはどれくらいあるか1〜10で答えてください。
    2. そのモチベーションを10に近づけるには何が必要ですか?
    3. 最初の1歩が何であれ、それを妨害するものはありますか?
    4. この目標を達成するために、どの程度取り組んでいますか?
    5. この目標に対する責任の負い方をどうしますか?
    6. 目標を達成したとき、どのようにお祝いしますか?
    7. 次の24時間で何をしますか?
    8. 目標を達成したらどうしますか?
    9. その目標を達成するために、誰を巻き込む必要がありますか?
    10. 始める前に何か考慮する必要がありますか?
    コーチとコーチイーの2人で進捗状況を確認する日を決めてください。こうする事で、説明責任を果たし、当初の計画がうまくいかなかった場合には、アプローチを変更する事ができます。

    提供のヒント:
    フレームワークのこの部分では、目標達成のためのコミットメントを決定するのに役立ちます。
  5. Step 5

    GROWモデルは、シンプルかつ効果的なコーチングフレームワークで、コーチング、ミーティング、リーダーシップなどあらゆる場面で活用できます。決断しなければならない場面や、障害を克服しなければならない場面など、あらゆる場面に対応できるようになっています。

    コーチングの際にフレームワークを持つ事の利点は、その人が選んだテーマをその人自身の言葉で進められる事です。アジェンダを設定するのに役立ちますし、コーチングの質問がオープンエンドである事で、コーチイーは明らかになるかもしれない可能性を受け入れる事ができます。

    他者のために心の余裕を確保するのは大変な事です。GROWモデルでは、そのプロセスを少しだけ構造化しています。

*広く普及しているGROWモデルは、80年代にビジネスコーチであるSir John Whitmore, Alan Fine, and Graham Alexanderによって開発されたものです。 日本語訳:Hyper Island Japan Team

TEAM

ワニの棲む川

指定した場所を川に見立て、片方の岸からもう片方へと移動するために、お互いにサポートしながら挑戦するチームビルディングのためのアクティビティです。目の前で起きている物理的な問題を解決するために、創造的かつ戦略的に協力する必要があります。グループ内のコミュニケーション、協力、リーダーシップとメンバーシップ、忍耐と問題解決力が重視される傾向にあります。

  • 所要時間

    60〜120分

  • 参加人数

    10〜40名以上

  • 提供レベル

  • 心理的安全性

    ミドルゾーン

  • 用意するもの

    Step 1参照

進め方

  1. Step 1

    アクティビティを行う場所
    このアクティビティは、屋外(できれば芝生の上)で行う事が望ましいです。参加者の数にもよりますが、必要な面積は長さ約15~25m(参加者1人あたり約1~1.5m、15人以上の場合は1m、15人未満の場合は1.5m)、幅は約6~8mです。
      材料
    1. 木の板(20×10cm程度、厚さ2~3cm程度、魔法の石にするため)1人1枚
    2. 長さ6~8mのロープ2本(川の土手を示すため)
    3. テープ、テニスボールまたは同程度の大きさのもの(酸素マスクとして使用します)
    川の両岸にロープを張ります。片方の岸に木の板を積み上げます。板は参加者の人数から1人分少ない数を用意します。20人以上の場合は2つチームを作り、川の両岸に1チームずつ配置して、各チームが反対側の岸に向かって渡っていきます。
  2. Step 2

    参加者全員を板のある岸辺に集めます。まだ板に触れてはいけない事を伝え、これから挑戦する内容をよく聞くよう説明します。
  3. Step 3

    内容は以下の通りです。
    「この課題には、問題解決力とコラボレーションのスキルが必要です。 皆さんはジャングルの奥深くで探検をしているチームです。 突然、大きな森林火災が発生しました。火事から逃げる途中で、広い川にたどり着きました。生き残るためには、チーム全員で川を渡らなければなりません。川には攻撃的なワニがいます。接近してしまうと終了です。
    しかし幸運な事に、皆さんは川岸に置かれた魔法の石を発見しました。この石は、川を渡る唯一の方法です。魔法の石は、体が触れている間は水に浮いていますが、体から離れると沈んで消えてしまいます。もし誰かの手が水に入ると、ワニはすぐにその手を食いちぎります。足が入っても同じです。」



    水の中に石を入れて、最初に石の上に指を置き、次に石の上に足を置いてから指を離します。体が石に触れていないと沈む事を参加者に示します。
    そして手や足が地面(水)に触れるとワニに食いちぎられてしまうので、触れた部分を背中の後ろに回したりして、食べられた事を表してください、と説明しましょう。足であればケンケンの状態になる等です。

    「誰かが水に落ちたらその人は食べられてしまい、挑戦は終わりです。」
    (このチャレンジのかなり早い段階で終了してしまった場合は、グループにもう1度試してみるかどうかを尋ねる事ができます。)

    「全員が川の反対側まで生きて渡れれば、任務は無事に完了です。始める前に何か質問はありますか?」

    この呼びかけは、参加者が説明を受ける最後のチャンスとなります。ルールが明確になった事を確認しますが、課題をどのように解決すべきかという質問には一切答えないでください。
    説明が終わったら、ファシリテーターはワニになります。空間を動き回り、グループを注意深く観察しましょう。参加者が誤って手や足を地面につけてしまったら、その手足は「食いちぎられた」と伝え、参加者は手足を使わずに続けなければなりません。
  4. Step 4

    グループは何とか計画を立て、川を渡り始めます。グループによっては非常に構造的なものから混沌としたものまで、様々なアプローチがあります。

    比較的簡単にゴールできそうな場合は「酸素マスク」の導入を検討します。
    グループに「大きな火が近づいていて、酸素が不足している」と伝え、水の中にいる参加者も、岸に立っている参加者も、少なくとも1分ごとに 「酸素マスク」(テープ)で呼吸する必要があると、新しい条件を追加します。
    常にメンバー全員が1分ごとにマスクを手にするようにしなければなりません。グループ全員を巻き込み、水上に出る事を促すこの条件は、チームとしての結束力を強化します。また、グループ内のストレスレベルを上げるための仕掛けにもなります。
  5. Step 5

    全員が反対側に行けるまで続けましょう。
    メンバーが水に落ちた場合は失敗となり、最初からやり直す必要があります。

  6. Step 6

    チャレンジに成功したら、どのように協力したかを振り返り共有してもらいます。
    次のような質問をしましょう。

    ・ チャレンジの途中で何が起こりましたか?
    ・ グループとしてどのように働きましたか?
    ・ この経験をどう感じましたか?
    ・ 自分はどのように行動し、どういう反応をしましたか?
    ・ 自分自身について何を学びましたか?
    ・ グループについて何を学びましたか?
    ・ このチャレンジから得たインサイトをどのように応用できますか?

*テキスト作成:Hyper Island 出典元不明 日本語訳:Hyper Island Japan Team

TEAM

効果的なフィードバックの法則

このエクササイズの目的は、効果的なフィードバックの主要原則とは何かを特定する事です。最初に効果的なフィードバックと非効果的なフィードバックの例をペアで話し合います。次にグループで「効果的なフィードバック」を定義し、最後に自分たちが協力していくための原則を特定します。このプロセスは、フィードバックの授受を具体的に体験するためのもので、対面式でもオンライン式でも実施可能です。

  • 所要時間

    60〜120分

  • 参加人数

    2〜40名

  • 提供レベル

  • 心理的安全性

    セーフゾーン

  • 用意するもの

    カラーペンもしくはマーカー、フリップチャート2個またはバーチャルホワイトボード

進め方

  1. Step 1

    目的
    セッションの目的が、効果的なフィードバックの主要な原則をグループが特定するためである事を説明します。必要に応じてフィードバックとは何か、なぜそれが有用な実践であるのかをグループで簡単に話し合います。

    参加者をペアにし(オンラインの場合はブレイクアウトルームを活用してください)、効果的・有益なフィードバックを受けた場合と、逆効果・妨げになるフィードバックを受けた場合の例を話し合ってもらいましょう。

    全体に共有する前に、この作業を5〜10分間ペアで行います。
  2. Step 2

    グループで共有
    グループ内で経験談を聞き、「効果がない」フィードバックと「効果のある」フィードバックの基準や原則を導き出す事を説明します。

    フリップチャートに「逆効果的」と「効果的」とタイトルを記入します。(バーチャルホワイトボードの場合は列) グループの意見を聞きながら書き入れていきます。最初に「逆効果的」を書き、次に「効果的」に移ります。

    提供のヒント:
    ファシリテーターの役割は、グループの意見を正確に捉える事です。意図を明確にするために言い換えたり、分かりづらい場合は参加者に補足してもらいましょう。
    グループの同意を得られない可能性のある意見が出てきた場合(例えば、「重要なフィードバックはテキストメッセージで伝えるのがベスト」など)、フリップチャートに書き込む前に、グループで簡単なディスカッションを行います。書くときは、分かりやすく書くことを忘れないでください。必要に応じて複数のフリップチャートを使用しましょう。
  3. Step 3

    補足となる意見
    以下のリストから追加するべき原則があるかを検討し、グループのフィードバック原則の完成をサポートします。以下に記載した原則の多くは、別の表現ですでに提案されている事があります。

    グループ内でまだ出てきていない原則のみを追加しましょう。
    タイミング
    相手のニーズや優先順位を意識する。
    相手にタイミングが良いかどうか確認しましょう。相手は急いで仕事をしているかもしれない、など。
    セルフアウェアネス(自己認識)
    自分の感情に気づく事。
    自分が感情的になっていたり、怒っていたりする場合は、フィードバックをしない事。
    考えられるその他の原則
    相手の性格についてや、誰かから聞いた事ではなく、自分が目撃した行動について言う。
    その人をジャッジしたり、レッテルを貼ったりしない事。
    パフォーマンス重視(タスク指向)。
    相手を変えようとしたり、「修正」しようとしたりしない。
    明確かつ簡潔に。
    フィードバックを待つのではなく、求めることを習慣にする。
    相手にフィードバックをしていいか聞く。
    自分のフィードバックである事。”我々 “からではなく “私 “から話す。
    自分の考えや感情、他人の考えや感情を混同しない。
    常に具体的である事。一般化しない。
    フィードバックをタイムリーかつ定期的に行う。
    一度にたくさんの発言をしようとしない。
    相手との繋がりにフォーカスする。
    問題に焦点をあてるのではなく、解決に焦点をあてる。
  4. Step 4

    終わりに
    これらの原則に従って確実に機能するような方法を参加者に質問し、意見を募ります。納得する結果に達したと感じたら、セッションを終えます。

    注意:
    実際のフィードバック・セッションでフォローアップする事を考慮してください。独自のフィードバックプロセスを使用するか、 現在の印象(https://toolbox2.tds-g.biz/tool/feedback-current-strongest-impression/)や感謝を伝えるフィードバック(https://toolbox2.tds-g.biz/tool/feedback-i-appreciate/)など、ハイパーアイランドのツールボックスにあるプロセスを試してみてください。

    提供のヒント:
    このセッションは、フィードバックの授受という具体的な経験と組み合わせる必要があります。 参加者が効果的な原則と具体的な経験の両方を得ることができるように、「現在の印象」や「感謝を伝えるフィードバック」などのセッションを使用してください。

*テキスト作成:Hyper Island 日本語訳:Hyper Island Japan Team

TEAM

現在の印象

オープネス(オープンである事、風通しの良い状態)は、建設的な人間関係や活気あるチームを築く上で最も重要な要素の1つです。オープネスは信頼を生み、信頼はさらなるオープネスを生みます。このエクササイズは、グループが信頼とオープネスを築く事をサポートし、個人が自分の感情を認識し、その感情が他者に与える影響を知るセルフアウェアネス(自己認識)とインサイトを得ることを目的としています。また、常にグループダイナミクスを意識して、慎重に行う必要があります。

  • 所要時間

    60〜120分

  • 参加人数

    2〜40名以上

  • 提供レベル

  • 心理的安全性

    ミドルゾーン

  • 用意するもの

    付箋、ペンまたはマーカー

進め方

  1. Step 1

    このエクササイズの意図は、人々が自発的にお互いにプラスの影響を与えられるような、質の高い繋がりを作り出す事にあります。

    少人数のチームもしくは4~6人程度のグループに分けます。

    お互いをよりよく知るための基準として、グループ分けはある程度の共同作業をした事があるメンバーにしましょう。
  2. Step 2

    下記の指示を出します。
    ・相手の名前を書いてください。
    ・次にその人について次の2つの文章を完成させてください。
    ・最後にあなたの名前を書いてください。
    例:
    「◯◯へ:これまで私が感じたあなたの最も強い印象は…
    私が気になっている・興味がある事は…  自分の名前」
    オンラインで実施する場合
    バーチャルの付箋を使い、使用しているツールを介して参加者同士のやり取りを決めましょう。

    提供のヒント:
    追加できる項目は、「これまでに私があなたに与えた印象は…」です。
    この項目は、参加者が自分の行動に対する認識をより深く考えるために役立ちます。
  3. Step 3

    各参加者は1枚の付箋を使って上記の文章を完成させます。 グループ全員が書き終わったら、1人ずつ口頭で伝え、その後、付箋を相手に手渡します。

    オンラインで実施する場合
    バーチャルの付箋を使い、使用しているツールを介してそれぞれとのやり取りを決めましょう。

*テキスト作成:Hyper Island 出典元不明 Marshall Rosenberg, Nonviolent Communication: A Language of Lifeより着想を得る(https://books.google.se/books/about/Nonviolent_Communication_A_Language_of_L.html?id=nY4tDDO93E8C&redir_esc=y&hl=ja)日本語訳:Hyper Island Japan Team

TEAM

感謝を伝えるフィードバック

定期的なフィードバックは、建設的な関係を構築し、チームを繁栄させる上で最も重要な要素の1つです。このセッションは、お互いの感謝と関心を共有することに焦点を当てています。グループのメンバーがある程度打ち解けて、お互いを知り合っている段階での「軽い」フィードバックの練習に適しています。対面でもオンラインでも実施可能です。

  • 所要時間

    60〜120分

  • 参加人数

    2〜40名以上

  • 提供レベル

  • 心理的安全性

    ミドルゾーン

  • 用意するもの

    付箋、ペンまたはマーカー

進め方

  1. Step 1

    このフィードバックエクササイズは、グループが信頼と開放性を築き、個人が自己認識とインサイトを得ることを支援することが目的です。常にグループダイナミクスを意識して、慎重に実施する必要があります。

    少人数のチーム、もしくは約4〜6人のチームを組みます。フィードバックを提供するための前提として、チームはある程度の共同作業を行ったことがあるべきです。

    オンラインで実施する場合は、ブレイクアウトルームを用意します。

    提供のヒント:
    新設チームでは、このようなフィードバックのエクササイズや、「現在の印象(https://toolbox.hyperisland.com/feedback-current-strongest-impression)」を使っても良いでしょう。
  2. Step 2

    参加者に以下の指示を出しましょう。
    ・相手の名前を記録して、その人に関する以下の2つの文章を作成してください。
    ・文章の作成には「効果的なフィードバックの法則(https://toolbox.hyperisland.com/principles-of-effective-feedback)」を使い、あなたの名前を書きましょう。

    ◯◯さんへ
    ・私があなたに最も感謝していることは…
    ・あなたにもっと期待したいことは…

    ◯◯より
  3. Step 3

    少人数のチーム(もしくはブレイクアウトルーム)で、参加者それぞれが付箋やデジタル付箋を1枚ずつ使い、上記の文章を完成させます。

    チーム全員が書き終えたら、1人ずつ口頭でフィードバックを伝え、後から付箋を相手に渡したり、オンラインセッション中にデジタル付箋を相手に送ります。

*テキスト作成:Hyper Island 出典元不明 The principles of effective feedback are inspired by: Marshall Rosenberg, Nonviolent Communication: A Language of Life(https://books.google.se/books/about/Nonviolent_Communication_A_Language_of_L.html?id=nY4tDDO93E8C&redir_esc=y&hl=ja) 日本語訳:Hyper Island Japan Team

TEAM

マシュマロ・チャレンジ

このゲームは、20本のスパゲッティ(茹でる前の乾燥している棒状のパスタ)、1mのテープ、1mの紐、マシュマロなどの素材を使って、建物をります。
最も高さのある建物を作ったチームが勝つ競争で、チームビルディングのためのアクティビティです。 グループ内のコミュニケーション、リーダーシップダイナミクス、コラボレーション、イノベーション、問題解決戦略を重視しています。
無駄を減らすために、リスク管理への無駄のないアプローチと継続的に実験することの価値が実感でき、アジャイルに不慣れなチームに最適です。

  • 所要時間

    30〜120分

  • 参加人数

    2〜40名以上

  • 提供レベル

  • 心理的安全性

    セーフゾーン

  • 用意するもの

    計量テープ、各グループ:スパゲッティ20本、紐1m、テープ1m、紙袋または封筒1枚、マシュマロ1個

進め方

  1. Step 1

    チームごとにマシュマロ・チャレンジキットを準備します。キットの中身は、スパゲッティ20本、テープ1m、紐1m、マシュマロ1個です。
    これらの材料を紙袋や封筒に入れましょう。そうすることで配布が簡単になる上に、中身が見えないので驚きの要素が最大化されます。

    3~6人のチームに分かれ、テーブルを囲んで座ります。チーム全員が同じ空間で、近くで作業するのをお勧めします。
  2. Step 2

    チャレンジの目標とルールについて明確かつ簡潔に説明します。
    自立する高い建物を作る
    建物の高さは、机の表面もしくは床からマシュマロの上部までのいずれかで測定し、最も高い建物を作ったチームが優勝となります。
    椅子や天井、シャンデリアなど、高い構造物から建物を吊り下げることはできません。
    マシュマロを頂点に置く
    マシュマロは建物の上に置かなければなりません。マシュマロの一部を切ったり食べたりすると、チームは失格になります。
    キットは必要なだけ使用可能
    20本のスパゲッティは何本使用してもかまいませんが追加はできません。紐やテープも多く使用することは可能ですが、建物の一部として紙袋や封筒を使用することはできません。
    スパゲッティ、紐、テープは分解可能
    スパゲッティを折ったり、紐やテープを切って建物を作成します。
    制限時間は18分
    制限時間がきたら建物に触ることはできません。制限時間後に建物に触れたり支えたりしたチームは失格となります。
    全員ルールが理解できたかを確認する
    必要に応じてルールを繰り返し、開始する前に質問があるかどうかを尋ねます。
  3. Step 3

    チャレンジの開始時にタイマーを準備し音楽を流します。
    時間を知らせる
    12分、9分(半分経過)、7分、5分、3分、2分、1分、30秒、10秒など残り時間を伝えると効果的です。
    チームの進捗状況を伝える
    各チームの進捗状況を全体に知らせます。自立した建物を作るたびに声をかけるなど、友好的なライバル関係を築きます。参加者に周りを見回すよう伝え、チャレンジするように促しましょう。
    手で抑えることは失格だと伝える
    マシュマロを上に置くと建物が曲がるため、いくつかのチームは最後に建物を安定させるために支えようとします。 安定している建物が勝ちです。
  4. Step 4

    制限時間がきたら全員が建物を見られるように座ってもらいましょう。
    高さを測る
    低いものから高いものまで、高さを測定して発表し、 優勝チームを決めます。
  5. Step 5

    各チームごとに、自分たちがどのように行ったかプロセスを振り返ってもらいます。
    以下の質問を紹介し、リフレクションに役立ててください。
      質問例:
    1. 私たちはグループとしてどのように行動しましたか?
    2. 自分はどんな役割を果たしましたか?どのように貢献しましたか?何かするのをためらったことはありますか?それはなぜですか?
    3. グループの中で誰がリーダーシップをとりましたか?様々な状況で、どのようにリーダーシップが発揮されましたか?
    4. 自分自身と自分の行動について何を学びましたか?他の人の行動についてはどうでしたか?グループの行動については?
    5. この経験から、他の状況で応用できるようなインサイトを得ることができましたか?
    このチャレンジのインサイトを紹介して締めくくる
    マシュマロ・チャレンジTEDトーク(https://www.ted.com/talks/tom_wujec_build_a_tower_build_a_team/up-next?language=en)を流すか、内容を参照し、マシュマロチャレンジにおける重要なインサイトをいくつか紹介してください。

    子供はビジネスマンよりも優れている
    イノベーションに関するほぼ全ての指標において、幼稚園児は高く、面白い建物を作ります。

    プロトタイピングは重要
    ビジネススクールの学生よりも子供の方が優れている理由は、子供の方が遊びやプロトタイピングに時間をかけているからです。彼らは自然にマシュマロから始め、スパゲティを加えていきます。一方でビジネススクールの学生は、マシュマロを最後に残したまま、膨大な時間をかけて計画を練り実行しますが、マシュマロを乗せた後にデザインを修正する時間はほとんどありません。

    マシュマロはプロジェクトの隠れた前提条件を表すメタファー
    マシュマロは軽くてふわふわしていて、スパゲッティで簡単に支えられるという前提があります。しかし実際に建物を作ってみると、マシュマロはそれほど軽くありません。マシュマロ・チャレンジの教訓は、プロジェクトの前提条件(真のニーズ、製品のコスト、サービスの提供期間)を明確にし、早い段階で頻繁にテストを行う必要があるということです。それが、効果的なイノベーションにつながるメカニズムなのです。

    リスク管理への無駄のないアプローチと継続的に実験することの価値、つまり無駄の削減を体験してください。アジャイルに不慣れなチームにお薦めです。
    1. 創造性とチームコラボレーションを促進します
    2. デザイン&エンジニアチームにとって、価値のあるアクティビティです
    3. 楽しいチームビルディング演習です

*本アクティビティはTom Wujecによって開発されました。
TEDトークやその他の素材については、Marshmallow Challenge Website(マシュマロ・チャレンジ・ウェブサイト) (https://www.marshmallowchallenge.com/instructions/)をご覧ください。
日本語訳:Hyper Island Japan Team

TEAM

ピザカンバンゲーム

このゲームは、新規または既存チームがリーン&アジャイルの原則を理解するために実施します。
言葉だけでは伝わりづらいカンバンのコンセプトを短時間で楽しく体験できます。
このゲームを通して、既存プロセスからカンバンシステムに移行する方法や、システムを視覚化する方法、修正の方法を学ぶことができます。
また、プロセス全体の問題点や利益、フラストレーションや楽しさをチームで体験した結果、現場に戻って改善点を考え、共有できるようになります。ぜひ、優れたピザ職人を目指しましょう!

  • 所要時間

    60〜120分

  • 参加人数

    10〜40名以上

  • 提供レベル

  • 心理的安全性

    セーフゾーン

  • 用意するもの

    スコアボード用のフリップチャート 各チームごとの材料:付箋(ピンク2束、黄色2束)、黄色の厚紙(1束)、 赤いマーカー(2本)、スティックのり(2本)、マスキングテープ(1個)、はさみ(2本)、紙皿(1枚)、白いA4の紙(1枚)*オンラインで実施する場合はオンラインホワイトボードMiroを使用することもできます。

進め方

  1. Step 1

    学びの目的
    カンバンのコンセプトを実際に体験しながら学んでいきます。仕組みを学術的に学ぶのではなく、ゲームをすることで理解を深め、「Learning by doing(実践による学習)」を体験しましょう。 カンバンは、プロセスや製品、使う人に合わせて適応し機能する、柔軟なシステムであることが理解できるようになります。最初から完璧なボードというものは存在しません。 進行中の作業(WIP: Work in Progress)がどのような影響を受けて、制限されるのかを理解できます。また、管理と適応、セルフリーダーシップを体験できます。 ピザ作りを楽しんでください!
      材料の詳細・準備(1チームごとに必要です)
    1. ピンクのポストイット:2束(ハム用)
    2. 黄色のポストイット:2束(パイナップル用)
    3. 黄色の厚紙:1束(ピザ生地用)
    4. 赤いマーカー:2本 (トマトソース用)
    5. スティックのり:2本(切ったポストイットを貼り付ける用)
    6. マスキングテープ:1個
    7. ハサミ:2本
    8. 紙皿:1枚(オーブン用)
    9. 白いA4の紙:1枚(ピザ屋の名前表示用)
  2. Step 2

    チーム分け/ピザ屋の名前決め
    4~6人のチームを作り、各テーブルに上記の材料があることを確認します。

    各チームにピザ屋の名前を決めてもらい、紙に書いた店名をテーブルに貼ってもらいます。
    例:ピザファット

    提供のヒント:
    ファシリテーターは各チーム名をスコアボードに書き出し、健全な競争意識を高めてください
  3. Step 3

    自然発生的なプロセスと共同作業
    ゲームを開始する前に見本となるハムとパイナップルのピザを作成します。作成すべき基準となるピザがどのようなものかを参加者へ見せましょう。

    材料について説明します。
    ピザ生地 (三角形の紙) 、トマトソース (赤いマーカー) 、 スライスしたハム3 枚 (ピンクの付箋 、スライスしたパイナップル3枚 (黄色の付箋)
    クラスト(耳)を残し赤いマーカーでピザ生地を塗りつぶすことでトマトソースを表現します。トッピングは付箋を丁寧にカットし、ピザ全体に均等に貼り付けます。

    紙皿はオーブンです。1度に最大3枚のピザをオーブンに入れることができます。調理時間は30秒です。ピザを焼き始めたら30秒経過するまで追加したり取り出すことはできません。

    参加者へ理解できたかどうか確認しましょう。

    「スタート!」の合図で開始します。
    制限時間は8分ですが、参加者へ伝えてはいけません。残り時間を伝えてもいけません。速いテンポの音楽を流したり歩き回るなどして、さりげなく参加者を焦らせましょう。

    制限時間になったら「ストップ!」と言いましょう。
  4. Step 4

    品質チェックと採点
    終わったらチームは作業を止めて、自分たちのピザをチェックしてもらいます。次に、採点方法を発表します。
    1. 完璧に焼きあがったピザはプラス10点
    2. ピザ生地のみはマイナス4点
    3. ピザやハムの切れ端はマイナス1点
    点数を集計し、品質をチェックします。下記のようにコメントをしてもいいでしょう。
    1. ピザ生地が大きすぎた場合「こんなに原料を使ってたら採算取れないよ!」
    2. トッピングが多かったり少ない場合「品質安定しなかったらお店続かないよ!」
    3. トマトソースがしっかり塗られていなかった場合「お客さんから苦情が来ますよ!」
    ヒント:
    軽いノリでやりましょう。
  5. Step 5

    カンバンの紹介(カンバンの役割の詳細はStep 8を参照してください)
    最初のラウンドが終了したら、カンバンの役割を紹介します。
    1. ワークフローの可視化
    2. WIP(Work in Progress:進行中の作業)の管理
    3. 流れを管理する
    4. フィードバックループの導入
    5. プロセスとポリシーを明確に
    6. 協力的かつ実験的に改善する
  6. 看板の原則について話し合いましょう。

    参加者へ尋ねましょう。
    1. 仕事でカンバンを使用している場合、どのように役立てていますか?
    2. 今後、カンバンを仕事に活用することについて考えてみてください
  7. Step 6

    第2ラウンド
    第1ラウンドで残った材料を整理します。すでに切ってある材料は再利用し、これから切るものは補充します。
    参加者は第1ラウンドと同じことをしますが、今回は制限時間が8分であることを伝えましょう。
    開始する前に、カンバンの原則に則り計画を立てる時間を5分間とります。
    落ち着いた音楽を流しながら実施しましょう。
    制限時間残り1分になったらチームへ伝え、8分経ったら、手を止めて採点するように伝えます。
    1回目よりも大きな改善が見られるはずです。
    勝利したチームや最も改善したチームに賞品を与えましょう。
    例:お菓子やピザなど
  8. Step 7

    リフレクション
    チーム内での振り返りを5分間行った後、10分で全体へ共有しましょう。(チームやグループの人数によっては長くなることもあります。)
    リフレクションのヒント
    1. 第1ラウンドと比べて第2ラウンドではどのような行動の違いがありましたか?
    2. 第1ラウンドと比べて第2ラウンドはどう感じましたか?
    3. チームとして何を学びましたか?
    4. リーダーはいましたか?
    5. 他にはどのようなことが起きましたか?
  9. Step 8

    カンバンの役割
    ワークフローの視覚化
    実際にピザを作ることによりワークフローが見えてきます。また、ワークフローを可視化することで、現在のプロセスをモデル化し、振り返ることができます。

    統計学の第一人者であるGeorge E.P. Boxは、”All models are wrong; but some are useful” (すべてのモデルが正しいとは言えませんが、役に立つものもあります)と言っています 。これは、モデルとはワークフローが単純化されたものであり、現実と完全に一致することはないけれども、作業を見直し、理解することができるということを指しています。

    ワークフローは複数の方法で表現できることに留意してください。
    ピザをオーブンに入れる際、トッピングがあったりなかったりする理由について、タグ、スイムレーン、非線形ワークフロー、有向ネットワーク、頻度など、その他多くの視点から説明することができます。

    ゲームを進めていく中で、各チームごとの人やリソース、ボトルネックなど、状況に合わせたワークフローを作成しました。他チームを真似たりやり方を取り入れることも出来ますが、特定のやり方が正しいということはありません。
    WIPの管理
    このゲームは意図的に、作業が滞るように設計されています。
    ゲーム中、チームはWIP(Work in Progress:進行中の作業)を管理して、適切な生産を目指し、未使用の材料による減点を避けるようにしました。このことから、WIPの管理は単なる行動の制限ではなく、工夫を促し、変化させるものであることを体験しました。
    人は作業全体についてより多くのコミュニケーションをとり、必要に応じて互いに助け合う傾向があります。
    フローの管理
    カンバンが最も効果を発揮するのは、仕事の流れがうまく機能している時です。
    通常、リードタイムを測定し最小化することで流れを良くしますが、このゲームでは時間の都合上、余った材料にペナルティを課してフローを最適化するような行動を引き起こすように設計しています。

    第1ラウンドでは、事前に少量の材料を準備する傾向があります。 第2ラウンドでは、WIPの管理を厳しくすることで在庫を抑え、フローを維持することを学びます。

    ピザゲームでフローを分析することは非常に有益ですが、これを行うには共同ファシリテーターが必要になります。
    プロセスとポリシーを明確に
    第1ラウンド後、各チームで自分たちのワークフローを確認し、変更があった場合はすぐに適応しました。また、手本となるピザを選び、共通の品質基準を設定しました。
    これは作業にどう役立ちましたか?役割についてはどうですか?チームメンバーは明確な役割を持っていましたか?どのように役割を果たしましたか?今回は、誰が「リソース」を割り当てましたか?
    フィードバックループの導入
    私たちは何についてフィードバックを集めましたか?ゲーム中でどんなフィードバックがあったかをチームに少し考えてもらい、付箋に書き込んでもらいます。付箋を集めてもいいですし、例を挙げてもらってもいいでしょう。共有時は、フィードバックがなかったらどうなっていたかを聞いてみましょう。
    協力的かつ実験的に改善する
    ゲームはいくつかのラウンドで構成され、その間に振り返りと改善の時間がありました。 その時間がなければ何が起こっていたでしょうか?誰が振り返りと改善を行いましたか?それはどのような情報に基づいていましたか? ピザの制作中、チームは何について話しましたか?
  10. Step 9

    アジャイル42からのヒントとFAQ
    ピザカンバンゲームは、学習体験であり、教育ツールです。
    アジャイル42を参照してください(https://daipresents.com/2014/kanban-pizza-game-ja/) ピザカンバンゲームの本質はピザを作ることではなく、カンバンについて学ぶことです。このゲームを単なる遊びや、競争にしてはいけません。あなたの意図した方法で、学習目的に焦点を当てたゲームを心がけてください。
    大きな時計を用意して、制限時間を6分で実施してもいいですか?
    チームが残り時間を知っていると、無駄を最小限にするために前もってプロセスを縮小し始めます。無駄を省くのはいいことですが、それは作業中にやってもらうほうがいいでしょう。実際には、5〜7分の間であれば問題ないようです。
    オーブンを追加したいと言われましたが、応じてよいでしょうか?
    追加してはいけません。リソースを追加し、チームのボトルネックを魔法のように「解決」してしまうと、自分たちでボトルネックを特定し、対処することを学べません。もしも応じてしまったら、不平を言うだけで問題が解決できてしまうという間違った認識を与えることになります。
    最悪のボトルネックを取り除くたびに、別のボトルネックが出てくることも覚えておいてください。
    (詳細はTheory of Constraints(https://en.wikipedia.org/wiki/Theory_of_constraints)を参照してください)
    システムがリセットされ、新しいボトルネックが出現するまでには少し時間がかかります。4ラウンドのゲームでは、このような変更を1〜2回以上行う時間はありません。
    ゲームの進行が遅すぎます。もっと加速させたいのですが。
    チームごとに状況は違うので、必ずしもプレッシャーを与えることが良いとは言えません。ゲームの展開に任せて、固定されたシナリオを押し付けないようにしましょう。何が起きているかを観察し、良い行動は優しく強化し、望ましくない行動を抑制してください。もしチームがベストを尽くしていないと感じたら、チーム間の競争を少し高めてみましょう。また、チームに時間測定と改善を求めることもできます。
    雑な作業でピザを作っているチームがあります。どのようにアプローチすればいいでしょうか?
    目に見える形で指摘しましょう。すべてのチームに品質の違いを指摘し、品質レベルの合意をとります。例えば、共同の品質管理者を指名してピザを検品したり、完成の定義を決めたり、見本となるピザを作成したりしましょう。
    ハムを手で裂いて「手作りピザ職人」と呼んでいるチームがいます、どうすればいいですか?
    そのチームはハサミがボトルネックになっていることに気がつき、手で裂いたのでしょう。理由を聞いても「これは手作りのピザで工場でカットされたものより良い」と言うでしょう。
    普通のハム(ピンクの付箋)を原材料として使っているため、手作りのこだわりハムが食べられると思っていたのに食べられなかったと、お客さんに怒られるかもしれません。もし納得してもらえなければ、見本のピザを見せて、「醜いピザは受け付けません」と言ってみましょう。
    バリエーションを増やしたりゲームを拡張してもいいですか?
    ゲームを強化するような良い拡張機能を開発した場合は、ぜひ私たちに知らせてください。将来的にゲームをバージョンアップさせる可能性があります。
    ただし、うまく機能しない例を見たり聞いたりしたことがあるので、以下に紹介します。
    1. 新しいピザのレシピ(トリプルチーズ等)
    2. ピザ配達(注文を受けてピザを配達する専門の人)
    3. 品質にこだわる顧客(ピザには非常にうるさい人)
    4. 保健所の職員(「なぜハムを手で裂いているのか? 」)
    5. 材料を買い、ピザを売るお金のシステム
    など

*Hyper Island the Agile 42, Kanban Pizza Game(https://www.agile42.com/en/training/kanban-pizza-game/) Creative Commons Attribution-NonCommercial-ShareAlike 4.0 International (CC BY-NC-SA 4.0)に基づくMiroverse Template: Kanban Pizza Game 日本語訳:Hyper Island Japan Team

TEAM

似顔絵ギャラリー

似顔絵ギャラリーは、お互いの似顔絵を描くことで参加者同士の交流を深める、エネルギッシュで楽しいアイスブレイクです。自分の似顔絵を他のメンバーに描いてもらうことで、グループの繋がりを構築することができます。また、似顔絵を壁に掲示することで、空間における賑やかしの効果を与えます。

  • 所要時間

    30〜60分

  • 参加人数

    2〜40名以上

  • 提供レベル

  • 心理的安全性

    セーフゾーン

  • 用意するもの

    A4の紙または厚紙、太めの色付きサインペン(1人1本)

進め方

  1. Step 1

    グループAのメンバーはグループBの人と対になります。

  2. Step 2

    グループAのメンバーは似顔絵のモデル、グループBはアーティストです。
    グループBのメンバーは全員、紙とサインペンを用意し、最初に紙の1番上にモデルの名前を書きましょう。

    サインペンは様々な色を用意し、できるだけ太いものを使いましょう。
  3. Step 3

    グループBのアーティストは、グループAのモデルを10~15秒の間で描きます。
    その後、リーダーが「次へ!」と声をかけ、アーティストは紙を右の人に渡して、左に移動します。その際、マーカーは持ったまま移動しましょう。
    アーティストは次の新しいモデルの前に立ち、渡された紙に似顔絵を描き足します。

  4. Step 4

    Step3をグループBのアーティストが1周するまで繰り返します。
    この時点で、似顔絵はかなり発展しているはずです。(美しくはないかもしれませんが…)
    アーティストが最初のモデルのところに戻ってきたら終了です。モデルに似顔絵を渡しましょう。

  5. Step 5

    AとBのグループを入れ替え、同じことを繰り返します。

    提供のヒント:
    グループの人数が奇数の場合はファシリテーターが入りましょう。

*出典元不明 日本語訳:Hyper Island Japan Team

TEAM

リモートワークのチーム指標

このセッションでは、リモート環境で働くチームに向けたガイドラインや行動を定義する「リモートワークのチーム指標」を作成します。チームメンバーは、自分のリモートワーク経験を振り返り、気付いたことを活かして、グループや組織で共有する「共通の指標」を作成していきます

  • 所要時間

    60〜120分

  • 参加人数

    2〜40名

  • 提供レベル

  • 心理的安全性

    セーフゾーン

  • 用意するもの

    Google ドキュメント、ホワイトボードツール(Mural.coなど)またはホワイトボード、ペン、投票用丸形シール(タックラベルなど)

進め方

  1. Step 1

    パワフルなリモートワーク文化を形成することは、現在のビジネスシーンにおいて非常に重要であり、ますます不可欠になってきています。
    リモートワーカーは物理的に異なる場所にいることが多く、働き方も環境によって異なり、ニーズも異なります。完全にリモートでビジネスをしている企業はほとんどありませんが、力強いリモートワーク形式を構築できれば、対面式をより効果的で良いものにすることができます。

    以下の手順は、もちろんリモートで行うことができます。Mural(https://www.mural.co/)のようなツールを使いましょう。

    はじめに、以下の質問を投げかけ、各々のリモートワーク経験を思い出します。5~10分ほどかけて振り返ってもらいます。

    ・何が効果的なリモートワークを可能にしましたか?
    ・何が効果的なリモートワークを妨げましたか?

    メンバーはメモを取り、振り返りが終わったら、ペアで簡単に共有しましょう。
  2. Step 2

    何がうまくいったか、何がうまくいかなかったかを振り返った上で、メンバーに自分なりのリモートワークの基本原則(ルール)を考えてもらいます。

    1人あたり5個以上10個以下の原則を書いてください。それぞれの原則は短文で記述するようにしてください。
    例:「リモート会議中はカメラをONにする。」 等

    書き終えたら全員が見れる場所へ貼り、共有しましょう。
  3. Step 3

    次にどの原則を採用するかを決めるため、ヒートマップと呼ばれるシンプルな手法を用います。

    全員に投票用シールを複数枚渡します。(デジタル上ではドットでも大丈夫です!)良いと思う原則には1つのシールを、素晴らしいと思う原則には2~3つのシールを貼ります。

    全員がシールを貼り終えたら後ろに下がり、どこに投票が集中しているかを確認します。どの原則を使うべきか、どの原則を取り除くべきかが明確に表れているでしょう。ヒートマップの結果について、時間をかけて話し合いましょう。

    明確な結果が得られなかった場合は、誰かに決定者の役割を与えても良いでしょう。議論内容やヒートマップを考慮しながら、決定者は5~10個のシールを配置します。決定者が貼ったシールは決定力を持ちます。

    決まった原則は指標の草案として使用します。
  4. Step 4

    大人数での共同作業で指標を作成するのは時間がかかります。効率よく進めるため、まずは担当者1人が草案を提示します。

    他者がコメントをしたり修正したりできるように、(Google ドキュメントのような)共同編集が可能なフォーマットに指標を作成してください。

    指標完成の期限は遵守しましょう。完成したらチームで実行に移しましょう。

    指標は普遍的なものではありません。期間を決め、指標をパイロット版として運用してみましょう。定期的なオンラインミーティングの最後に5分程度、チームがどれだけ原則を実行したかを振り返りましょう。決められた期間の後、チーム全員で深くリフレクションを行い、それに基づき内容を更新していきましょう。

*出典元:Buffer, 5 Tricks for More Productive Remote Work(https://buffer.com/resources/remote-work-tricks/)、Hanno, Remote workshops: Collaboration done virtually(https://hanno.co/journal/remote-workshops/)、Zapier, How to Build Culture in a Remote Team(https://zapier.com/learn/remote-work/how-build-culture-remote-team/) 日本語訳:Hyper Island Japan Team

TEAM

Who What When マトリクス

多くの会議では「次にするべきこと」や「アクション」の議論に終始します。会議での決定事項は抽象的なものが多く、特に期限を決められていないタスク表を乗り気でない参加者に配ることになります。「誰が」「何を」「いつ」というマトリクスを用いて議論を進めることで、タスクに対する明確なアクションと、そのタスクを誰がいつまでに完了させるかという約束を作ることができます。

  • 所要時間

    5〜60分

  • 参加人数

    2〜10名

  • 提供レベル

  • 心理的安全性

    セーフゾーン

  • 用意するもの

    フリップチャートまたはホワイトボード 、筆記用具

進め方

  1. Step 1

    フリップチャートまたはホワイトボードに、Who(誰が)、What(何を)、When(いつまでに)と記したマトリクス(https://gamestorming.com/wp-content/uploads/2011/03/who-what-when-matrix.jpg)を作成します。
  2. Step 2

    習慣的に「What(やるべきタスク)」から始めてしまいそうですが、ここでは「Who(行動を起こす人)」から始めます。1番左の列にメンバー全員の名前を入れます。

  3. Step 3

    各メンバーに、今後どのような内容に取り組むのかを具体的に尋ねましょう。その取り組みの必要性に対する意見、次のステップを引き出します。 これを「What(何を)」の欄に記入してください。
    そして、それぞれの項目を「When(いつまでに)」実行するか尋ねます。

  4. Step 4

    アクションは自動的に起きるものではありません。また、人はアクションに対して強くコミットするものでもありません。一方で、お互いに対しては責任を感じます。取り組むべき事柄を「人を優先」して考えることで、いくつかの点が変化します。
    まず、取り組みに責任を持つのは、この場にいるメンバーたちであることが明確になります。
    第2に、仲間の前で公言をすることで、アクションを実行する可能性が高くなります。
    第3に、Who(誰が)、What(何を)、When(いつまでに)をするのか、そしてあまり貢献していない人が誰なのか明確になります。

  5. Step 5

    戦略
    このマトリックスを完成させると、チームとしてやるべきことが多くあることに気づくはずです。これはあまり貢献できていないメンバーが、自分の貢献度を高める方法がないかを考える良い機会です。他の人のタスクを助けることができるかもしれませんし、そもそもチームへの参加自体が不要だったかもしれません。

    メンバーは、人前で宣言したアクションを実行する可能性が高いです。しかしミーティング後にフォローアップする責任はこのセッションを実施した人にあります。メンバーに公言の内容をメールで送ってもらったり、最新情報として進捗状況をグループに共有してもよいでしょう。

*GamestormingのDave Grayが、Mike Bermanのビジネス・コーチング・メソッドを参考にデザイン。 日本語訳:Hyper Island Japan Team

TEAM

ジェットコースターチェックイン

この遊び心のあるメソッドは、参加者のテンションや感情を共有するために役立ちます。 チェックインとは、ミーティングやワークショップ、演習を始めるために行うものです。 ここでは、現在の状態をジェットコースターに例えて表現します。 参加者それぞれが、ジェットコースターのどのポイントにあるのかを説明します。

  • 所要時間

    5〜60分

  • 参加人数

    2〜40名

  • 提供レベル

  • 心理的安全性

    セーフゾーン

  • 用意するもの

    複数色のペンまたはマーカー、フリップチャート、紙またはホワイトボード

進め方

  1. Step 1

    参加者をフリップチャートまたはホワイトボードの周りに「U」の字の形に集めてください。
    チェックインの目的を説明します。このメソッドは参加者の感情の熱量を測り、恐れ・懸念・必要性を表現するためのツールであること、また、楽しく視覚的な方法で参加者全体の感情を全員が把握するものであると伝えましょう。

    提供のヒント:
    参加者の中にはチェックインをしたくない人がいるかもしれません。全員にチェックインを行うよう伝えますが、チェックインをしない参加者がいる場合は、実施後にフォローが必要かどうかを確認しましょう。

  2. Step 2

    フリップチャートまたはホワイトボード全体に、ループ・急勾配・ガタガタなど、ジェットコースターのコースのような波線を描きます。

  3. Step 3

    ジェットコースターの波線上に、自分がどの場所にいるのかを自身で描き込んでもらいます。 次に、なぜコースターのその部分にいるのか、感情について説明してもらうよう伝えます。 Uの字形に並んでいる順番通り、またはランダムに1人ずつ行います。

  4. Step 4

    各参加者には必要なだけ時間を与えてください。一言でもいいですし、5~10分かかっても問題ありません。
  5. Step 5

    全員のチェックインが終わり時間が残っているようであれば、参加者全体でジェットコースターを見て、それについてどう思うか話し合いましょう。

*Hyper Island オリジナル – Johanna Olsson How to Start a Meeting (https://time.com/56823/how-to-start-a-meeting/)による記事を参考 日本語訳:Hyper Island Japan Team

TEAM

腐った魚

プロジェクトの初期に実施する短い演習です。プロジェクトのテーマに関連する不安、懸念、不確実性をチームに共有することに焦点を当てています。グループ内でオープンネス(お互いへの寛容さ、あらゆることを話しても良いと感じる良い「場」の空気感)を達成することが目的です。『腐った魚』は「頭の中にあるが、話したくないこと。しかし、長く隠すほど臭くなる(腐っていく)」ことの隠喩です。腐った魚(恐怖や不安)を明らかにすることで、参加者はお互いに関係を深め、より快適に共有できるようになり、学習と発展領域を明確にします。

全体のテーマに関連した懸念事項をメンバーで共有することに焦点を当てた、ワークショップやプロジェクトの初期に行われる短い演習です。その目的は、メンバー間にオープンネス(お互いへの寛容さ、あらゆることを話しても良いと感じる良い「場」の空気感)を作り、「空気を整える」ことにあります。『腐った魚』は「頭の中にあるが、話したくないこと。しかし、長く隠すほど臭くなる(腐っていく)」ことの隠喩です。

腐った魚(恐怖や不安)を明らかにすることで、参加者はお互いに関係を深め、より快適に共有できるようになり、学習と発展領域を明確にします。
このツールは、対面式でもオンラインでも実施可能です(テンプレートが用意されています)。

  • 所要時間

    60〜120分

  • 参加人数

    2〜40名以上

  • 提供レベル

  • 心理的安全性

    ミドルゾーン

  • 用意するもの

    魚のイラストが印刷されたA4の紙

進め方

  1. Step 1

    目的
    演習の目的は、より良いコミュニケーションのために、恐怖・懸念に立ち向かい克服するため、まずは個人的な心配事、懸念を共有することであると説明してください。

    各参加者に1枚ずつテンプレートを配布します。
    https://knowledge.hyperisland.com/hubfs/Toolbox%20Images/Stinky%20Fish_Hyper%20Island%20Template.pdf

    次に、腐った魚の隠喩の意味を説明します。
    「腐った魚は、常に頭の中にあるが話したくないものです。しかし、長く隠すほど腐っていき、臭さが増します。それは恐怖や不安の隠喩・例えです。認識して対処しなければ悪化するだけです。」

    オンラインで実施の場合は、テンプレートをメールで送信するか、Miro(https://miro.com/miroverse/stinky-fish/)経由でオンラインテンプレートを使用することができます。
    使い方はビデオ(https://www.facebook.com/watch/?v=989793091462298)で説明されています。
  2. Step 2

    参加者に自分の「腐った魚」を5分間で描いてもらうよう指示します。魚のイラストの中に、いくつかの単語やフレーズを書きます。
    例えば、DX(デジタルトランスフォーメーション)テーマの場合、「腐った魚」はデジタルに関連する恐怖や不安に関するものが挙げられるでしょう。テーマが組織改革の場合、「腐った魚」は組織が変わることに関する恐怖と不安が挙がるかもしれません。
  3. Step 3

    全参加者が「腐った魚」を書き終えたら、輪になって座り、それぞれの「腐った魚」を順番に共有するように促してください。参加者はそれぞれ30〜60秒ずつ共有します。全員が共有し終わるまで続けてください。

    提供のヒント:
    書き終えた「腐った魚」たちをプロジェクトルームの壁に貼ったままにしても良いでしょう。プロジェクトの後半に、最初に挙がった恐怖や不安を振り返ることは参加者に良い影響を与えます。

  4. Step 4

    終わりに
    参加者に感謝を伝えましょう。変化の激しい時代において、将来に不安と心配を感じることは正常であると参加者に伝え、演習を締めくくります。
    そして「テーブルに魚を置く(懸念を共有する)」ことは、心配や恐れに立ち向かい対処するための重要な第一歩であることを説明します。必要に応じて参加者の「臭い魚」をさらに深堀りしても良いでしょう。

*Hyper Island オリジナル – Åsa Norellによるオリジナルツールを改良 日本語訳:Hyper Island Japan Team
・印刷可能な腐った魚のテンプレート
(https://knowledge.hyperisland.com/hubfs/Toolbox%20Images/Stinky%20Fish_Hyper%20Island%20Template.pdf)
・オンラインツール – インタラクティブmiroボード(https://miro.com/miroverse/stinky-fish/)
・オンライン・ツールの使い方ビデオ(https://www.facebook.com/watch/?v=989793091462298)

TEAM

リモートワークを促進するヒント

リモートワークを計画する際、個人への技術的サポートをどうするか?に主眼が置かれがちです。
しかし、リモートワークを行う上で同じぐらい重要なことは、対面で行われていたコミュニケーションをデジタルに置き換えて再設計することです。これまで、リモート・エクスペリエンスをデザインし、1万人以上のリモートリーダーをトレーニングしてきたHyper Islandの経験に基づき、オンラインコラボレーションやファシリテーションを成功させるためのヒントやツールをまとめた「Remote Toolbox」を作成しました。今後もこのツールボックスにツールを追加していきますので、定期的にアクセスしてください。

  • 所要時間

    5〜120分

  • 参加人数

    2〜40名以上

  • 提供レベル

  • 心理的安全性

    ミドルゾーン

  • 用意するもの

    なし

進め方

  1. Step 1

    リモートワークのためのHIツールボックス(リンク集)
    https://www.hyperisland.com/business-solutions/remote-working-toolbox)
    *内容は隔週で更新されます。

    現在Hyper Islandで主に使用されているオンラインツール一覧
    (https://www.hyperisland.com/business-solutions/remote-working-toolbox/tips-online-facilitation)

    生産性の高いリモートワーク環境を構築するための心構え
    (https://www.hyperisland.com/business-solutions/remote-working-toolbox/tips-working-remotely)
    リモートワークは今日のビジネスにおいて、単なるソリューションではなく、独立したモデルとして評価されています。もしリモートワークがあなたの組織のニーズに合っているのであれば、ここに含まれる心構えは、リモートワークを成功させるために役立つでしょう。

    リモートチームを牽引するためのヒント
    (https://www.hyperisland.com/business-solutions/remote-working-toolbox/tips-leading-remote-teams) リモートチームのリーダーシップには、従来のリーダーシップとは異なるアプローチと要件が求められます。リモートチームとの関係構築やコミュニケーションを維持するための適切な方法を取り入れることが重要です。

    全社員参加型・タウンホール型ミーティングを設計する考え方
    (https://www.hyperisland.com/business-solutions/remote-working-toolbox/remote-team-structures-town-hall)
    このミーティングを実施する目的は、社内でどんなビジネスが進行しているのかを理解したり、事業部の間で状況を共有する機会を提供することです。グローバルなコミュニケーションをとるために最適な方法です。

    オンラインで会議を進行する
    (https://www.hyperisland.com/business-solutions/remote-working-toolbox/tips-online-facilitation)
    オンラインでの教育を推進してきたHyper Islandでは、オンライン環境で知識を共有する利点と限界をよく理解しています。この知見に基づき、オンライン・ファシリテーションを成功させるための3つのヒントと、いくつかの便利なツールをご紹介します。

    リモートワークとオンラインコラボレーションに関するその他の記事
    (https://www.hyperisland.com/business-solutions/remote-working-toolbox/more-reading-remote-work)
    ここでは、興味深い記事、ガイド、研究、その他ツールのヒントを共有します。

  2. Step 2

    リモートワークのためのメソッドやツール

    リモート・エナジャイザー
    (https://www.hyperisland.com/business-solutions/remote-working-toolbox/remote-energizers)
    エナジャイザーは、スランプに陥ったときや、複雑な案件に取り組んでいるときに、メンバーの集中力を維持するために効果的な方法です。これらをリモート環境に適用することで、オンラインミーティングでも同様の効果を得られます。

    チームリモートワークの宣誓
    (https://toolbox.hyperisland.com/team-remote-working-charter)
    このツールは、チームがリモートワークの宣誓を書くプロセスをガイドするものです。チームメンバーは、自身のリモートワークの経験を振り返り、その洞察力を活かして、グループや組織で共有する宣言・宣誓を作成します。

    リモートミーティングの「始まりと終わりの質問」
    (https://www.hyperisland.com/business-solutions/remote-working-toolbox/remote-team-meeting-checkin)
    「始まりと終わりの質問」は、参加者がそこにいることを確かめるために行います。チェックイン(始まり)では、存在感、集中力、グループへのコミットメントを共有し、チェックアウト(終わり)では、振り返りとクロージングを共有します。この方法は、リモートチーム間でのつながりを保ち、共感を築くために最適な方法です。

    リモートで行う毎日のチェックイン
    (https://www.hyperisland.com/business-solutions/remote-working-toolbox/remote-team-daily-checkin)
    チームやグループにチェックインすると、存在感、集中力、そしてグループへのコミットメントが強調されます。これは、大規模なチームやコミュニティが定期的に連絡を取っていない場合でも、遠隔地のチームでお互いにつながりを持ち、共感と信頼を築くのに最適な方法です。

*日本語訳:Hyper Island Japan Team

TEAM

始まりと終わりの質問

始まりと終わりの質問は、これから何かを一緒に行う際に、共通の雰囲気や文脈の基礎を作るものです。質問内容の設定は、思慮深く目的を持つことで効果が高まります。
始まりと終わりの質問では、参加者が今に集中して、発言し、意見を聞くことを促進します。
始まりの質問では、存在感、集中力、グループへのコミットメントが強調され、終わりの質問では、振り返りと完了が強調されます。

  • 所要時間

    5〜60分

  • 参加人数

    2〜40名以上

  • 提供レベル

  • 心理的安全性

    セーフゾーン

  • 用意するもの

    なし

進め方

  1. Step 1

    効果的な会議には時間管理が重要です。議長やファシリテーターとして、始まりの質問に様々な条件を追加し、時間を管理しましょう。

    例:
    「一言で言えば…」
    「二言で言うと…」
    「一文で…」
    「3つのことを考えて…」
    「必要なだけ時間をかけて…」

    提供のヒント:
    始まりと終わりのプロセスは、ミーティングにおいて重要な意味を持っています。時間の無駄に感じるのであれば、会議との関連性を見直す必要があります。思慮深く、目的を持ち、意図を持って始まりと終わりの質問を設定することで、効果が高まります。

  2. Step 2

    質問を設定するにあたり、このような事を意識しましょう。
    参加者のレベルを考えてみましょう。彼らにとって有効な質問は何だろうか?
    文脈や全体の雰囲気を考えてみましょう。

    提供のヒント:
    ・実施時間はどのくらいありますか?
    参加者それぞれ、3~5分間の話をするような質問ができる時間がありますか?
    もしくは一言か二言か、それとも一文か二文の時間でしょうか?

    ・始まりの質問は、会議のアジェンダやミーティングの実施目的とどのように関連しますか?

    ・どのような雰囲気を作りたいですか?遊び心が必要ですか?真面目な雰囲気ですか?参加者の繋がりを強調するものですか?初対面同士なのでお互いのことを知る必要がありますか?

    ・考慮するべきポイント:
    参加者の状態はどのようなものでしょうか?参加者は何を望んでいますか?事前に衝突がありましたか?何かのお祝いや祝福をしたいのでしょうか?


    作りたい雰囲気やムードを促進する、会議のための質問を選びましょう。
    会議の目的に合わせて質問を調整してください。

    バーチャルまたはオンラインでの質問
    ・表示名に、自分の氏名と今の気分を書いてください。
    ・表示名に、自分の名前と今日の意気込みを書いてください。
    ・絵文字を使って表現してください。
    ・会議に向けての意気込みを10段階で画面に表示する。(手で表す、またはチャットへの入力)
    ・意気込みをポーズで見せる。
    ・バーチャル背景に意味を持たせて設定し、その意味を共有する。

    焦点を当てた質問
    ・この会議で達成したいことは何ですか?
    ・この会議を成功させるための意気込みを一言、二言、話してください。
    ・この会議を成功させるために、どのように貢献しますか?
    ・この会議で、あなた自身がどのような価値を提供しますか?
    ・この会議に完全に集中するために、何をしますか?

    汎用的な質問
    ・この会議に集中するため、何を共有する必要がありますか?
    ・この会議について、今どのように感じていますか?
    ・この会議に関してワクワクしていることや心配していることは何ですか?

    プロジェクト/ワークショップ/会議の初期での質問
    ・私は参加者に対し、何をもたらすだろうか?
    ・私は参加者と共に働くことをどのように感じているか?
    ・参加者に対する理想(ビジョン)は何か?

    プロジェクト/ワークショップ/会議の最中での質問
    ・私はこのチームで働いていることをどう感じているだろうか?
    ・自分がどのように感じているかを説明するには、どのようなメタファーを使えばいいだろうか?
    ・今、私の気持ちや気分を重くしているもの、逆に軽くしているものは何だろうか?
    ・前回会ってから何が起こったか?
    ・この会議に関連して、何か気づいたことはありますか?

    チームがお互いをよく知っている場合や、気が合うメンバー同士の場合には、質問に遊び心や楽しさを取り入れることができます。

    ・今日の気分を表す動物は?
    ・今日の気分を表す歌、映画、物語は?
    ・好きなスーパーヒーローポーズは何ですか?
    ・今日のエネルギーレベルと、その理由を一言。
    ・エネルギーと喜びをもたらしてくれるものは何か?
    ・最近経験した成功は何ですか?

    プロジェクト/ワークショップ/会議の終わりの質問
    ・今日の最大の学びや気づきは何ですか?
    ・次は何を変えてみようか?
    ・今回のプロジェクト/ワークショップ/会議で、最高だった事と最低だった事は何ですか?
    ・今日の1番の収穫(得たもの)は何ですか?

    オンラインでの終わりの質問
    ・あなたがどのくらい貢献したかをサムズアップ(いいね!)などのジェスチャーで表現してください。そしてその理由を一言(時間がない場合はチャットで)説明してください。
    ・今日の会議がうまくいったかどうか、表情やジェスチャーで表現してください。
  3. Step 3

    気をつけるポイント

    多くの人が会議に「始まりの質問」を実施したほうが良いと思いながらも、どうすればうまくいくのかわからず、やらずじまいです。
    いつも同じ質問をしていては効力が半減してしまうので、会議にとって関連性があり、魅力的な質問をすることが大切です。
    前回とは違う質問を用意することで、楽しく興味深いものにすることを心がけましょう。質問を考える際には会議の文脈、目的、そして意図に合っているか考えましょう。

    始まりと終わりの質問ジェネレータからインスピレーションを得てみましょう。
    ・Range(https://icebreaker.range.co/)
    ・tscheck(http://tscheck.in/)

*日本語訳:Hyper Island Japan Team